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フランスから日本への帰国体験談、出発72時間前PCR検査証明の取り方【新型コロナ渡航その1】

カテゴリー:お金・通貨・両替 / ショッピング・雑貨・お土産 / 交通・鉄道・航空 / 旅行・ツアー・ホテル / 治安・渡航安全情報 / 生活・習慣・マナー / 美容・健康・病院 / 見所・観光・定番スポット / 通信・携帯・インターネット 投稿日:2021年4月13日

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新型コロナウイルスの水際対策のため、フランスから日本へ入国する際の検疫が強化されています。2021年4月10〜11日時点における、実際の入国体験を3回(フランス出国準備と検査証明/フランス出国と日本入国まで/検疫所指定の隔離ホテルと個別の待機場所まで)に分けてレポートしていきます。

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▲人が少ないシャルル・ド・ゴール空港内の制限エリア


出国前72時間以内の検査証明と必要な記載内容


フランスから日本へ帰国するには、日本の厚生労働省が求める「出国前検査証明」「誓約書」「質問票」が必要です。また日本到着時にも空港にて抗原検査が実施されています。「出国前検査証明」は、入国の際に検疫所へ「フライト出発前72時間以内に受検し、陰性であることを示した検査証明書」の提出をするためです


検査証明書は、原則として所定のフォーマットに現地医療機関が記入し、医師が署名または押印したものを提出します。所定のフォーマットによる検査証明発行に対応する医療機関がない場合には、任意のフォーマットの提出も可ですが、下記の「検査証明書へ記載すべき内容」が書かれており、「指定された検査方法」で「指定した検体」による検査である必要があります。


所定のフォーマットは、日本の厚生労働省のサイト からダウンロードできます。フランス語版もあります。


【検査証明書へ記載すべき内容】


1. 検査証明書へ記載すべき内容
- 氏名、パスポート番号、国籍、生年月日、性別
- 検査法、採取検体(下記2、3に限る)
- 結果、検体採取日時、結果判明日、検査証明書交付年月日
- 医療機関名、住所、医師名、医療機関印影


2. 検査方法は以下のいずれかに限り有効
- 核酸増幅検査(real time RT-PCR法:Nucleic acid amplification test / real time RT-PCR)
- 核酸増幅検査(LAMP法:Nucleic acid amplification test)
- 核酸増幅検査(TMA法:Nucleic acid amplification test)
- 核酸増幅検査(TRC法:Nucleic acid amplification test)
- 核酸増幅検査(Smart Amp法:Nucleic acid amplification test)
- 核酸増幅検査(NEAR法:Nucleic acid amplification test)
- 次世代シーケンス法(Next Generation Sequence)
- 抗原定量検査(Quantitative Antigen Test:CLEIA)*フランスの薬局などで行っている抗原定性検査ではない


3. 検体採取方法は以下のいずれかに限り有効
- 鼻咽頭ぬぐい液(Nasopharyngeal Swab)
- 唾液(Saliva)
- 鼻咽頭ぬぐい液と咽頭ぬぐい液の混合検体(Nasopharyngeal and oropharyngeal swabs *追記2021年7月1日より追加)


*現在フランスにおいて実施されている、日本への上陸が認められる検査方法は、基本的に鼻咽頭ぬぐい液のreal time RT-PCR法です。唾液検体は、鼻腔からの採取が困難な有症状者や濃厚接触者などに限られています。


この検査証明書を提出できない場合は、検疫法に基づき日本への上陸が認められません。出発国(私の場合はフランス)において搭乗前に検査証明書を所持していない場合には、航空機への搭乗を拒否されます。在フランス日本国大使館によると、検査証明書に不備があって航空機に搭乗できない事例が発生しているそうです。また4月20日付けのNHKの報道によると、4月19日より入国時の検査書類提出の運用がさらに厳格化され、少なくとも2人が書類不備で入国できず、出発地に送り返されたそうです。


参照:在フランス日本国大使館


検査証明を取得できるフランス国内機関


1. 病院、総合医


フランス国内において、PCR検査は多くの病院で受けられるようになっています。検査費用および英語による証明書の発行、所定のフォーマットによる記載については、各病院により対応が異なります。パリ郊外には日本語の通じる病院「アメリカンホスピタル」があります。ここだと日本語または英語で証明書の手配が可能です。


