パリのミシュラン三つ星エピキュール、フレション氏20年の節目に至高の食事を楽しもう

公開日 : 2020年02月26日
最終更新 :

特別な旅行としてのパリ滞在や、フランス旅行の最後の思い出に、奮発して素敵なレストランでの食事を考えている方もいるかもしれません。ご存知のようにフランスでのレストランの格付けは、ミシュランガイドはじめ、いくつかのメディアが行っています。ミシュランガイドの場合、その最高峰に位置づけされるのが三つ星です。ミシュランガイドは三つ星を「そのために旅行する価値のある卓越した料理」としています。

世界中から腕利きの料理人とそれを求める美食家が集まるパリに、三つ星レストランは現時点で10店舗ありますが、そのうちのひとつが今回ご紹介する「エピキュール」です。

なぜ紹介しようと思ったのかというと、じつは同レストランでエリック・フレション氏がシェフに就いてから20周年を迎えたからです。ちなみにフランス語でシェフ(シェフ・ド・キュイジーヌ)というのは、すべての料理人を指すのではなく、そこのレストランの料理人のトップを意味します。

6842.jpeg
©Claire Cocano

エピキュールは、パリ8区フォーブール・サントノレ通りにあるパラスホテル「ル・ブリストル・パリ」の中にあるレストランです。「パラス」というのはフランスにおけるホテルの格付けで、星なし、および1〜5まで星で格付けされているホテルの、さらにその上にある最高峰ランクということ。現時点でパリ市内に11ヵ所あります。

6843.jpeg
©Claire Cocano

フレション氏は2009年に三つ星を獲得していますが、それより以前の1993年には、フランス文化の継承者としてふさわしいという証し「M.O.F.(Meilleur Ouvrier de France:国家最優秀職人章)」になっています。フランスの大御所シェフが、よくコックコートの襟の部分にトリコロールを施したものを着ています。トリコロールを付けるのを許されているのがM.O.F.の印です。また2008年にはレジオンドヌール勲章のシュバリエに叙勲されています。

あまりごたくを並べても、つまらないと思いますので、料理をご紹介します。

6844.jpg
©Benoit Linero
6845.jpg
©Benoit Linero

前菜には、ソローニュのキャビアや、ザルガイに乗せたウニ、ロスコフの赤タマネギ、ロスコフのイチョウガニを使い、主菜には舌平目などを用いています。ソローニュはパリ盆地の南、ロワール川とシュール川に挟まれた地域。フランス産のキャビアを生産しています。ロスコフはフランス西部ブルターニュにある港町です。写真はフレション氏の料理の一部ですが、どれも絵画のような美しさです。

芸術的な料理を包むのが、エピキュールの豪奢なインテリアとル・ブリストル・パリの雰囲気。特別な時間を演出するのにぴったりの場所です。男性はレストランにはジャケットの着用が必要です。気候のいい時期はテラス席も素敵ですね。

6846.jpeg
©Eric Deniset

ル・ブリストル・パリはパラスホテルだけに、各国の要人がパリを訪れる際に、その宿泊先として指定されることが多い場所。フレション氏が20年間積み重ね彩ってきた空間を堪能しに、パリ滞在の思い出作りに訪れてみてはいかがでしょうか。

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。