探究心を刺激する斜面に栄える古都ヴェリコ・タルノヴォ
ブルガリアの季節の変化は激しく、3月初めはコートが必要な寒さだったのに、
今では半袖やタンクトップで歩く人もいます。
これからは夏のようなまぶしさと、緑と花で溢れる観光シーズンに突入です。
しかしこれまでの冬の良さも忘れてはいけません。寒い時期にしか見られない光景があります。
今回は1月のヴェリコ・タルノヴォ(Велико Търново)を紹介します。
ヴェリコ・タルノヴォは第二次ブルガリア帝国の首都で、12世紀から14世紀にかけて
ブルガリアで最も強固な要塞として成長しました。蛇行するヤントラ川に囲まれ、
ツァレヴェツの丘、トラペジツァの丘、スヴェタ・ゴラの丘と三つの丘に囲まれています。
ゴルナ・オリャホヴィツァ (Горна Оряховица)駅
プレヴェンからヴェリコ・タルノヴォへは、電車とバスを乗り継いで行きます、
プレヴェンからゴルナ・オリャホヴィツァまで電車に乗り、そこからバスに乗り換えます。
バスの運賃は1.5レヴァ(約108円)です。ワゴン車サイズなので
行き先のキリル文字を読んで、見逃さないように注意です。
電車を乗り換えると1~2時間に一本しかないので、
1時間に1本出発するバスのほうが少し便利です。
それでもうまく時間が合わず、1時間近くバスを待つことになりました。
ゴルナ・オリャホヴィツァ駅前の様子です。
駅を出てすぐの車寄せのところに毎時間45分にバスは来ます。
駅構内に案内図はありましたが、時刻表はなく、
停留所もよくわからなかったので駅員に聞きました。
バスに乗っていると、大きな市街地が現れてきます。
いよいよ目的地ヴェリコ・タルノヴォに着く瞬間です。
ゴルナ・オリャホヴィツァで時間をつぶし、バスで出発してからしばらく山が続いていたので、
大いに栄える町に、突如出会う感動は大きいです。
ヴァシル・レフスキ通りでバスを降りました。バス停の前は商店街が並んでいます。
ここから市場の方に向かって歩き"Touch Me" bar & dinnerというレストランに入りました。
パスタを注文してみました。薄く切られた生にんじんの硬い触感と、
柔らかくゆでられたパスタの組み合わせが面白く、
にんじんを花に見立てた形状とブロッコリーの緑の彩どりが食欲を誘います。
ブルガリアのレストランで出てくる料理は、日本では見たことないデザイン性を図っています。
ブルガリア人は滅多に外食でパスタを食べません。
イタリアンで注文するのはほとんどの人ががピザで、私の回りでレストランで
パスタを食べる人を見たことがありません。
このパスタの味はクリームが、ただ生クリームをゆでた鶏肉やパスタにかけただけで、
すぐ飽きてしまいます。カルボナーラのような卵とクリームの
まろやかな味わいを求めていたら、まったく違い何か物足りないです。
パスタはあまり追求されてないのかもしれません。
メニューは豊富なので、いろいろ注文してみてください。
目的地、ツァレヴェツの丘に向かって歩き出します。
旅行中トイレが見つからなかったら困るので、レストランやカフェに入るたびに
トイレに行っておくと便利です。
ブルガリアの母広場が見えてきました。
ネザヴィシモスト通りに入りました。
ここは郵便局とヴェリコ・タルノヴォ大学芸術学部の間を歩いています。
ツァレヴェツの丘へは一本道にも関わらず、通りの名前がどんどん変わっていきます。
ヴェリコ・タルノヴォには実は教会や旧市街以外にもこのような
おしゃれなショッピングができる場所があるのです。
「地球の歩き方」の本には載ってない、流行の先端地です。
しかし、あるお店の中に入ると下半身だけのマネキンの上にライターが置かれ、
お店の人が一服する際の、テーブル代わりになっていたのが面白かったです。
店員たちはよくお店のドアの前でタバコを吸っているからです。
建物の隙間から、重なるようなオレンジ色の屋根が見えました。
高いところからの景色は眺めがいいです。
古い歴史を大切にし、景観を守り、今に受け継いでいる精神が町中から溢れています。
アセン王モニュメントも堂々と立っています。
これまで狭い路地と雑踏の中を歩いていたので、突然建物の隙間から
遠くにこのような光景が現れて大変驚きました。
背後のボリス・デネヴ美術館もヤントラ川と三方を旧市街に囲まれ、
その存在感と大きなたたずまいも素晴らしいです。
かわいらしい屋根の付いた煙突です。
生活感のある景色は見ていて楽しいですね。
ブルガリアでは洗濯物を窓やテラスに紐を張って、ハンガーなしで干すので、
カラフルな子供服や下着も並び、いかにも生活臭のある光景になります。
後ろを振り向いても素敵な景色が表情を変えて、
歩くたびにどんどん現れるので見逃せません。
東(地図でいうと右)に向かってさらに歩いていきます。
このあとは、夕日を浴びるアセン王モニュメント、霧に包まれるツァレヴェツの丘、
逆光の聖処女降誕聖堂など美しい見どころいっぱいです。
次回の記事に続きます!
ボリス・デネヴ美術館 Художествена галерия "Борис Денев"
住所 : P. O. Box 250 "Park Asenevtsi"
Veliko Tarnovo 5000, Bulgaria
開館時間 : 10:00 - 18:00
休館日 : 月曜日
入館料 : 大人3レヴァ (約220円)
学生、高齢者1レヴ (約72円)
(木曜日は無料)
ガイド料 : ブルガリア語3レヴァ (約220円)
英語、露語、仏語5レヴァ (約360円)
Touch Me" bar & dinner (レストラン)
住所 : Ulitsa Vasil Levski 15, 5000 Veliko Tarnovo, Bulgaria
営業時間 : 07:30 - 00:30
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