Hôpital Américain de Paris(アメリカンホスピタル)
・住所: 63 Boulevard Victor Hugo, 92200 Neuilly-sur-Seine
・電話(代表): 01 46 41 25 25
・電話(日本人セクション、9:00~18:00): 01 46 41 25 15
・電話(三村佳弘医師 内科・皮膚科): 01 46 41 26 16


2. 検査機関(Laboratoire:ラボ)


病院や検査機関の政府ポータルサイト「Santé.fr(https://www.sante.fr/cf/carte-depistage-covid.html )」から、新型コロナウイルス検診に対応している最寄りの医院やラボを、自宅住所を入力して調べることができます。フランス政府が推奨するスマホアプリ「TousAntiCovid」内からも検索ができます。


予約の有無や予約の取り方は、ラボにより異なります。検査料はフランスの健康保険証を所持している場合は無料です。ラボの検査結果はフランス語のみであったり、厚生労働省の求める「検査証明書へ記載すべき内容」がすべて記載されていない場合があります。このような場合は、ラボ発行の証明をもって所定のフォーマットに転記できないか、主治医などに相談が必要です。


在フランス日本国大使館のサイトには、日本の厚生労働省が求める所定のフォーマットへの記載について、対応してくれるラボの一覧 が掲載されています。検査を受ける際には、「日本への渡航であること」「日本の厚生労働省が定めるフォーマットの取得を希望すること」を伝えてください。


3. シャルル・ド・ゴール空港の検査場


シャルル・ド・ゴール空港では、空港内検査場において出発客を対象として、渡航先国の衛生基準を踏まえ必要に応じて検査を受けられます。PCR検査の場合は、最大48時間以内にSMS、メールまたはサイト上にて結果(フランス語と英語の併記)の通知が受けられます。検査料は無料。事前にオンライン予約が必要で、検査は搭乗時間の72時間前から可能です。


現在、空港には航空券(Eチケット)を携行している搭乗者のみ立ち入り可能であるため、付添人は障害者の付き添いなど特別な理由がない限り入ることができません。検査のみで空港に立ち入る場合は、搭乗券またはEチケットと検査のオンライン予約票の提示が必要です。


空港での検査の詳細と予約については、パリ空港公団(ADP)のウェブサイト から行えます。


■シャルル・ド・ゴール空港
・場所: シャルル・ド・ゴール空港2Eターミナル、出発エリア、入口17番ドア正面
・時間: 7:00~17:00(月~土曜)、7:00~12:00(日曜・祝日)


参照:在フランス日本国大使館


検査証明の取得方法(私の体験談)


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今回私は、上記「2. ラボ」にて検査証明を準備しました。理由は、ラボはパリ市内に点在しており、自宅からアクセスしやすいからです。在フランス日本国大使館の手順通りに「Santé.fr(https://www.sante.fr/cf/carte-depistage-covid.html )」からラボを検索しました。


日本への帰国に際して必要な陰性証明は、PCR検査によるものです。そのため「Santé.fr」検索時には検査タイプにフィルターをかけて抗原検査は省き、「PCR検査」対応のラボのみ表示にしましょう。まず画面右側「FILTRER MA RECHERCHE」のタブにある「TESTS VIROLOGIQUES(RT-PCR)」を選びます。


日本式に「○」がチェックを意味するわけではなく、フランス式で「×」がチェックです。そうすると、ラボが絞られてくるはずです。


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▲「Santé.fr」の検索画面より


それぞれのラボの詳細を見ると、予約の有無や予約の取り方(電話またはウェブ)などが書かれています。ラボ指定の方法で予約を取りましょう。今回の場合、出発72時間前という時間的制約があります。可能な限り不確定要素を減らすため、私は予約を入れて確実に検査日時を事前に押さえました。少しでも時間的余裕を持たせるため、私は予約時点でもっとも早い朝8時台の予約にしました。


予約当日、ラボへ行き受付を済ませます。その際にPCR検査を受けに来た理由を聞かれたため、「日本への渡航のため」「検査結果を所定の書面に記入する必要がある」という2点を、パスポートと印刷した日本の厚生労働省の所定のフォームを見せながら説明しました。理由を聞かれなくても、これらは先に伝えておいた方が、後々話がスムーズに進むと思います。私が話した受付の職員は、たまたま要領を得ていたようで、「渡航用ね」とすぐに納得してくれました。なお、ラボが発行する通常の検査証明はフランス語のみでした。


このふたつを説明すると、受付の職員は「書面に関しては検査翌日にもう一度来院し、その際に記入してもらうように」と述べ、少し考えながら「明日の朝10時頃に来てください」と私に言いました。そのため、「ラボ発行の証明をもって所定のフォーマットに転記できないか、主治医などに相談」する作業は必要なく、ラボ内ですべて済みました。


