クジラを「満腹」にさせたプラスチック袋、ベルゲン歴史博物館で展示

公開日 : 2018年06月21日
最終更新 :
plasthvalen_bergen_norway_asakiabumi-2604.jpg

2017年2月、ノルウェーの入り江に迷い込んだクジラのお腹の中は、プラスチックの袋とマイクロプラスチックで一杯になっていた。人間が捨てたプラスチックが、海の生物にどのような影響をもたらしているか。その衝撃的な写真は、ノルウェーを飛び越えて、世界各地のメディアでも報道された。

plasthvalen_bergen_norway_asakiabumi-2608.jpg

クジラが発見された当時は、「アカボウクジラ」と呼ばれる、ノルウェーでは希少な種類だったために、博物館側は保存を希望。保存作業のためにお腹を開けたところ、人間が捨てたゴミが中から発見された。

plasthvalen_bergen_norway_asakiabumi-2615.jpg

ベルゲン大学が所有するベルゲン歴史博物館は、クジラの標本だけではなく、このプラスチックの袋も展示することを決める。6月2日から、2019年6月7日までと長期間の展示が予定されている。

plasthvalen_bergen_norway_asakiabumi-2595.jpg

「プラスチッククジラ」と題された部屋は、チケット売り場がある1階から、階段をのぼって2階にある。ニュースや写真で多くのノルウェー人が目にした、実物のプラスチックの袋が部屋の中央に展示されている。

plasthvalen_bergen_norway_asakiabumi-2618.jpg

じっくりみると、「チーズ」や「チキン」と書かれた英語文字もうっすらと残っており、プラスチックは他国から漂流したものであろうことも予想される。英語字幕が付いたショートフィルムもあり、見る価値がある。

plasthvalen_bergen_norway_asakiabumi-2620.jpg

このプラスチッククジラがきっかけとなり、ノルウェーでは海に流れるプラスチック問題議論が政治レベルでもさらに加熱することに。

博物館はベルゲン中心地にある。観光スポットのブリッゲンなどから、徒歩でアクセス可能。時間があれば、ぜひ立ち寄ってみてほしい。

公式HP「Plasthvalen」(ノルウェー語)

Historisk museum

住所:Haakon Sheteligsplass 10 

Photo&Text: Asaki Abumi

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。