パリに新潟・三条の職人箸「MARUNAO PARIS」オープン、こだわりの木工カトラリーがずらり

公開日 : 2019年11月09日
最終更新 :
6181.jpg

木製の箸やカトラリー、文具を扱うメーカーのマルナオのパリ店「MARUNAO PARIS」が11月8日にパリ市内にオープンしました。場所はパリ市内左岸の7区。老舗百貨店ル・ボン・マルシェからほど近い高級住宅街で、有名レストランなどが点在する地区です。

現在、マルナオの直営店は本社がある新潟県三条市と東京都内の青山にあります。そして今回のパリ店が、マルナオにとって初の海外店舗です。オープン前に開かれた内覧会と、開店初日にお店へうかがってきました。

6182.jpg

MARUNAO PARISは大通りから1本入った、落ち着いた路地にあります。高級箸というと塗り箸をイメージしますが、マルナオの箸は装飾に重きを置いた塗り箸ではありません。黒檀や紫檀などの木材が持つ自然の美しさと、木工技術の追及、口当たりへのこだわりから生まれた"用の美"が特徴です。

手に取ってみると、先端まで八角形の箸は掴みやすく、すっとそれぞれの指に馴染みます。そして極細の先端が、他に無い口当たりの良さをもたらします。商品の価格は30ユーロ台から1000ユーロを超える価格帯の箸まで幅広い品ぞろえです。

6183.jpg

創業80年のマルナオは、元は寺社彫刻を請け負う会社でした。初代が仏具屋の仏壇彫刻の仕事を始めたことから派生して、欄間や狛犬などを彫る仕事をしていたそうです。その後、墨坪車という大工道具の製造や、時代の流れと共に木材以外の製品を扱う時期もあったそうですが、現在の社長である3代目の福田隆宏さんが、彫刻・木工技術を生かした箸の生産に取り組むことになり、現在に至っています。

6184.jpg

MARUNAO PARISで取り扱う商品は、箸および箸関連の小物だけでなく、スプーンやフォークなどカトラリー類、エスプレッソ用カップや文具もあります。MARUNAO PARISがある7区は、ミシュラン星付きのレストランや有名チーズ屋キャトルオムを始め、食にこだわりがあるお店が集まる地区です。マルナオの商品を提案していくには、良い環境が整っています。

実店舗がパリにできたことで、マルナオの箸の修理などもMARUNAO PARISで受け付けています。

6186.jpg

社長の福田さんは「まず使って良さを体験してほしい。私たちの考え方などはその後でいい。なんだこの箸は、と良さを感じてもらえたら、とても嬉しい」とおっしゃっていました。パリでまたひとつ、日本の工芸品の良さを体験できる場所が増えました。

6185.jpg

【データ】

住所:33 Rue Rousselet 75007 Paris

営業時間:11〜19時

定休日:日・月曜

最寄り駅:地下鉄10号線Vaneau

筆者

フランス特派員

守隨 亨延

パリ在住ジャーナリスト(フランス外務省発行記者証所持)。渡航経験は欧州を中心に約60カ国800都市です。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。