ブルゴーニュワインにこだわり抜いたパリのミシュラン1つ星レストラン「レ・クリマ」

公開日 : 2020年06月29日
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パリでは、新型コロナウイルスの影響で閉まっていたお店や観光スポットが、次々に再開しています。市内7区にあるミシュラン1つ星のレストラン「レ・クリマ」も、2020年6月23日から営業を再開。同レストランはオルセー美術館のすぐうしろにある、ブルゴーニュワインにとても力を入れたレストランです。

同レストランは2013年に開業し、2015年よりミシュランの1つ星を維持。毎年更新する300ページのワインリストには、300近いブルゴーニュの生産者による2800以上の銘柄が載り、2万本を越えるボトルをストックしています。ブルゴーニュの若い生産者の発掘も、積極的に行っています。

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▲ワインを選ぶシェフのコウリ氏(中央)とオーナーのコラン氏(右)

新型コロナウイルスによる制限緩和後の再開で、レ・クリマはどのようになったのでしょうか。

まず、どのレストランも心がけているように、客そして従業員共に感染予防対策を十分に取った上でのサービスが提供されます。テーブル同士の十分な距離、QRコードをスマホで読み取ることで表示されるメニュー、手袋、すべての段階におけるアルコール消毒などが実施されています。

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▲40席あるテラス席

同レストラン責任者のキャロル・コラン氏は、「すべての従業員が、十分な休養とエプロンを付けるのが待ちきれずに、スターティングブロックに着いている」とオープン前の段階で話し、新型コロナウイルスにより3ヵ月以上に続き行われた大規模な社会的制限と休業について、「ライフスタイルと消費について私たちを振り返らせた」と語ります。つまり、フランス国内の生産物が再注目され、生産されて口に入るまでの流通経路の短かさは大切なことであると、今回のコロナ禍によって感じられたのです。

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さて肝心の食事に移ります。33歳で同レストランのシェフを務めるエマニュエル・コウリ氏は、今夏のコースメニューをこう提案しています。

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▲仕込みの様子

まず、前菜はヨーロッパアカザエビ(ラングスティーヌ)、トマトのアンシエンヌ風、イワシのグリル、アンズタケ(ジロール)、グリーンピースを使った前菜が3種類。主菜は、サン・ジル・クロワ・ド・ヴィ産のイシビラメ、ヒメジ、メスケ産の仔鳩、乳飲み仔羊を使った4種類。デザートは、マントン産のレモンやイチゴ、カカオ豆とトンカ豆を使ったものなど、3種類が出されます。

ランチは€49とお得な値段設定。内容は前菜が2品、主菜を2品、そしてチーズまたはデザートが最後にきます。

コウリ氏は今回のメニューについて、「この新しいメニューでは、夏の到来とともに、生きのいい素材、味わいある野菜、新鮮で色と香りのよいハーブを強調したかった」と話しています。

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同日に再開したオルセー美術館と組み合わせて、選りすぐりのブルゴーニュワインと星付きレストランの食事のペアリングを楽しんでみてはいかがでしょうか。

・住所: 41 rue de Lille Paris 75007

・営業時間: 12:25〜14:45、19:00〜21:45

・定休日: 日・月曜

・最寄り駅: RER C線Musée d'Orsay

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

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