パリから電車で1時間半、シャンパーニュの産地エペルネーとその近郊を巡ってみた

公開日 : 2021年08月04日
最終更新 :
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夏の暑い日はキリッと冷えたロゼも良いですが、スパークリングも爽やかでいいですよね!フランスにはスパークリングワインであるシャンパーニュ(シャンパン)を生産している、シャンパーニュという世界的に有名な産地があります。

「シャンパン=スパークリングワイン」ではあるのですが、どのスパークリングワインも「シャンパーニュ」と名乗れるわけではなく、フランスのシャンパーニュ地方にて定められた製法で造られたスパークリングワインのみ、「シャンパーニュ」と表示できます。

そのシャンパーニュ地方にあるエペルネーという町へ、少し前の7月に取材で行ってきました。

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▲エペルネー市内のシャンパーニュ通り

夏の時期、ぶどう畑は青々としてとても綺麗です。今回は、エペルネー駅から「ランペリアル・ド・マリー・アントワネット」という2階建てオープンタイプのバスツアーに参加しました。

なぜ「マリー・アントワネット」かというと、このツアー会社を開いているのがマリー・アントワネット・ドゥノワさんという女性だから。マリー・アントワネットさんの解説で、エペルネー市内を通り郊外アヴィズ村にあるメゾン(ワイナリー)に向かいます。

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同村で訪れたのが、フランク・ボンヴィルというメゾン。ここはブドウ栽培からワイン醸造までを、自らのメゾンですべて手がけています。大規模なメゾンの場合、ブドウの栽培などは行わず、他の農家から購入したものを使ってシャンパーニュを造るところもありますが、フランク・ボンヴィルの場合は全て一貫して行っています。

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醸造責任者から説明を受けつつ、最後は同社の畑の前へバスで移動して試飲とランチに。最初から少々酔っ払ってしまいました。

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▲畑の前でピクニック形式でランチ

再びエペルネー市内に戻って、ここでランペリアル・ド・マリー・アントワネットのバスとはお別れ。次はエペルネー・シャンパーニュワイン地域考古学博物館に行きました。

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ここではエペルネーとシャンパーニュ地方について、先史時代から現在までの歴史と文化が展示されています。この博物館を見学することで、エペルネーとシャンパーニュについて体系的に学べます。

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▲博物館には日本の甲冑もあり

同博物館は、エペルネー観光のハイライトである市内「シャンパーニュ通り」にあります。シャンパーニュ通りには同博物館の他に、世界的に有名なシャンパーニュのメゾンが軒を連ねています。そのため、次に訪れたのは、そのシャンパーニュ通りにあるメゾン「ドゥ・ヴノージュ」です。

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このメゾンはとても華やかなシャンパーニュを造っていまして、メゾンの中も商品と負けず劣らず豪華。全てが美しいのですが、圧巻だったのがメゾンないにあるステンドグラスでした。

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ここは、敷地入口に同メゾンの商品を飲めるバー「レキュリ」があり、誰でも気軽にドゥ・ヴノージュのシャンパーニュを楽しむことができます。ショップも併設しボトルなども購入できます。

ドゥ・ヴノージュでの見学と試飲が終わった後は、別のシャンパーニュ・メゾンであるゴッセへ移動。2021年9月15日までエペルネーでは現代アートのイベントが行われており、市内各所にはアート作品の展示が点在しています。そのうちの一つがゴッセの敷地内にあり、それを見に行きました。

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▲ゴッセのシャンパーニュと向こうにエペルネーの係留気球「ル・バルーン・デペルネー」

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▲展示されているアート作品

なお見学時は、アメリー・ノートンさん訪問とラジオ収録にご一緒(私は風景を見学のみ)させてもらいました。

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▲アート作品とアメリー・ノートンさん

さて、いろいろ巡っているとそろそろ夕方。日が暮れる前に、今度は市内シャルル・ド・ゴール広場にある係留気球「ル・バルーン・デペルネー」へ。これに乗ると、上空150mからエペルネーの町を眺めることができます。今まで訪れた場所や、今後訪れる予定の場所などを、空から見ることができます。

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▲気球から見たエペルネー市内の景色

盛りだくさんだった1日の最後は、エペルネー市庁舎で開かれた夕食会へ行きました。

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▲エペルネー市庁舎

この夕食会では、エペルネーを代表するシャンパーニュ・メゾンの上位銘柄と、エペルネーを中心としたミシュラン星付きレストラン各店のシェフによる、料理とのペアリングが提供されます。エペルネー市長や、先ほどのアメリー・ノートンさんも参加されていました。

料理とともに出たシャンパーニュは、提供された順にフランク・ボンヴィル「グランクリュ ブラン・ド・ブラン 2014」「ドゥーツ キュヴェ・アムール 2009(マグナム)」「ボワゼル キュヴェ・ジョワイヨ・ド・フランス 2008」「ドゥ・ヴノージュ キュヴェ・ルイXV 2012」「ドン・ペリニヨン 2010」「ポル・ロジェ キュヴェ・ウィンストン・チャーチル 2008」「レア 2008」。とても良い体験になりました。

料理は一皿ずつ、別々のレストランのシェフが担当しています。

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ディナーの最後には、シェフたちがゲストの前に出てご挨拶。

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食事も全て出て、夕食会がお開きとなったのは日付が変わる頃。取材した各施設の様子は、「地球の歩き方ニュース&レポート」などで公開しています。

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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