フランスの健康保険証(Carte Vitale)の有無も聞かれます。ない場合の検査料をたずねると、そのラボでは€80だそうです。


検査自体は予約しているためすぐ済みます。私の場合は、10分ほど待合室で待ったあとに、名前を呼ばれて検査室へ通されました。検査をする担当者から、今回の検査理由と現在の体調および症状を聞かれましたので「日本への渡航用」「体調は特に問題はありません」と答えました(実際健康でした)。検査が終わったら、その日は終了です。


検査結果は当日に出て、受付時にもらったIDやパスワードを所定のサイトで入力すれば、ウェブで確認ができます。ラボの通常の検査証明はPDFでダウンロードもできます。また私の場合は翌日もラボへ行きますので、そこで印刷してもらうことも可能です。


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▲私は無事「陰性(NEGATIVE)」でした


検査翌日10時に、受付の人に指示された通りに来院。受付は前日とは違う職員になりました。昨日と同じく「日本への渡航のため」「検査結果を所定の書面に記入する必要がある」という2点を説明しましたが、要領を得てない様子。ただ、日本の厚生労働省の求めるフォーマットを出して理由を説明すると、記入を承諾してくれました。サインなどは、ラボにいる医師のもとへ行ってもらってきてくれました。印章はラボの名称などが書かれた住所印(フランス語でTampon)を押してもらいました。


これで出発前72時間前の検査証明は完了です。


検査証明の取得時の注意点


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▲検査後に立ち寄ったパリ市内のモンソー公園


今回の検査証明発行について、注意すべき点がありました。それは、書き慣れていない日本人の名前の、アルファベット表記を間違える可能性が高いということ。


受付の人は、身分証と照らし合わせながら検査用のカードに私の名前を入力していましたが、最初「YUKINOBU」が「YUJUNOBU」になっていました。正式な書面として日本の検疫に提出するものですから、トラブルを避けるにも、ここは事前に確実に訂正しておきたいです。パスポート番号なども同様です。


自宅にプリンターなどがなく印刷できない場合は、パリの場合「Office DEPOT 」などチェーン展開する事務用品店が便利です。現在、外出制限下でも営業しており、そこで印刷やコピーを行えます。


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▲パリ市内Office DEPOT、外観は工事中ですが開いています


検疫に関する書類は役所へ提出する公の書類ですから、どこを突っ込まれてもいいように(せっかくの日本帰国が中止にならないように)万全をもって整えることをおすすめしますが。私が体験した限りでは、個人的に予想していたよりも案外すんなりと所定のフォーマットでサインをもらえました。この体験談で、フランスから日本へ戻る皆さんの気持ちが、少しでも和らげばと思います。


さて、書類が整ったら出発当日を待ちます。フランス出発から日本入国までは次回「フランスから日本への入国の様子、羽田空港検査から隔離場所までの流れを順に解説【新型コロナ渡航その2】 」で解説・レポートします。


なお、Twitterの「地球の歩き方パリ特派員」アカウント では、羽田空港到着後の検疫所指定の隔離施設(ホテル)における様子(3日間)も、実況ツイートしました。



*同記事は2021年4月10〜11日に移動した時点のものであり、出入国のシステムは今後も変更が予想されます。日本行きの準備には、日仏関係当局のサイトをあわせてご参照することを強くお勧めします。


フランス関連の速報と今のフランスの様子はTwitter(@arukikataparis)から、フランス国内外の取材写真はInstagram(@shuzuiyukinobu)よりお知らせしています。『地球の歩き方』本誌およびフランス/パリ特派員ブログとあわせてチェック!

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守隨 亨延

ジャーナリスト。愛知県出身。ロンドンにて公共政策学修士を修めた後、日本でガイドブックおよび雑誌記者として活動する。2009年に渡仏。ANNパリ支局勤務を経て、現在は株式会社プレスイグレック代表。専門は日仏比較文化と社会、ツーリズム。取材経験はカンヌ国際映画祭、ユネスコをはじめ国際機関、パリ同時多発テロ事件、フランス大統領選など。欧州を中心に約60カ国800都市に渡航経験あり。フランス外務省発行記者証所持。フランス/パリの旬の話題を中心に更新していきます。お仕事などのお問い合わせは株式会社プレスイグレック、またはメールにて。
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