懐かしいはマドレーヌの香り

公開日 : 2020年06月08日
最終更新 :
筆者 : HIROMI

Bonjour こんにちは!

フランスでは、コーヒーや紅茶を頼むと必ずあまいお菓子がついてきます。

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このついてくるおまけのお菓子petit four をフランス人に聞くと、

人生と同じ。苦いものには甘いものが必要でしょ、とのことで、

どこで頼んでも大抵何かしらついてきます。

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たまにマドレーヌがついて来ることも。マドレーヌについてはフランス語に面白い表現があります。

「プルーストのマドレーヌ」です。

20世紀の作家、マルセル・プルーストは大長編小説「失われたときを求めて」を執筆しました。

その長さ、日本語訳でなんと第十巻分!

そのなかに、マドレーヌを紅茶に浸して口に含んだ瞬間、子供時代が脳裏に蘇るというエピソードがあります。

実はフランス語には「懐かしい」を一単語で表す表現はなく、そのためあの十冊もの大長編を著したともいわれています。

そこから懐かしいものに出会ったとき、「これは私のプルーストのマドレーヌ!

 C'est mon madeleine de Proust 」という言い回しが生まれました。

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マドレーヌは1755年、コメルシーCommercyのお城で生まれました。お城専属のパティシエがやめてしまった時、マドレーヌという小間使いさんが来客の際に急いで焼き上げたのが発祥と言われています。

マドレーヌちゃんと言えばこちらの絵本も有名。

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日本語訳(瀬田貞二さん訳。福音館書店より)も発売されていますね。

げんきなマドレーヌ (世界傑作絵本シリーズ) https://www.amazon.co.jp/dp/4834003620/ref=cm_sw_r_cp_tau_gWK3Eb4QCMX5G

題名は LE SAUVETAGE DE MADELEINE 「げんきなマドレーヌ」です。

作家のルドヴィヒ・べメルマンは画家としても活躍していて、絵本の中でおてんばなマドレーヌちゃんとセーヌ川、ノートルダム寺院、フランス学士院にサクレクールとパリのみどころが楽しめます。

女の子の名前としても使われる、その由来はやはり聖書です。

とてもフランス文化に浸透しているお菓子、マドレーヌ。

焼き菓子なのでお土産に買って帰ることもできます。

モノプリなどのスーパーでも買える、みんなだいすきBonne Mamanボンヌママンのマドレーヌもおすすめです。日持ちもたっぷりします。

味はチョコレート、レモン、オレンジ、バニラ、プレーン(バター)の4種類。バターの香りが甘く香ってついつい手を伸ばしてしまいます。

パン屋さんでも買うことはできますが、マドレーヌに焦点を当てるならおすすめはここ!

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Pâtisserie Gilles Marchalはモンマルトルのふもとにあります。

プレーン、ショコラ、オレンジ、フランボワーズ、レモン、ピスタチオ、プラリネ、キャラメル、トリュフの9種類もあります!シェフのジルさんはマドレーヌの生まれたのと同じロレーヌ地方の出身で、たくさんあるパティスリーの中でもマドレーヌは特別なものなそう。

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甘すぎずバターの風味がしっかり感じられる、芸術的なマドレーヌです。

ひとつずつ個装されているのでお土産にもぴったり。※焼き菓子は日持ちしますが、保存料などは入っていないのでご注意を!

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サクレクール寺院から徒歩5分なので、モンマルトルへ行かれる際にはぜひお立ち寄りください。(外出制限中の現在も営業中です)

http://gillesmarchal.com/

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お家に帰ってバターの香りとともに、プルーストのマドレーヌ気分に浸ってみてはいかがでしょうか。

それではまた、à bientôt!

筆者

フランス特派員

HIROMI

2018年より在仏。フランスにて妊娠、出産を経て現在子育て中。

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