2024年パリ五輪の競技と注目点まとめ、ヴェルサイユ宮殿で馬術など見どころいっぱい!

公開日 : 2021年08月29日
最終更新 :
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3年後はパリでオリンピック(2024年7月26日~同8月11日)とパラリンピック(2024年8月28日~同9月8日)が開かれます。1924年に開かれてから100年ぶり、3回目のオリンピック開催となるパリ大会の見どころをまとめました。

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▲アンヴァリッド会場のイメージ

パリ2024は誰でも等しく参加できる大会へ

パリ・オリンピックは、完全なジェンダーバランスと今まで以上に環境に配慮した大会となる予定で、地元住民が必要とする施設のみ建設される予定です。会場面では全体の95%を既存インフラから活用し、大会においてのニーズをまかないます。二酸化炭素排出量は、過去のフランス大会の半分になります。

選手だけでなく一般市民も大会をより身近に感じられる取り組みも行われます。マラソンと自転車ロードレースでは、メダル競技と同じ日に、同じコース上で選手の足跡を辿る催しが行われます。表彰式もスタジアム内ではなく、公共の場において、より身近なものとして開催されます。

各競技の開催場所と新しく追加される種目

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▲ヴェルサイユ宮殿で開かれる競技イメージ

東京オリンピックに始まったスケートボード、スポーツクライミング、サーフィンに加え、パリ・オリンピックではブレイクダンスの競技「ブレイキング」が加わります。競技数は合計32です。

競技施設は、パリにある従来のスポーツ施設だけでなく、有名なモニュメントやランドマークが会場として使用されます。例えば、エッフェル塔の下でのビーチバレー、アンヴァリッド(廃兵院)で行われるアーチェリー、コンコルド広場でのBMXフリースタイル、1900年のパリ万国博覧会の展示会場として建てられたグラン・パレでのフェンシングやテコンドー、ヴェルサイユ宮殿では馬術が開かれます。

ほとんどの競技はパリおよび近郊で行われますが、ナント、ボルドー、リヨン、ニース、マルセイユではサッカーの試合が、南仏マルセイユではセーリング競技が開催されます。競技と会場の一覧は、記事の最後にまとめました。

五輪でなぜフランスが重要な位置を占めているのか

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▲グランパレ会場のイメージ

オリンピックのアナウンスを聞いていて、英語より先にフランス語が流れているのを不思議に思った人もいるかもしれません。じつは近代オリンピックの開催と国際オリンピック委員会(IOC)の設立は、フランス人の教育者であり歴史家のピエール・ド・クーベルタン(1863~1937)によって唱えられました。そのため、フランスは近代オリンピックにとって重要な位置を占めています。

1894年にパリのソルボンヌ大学で開催した会議において、ピエール・ド・クーベルタンによって、4年に1度、現代スポーツのプログラムとして、オリンピックを開催することが決定されました。

今後、フランスはパリ2024に向かって順次、物事が決まっていきます。オリンピックのマスコットは2022年の秋に公開され、2023年には1350万枚のチケットが一般販売される予定です。

競技と会場一覧

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【パリ市内】

■コンコルド広場

3人制バスケットボール、ブレイクダンス、自転車(BMXフリースタイル)、スケートボード

■グランパレ

フェンシング、テコンドー

■アンヴァリッド

アーチェリー

■イエナ橋

水泳(オープンウォーター)、陸上(マラソン、競歩)、自転車(ロードレース)、トライアスロン

■エッフェル塔スタジアム

ビーチバレー

■シャン・ド・マルス・アリーナ

柔道、レスリング

■ローラン・ギャロス・スタジアム

テニス、ボクシング

■パルク・デ・プランス・スタジアム

サッカー

■パリ南アリーナ

バレーボール、卓球、バスケットボール(リーグ戦)、重量挙げ

■ベルシー・アリーナ

バスケットボール(準々決勝から決勝)、新体操、トランポリン

■ラ・シャペル・アリーナ

バドミントン、体操

【パリ郊外】

■フランス・スタジアム

開会式、閉会式、陸上競技、ラグビー

■アクアティックセンター

水球、アーティスティックスイミング、飛び込み

■ラ・クルヌーヴ射撃場

射撃

■ル・ブルジェ

スポーツクライミング

■ヴュ・デュ・マノワール・スタジアム

ホッケー

■ラ・デフェンス・アリーナ

水泳、水球

■ヴェルサイユ宮殿

近代五種、馬術

■国立ゴルフ場

ゴルフ

■エランクールの丘

自転車(マウンテンバイク)

■国立ヴェロドーム

自転車(トラックレース)、自転車(BMXレーシング)、近代五種

【その他】

■リヨン、ボルドー、マルセイユ、ニース、サンテティエンヌ、ナント

サッカー

■マルセイユ

セーリング

■リール

ハンドボール

■タヒチ

サーフィン

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筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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