夏ワーク報告:建設編

公開日 : 2016年11月22日
最終更新 :

こんにちは、学生NGO ALPHAの岡戸祐樹です!

今回から2016年8月に2週間で行われた、夏ワークキャンプ(フィリピン渡航)のご報告を

させていただきます。

第1回のこのブログでは、ALPHAの主な活動のひとつの『建設』について書いていきたいと思います!

ALPHAは年に2回フィリピンに渡航し、1回いくごとに小学校の教室を1つ建設しています。

まず初めに、ALPHAがフィリピンにおいて小学校の建設活動をしている主な目的は、それを通じて、3T問題(Teacher・Text book・Teaching roomが不足しているという社会問題)の解消に少しでも貢献することです。

そして現在はパナイ島のイロイロ市プグハナン村というところにて活動しています。そこにあるプグハナン小学校は、現在十分な教室は確保できているが、台風や地盤沈下の影響により複数の教室が崩れかかったまま、生徒が授業を受けています。そこで現地のNGO LOOBという団体と、現地の大工さん達と協力して、は新しい安全な教室を建設しています。

...あ、小学校の建設活動と言われてもピンときませんよね...。

本当に自分たちで建設しているの?と聞かれることが多いのですが、本当にやっているんですよ!!笑

まず初めに日本国内で小学校を建設するための資金集めをします。フィリピンにて教室を1つ建設するには約60万円の費用が必要です。募金活動やフリーマーケット、クラウドファンディング等によりお金を集めています。そして集まったお金を、材料費や現地の大工さんへの報酬として使用しています。

じゃあ大工さんがほとんどの仕事をやるんだね...とおもったそこのあなた!

大工さんが行う仕事は専門的な技術が必要とされるものです。

私たちが行う主な仕事はセメント作り、土台作り、ブロックを積む作業、鉄を加工する作業、屋根を乗せる作業です。

セメント作りは、砂をセメントと水を決まった割合で混ぜ合わせるだけでできるのです。

力仕事ですが、案外簡単にできるのですよ!こんな感じです、どろどろしていてわかりにくいですね笑。

ちなみに現地の大工さんはこの作業がとてもうまくて、さすがプロだなあ、と思います。

このどろどろとしたセメントが固まると、カチカチのコンクリートになります。

これを壁のブロックの中に流し込んで頑丈な壁を作ったり、土台に流し込んで教室の床を作ったりします

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↑セメントを作る作業

そして、土台作りはとても大変な作業です。地面の高さを一定にするために土を教室の床となるところに、外から運び入れて、強固にするために道具を用いてたたき固めます。手にはまめができ、腰がとても痛くなります...笑個人的にこの作業が一番大変かなと思います。

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↑土を運ぶ作業

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↑道具を用いて、地面を平らにして強固にする作業

ブロックを高く積み上げていく作業は、コンクリートのブロックを、鉄の支柱に沿って積み上げていきます。時には足場の悪いところに上って行う作業もあります。

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そして、教室の支柱となる鉄の棒を切り、曲げて加工する作業も行います。

この作業、コツが必要でとても難しいですが、慣れてくると案外すんなりできるようになります。

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↑鉄を切断しています

教室の内側、外側の壁にセメント塗って、平らに強固にする作業です。これも同じくコツが必要となり、難しい作業です。また、教室の床となる部分にセメントを流し込んで、平らにする作業もあります。この作業はしっかりまっすぐな床にするため、技術が必要なので、大工さんにお願いしています。

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現地の大工さん、とても頼りになります。

こちらは、教室を建設するための土台を作るため、地面を掘っている作業です。

結構深くまで掘り進めるので、かなり体力の必要となる作業です。特に春の乾燥した時期だと、地面がカチカチなので、なかなか掘れません。

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土台を作るために地面を掘る作業

そして最後に、屋根を乗せる作業です。これは力の要る作業になるので、男子総動員で行います。

これは建設活動の一番最後に行う作業となります。まだ完成ではないけど、屋根が乗っかった瞬間は達成感があり、もうすぐ完成するのだなと、少し感動しますます。

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掛け声をかけながら、少しずつ乗せていきます。

このように、いろいろな作業を自分たち学生が行っています。連日の建設作業は体に響きますが、

とても楽しく充実しています。今までに出来上がった教室同様に、今後この教室が子供たちの学ぶ場所になるのかと思うと、精が出ますね。

ALPHAが他の国際協力団体と大きくちがう点は、実際に自分たちの手で建設を行うという点だと思います。

連続して、同じプグハナンという村にて建設活動を行っているため、現地の大工さん、近隣住民の人への認知度が上がってきていると思います。そのため、彼らも自分達の行っている活動に意欲的になっていると思います。

学校が終わった後の子供達、また村の大人達が建設作業を見に来たり、手伝ったりしてくれます。

これは最初の渡航の際には見られなかった光景であり、ALPHAという団体の活動が地域に根ざし始めていることの表れだと思います。自分達が一方的に行っている活動ではなく、現地の方々と一体となって、お互いにいい影響を及ぼし合えているのだなと実感します。

8月にフィリピンに行った際には、実際に子供達が、自分達が建設した教室を使っているのを見ました。

今までの活動では、子供達が本当に新しく建設した教室を使うのか、半分信じられないような心情だったのですが、実際に子供達がその教室で勉強している姿を見て、本当に活動を続けてきてよかったなと心のそこから思いました。「ボランティア活動」というものをやっていることに疑問を抱いたことも多々ありましたが、自分のやっている活動が、少なくともプグハナン村人々に多少の影響を与えられていることを実感できてとてもいい経験をできたと思います。

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手伝いに来てくれる子ども

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完成に近づいていく教室

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NGO LOOBのフィリピン人とも協力して

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近所の村の人も手伝いに来てくれて

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子供たちが見に来て、手伝ってくれます。

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そして教室が出来上がっていきます。

東京外国語大学国際社会学部2年

7期渉外班

岡戸祐樹

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