大正区の2つのエイサー祭り

公開日 : 2017年09月01日
最終更新 :

大正区は大阪市の中で沖縄出身者が最も多く、沖縄料理や島唄の店も数多くあります。なぜこの場所に集まっているのでしょうか

大正時代「ソテツ地獄」と呼ばれた恐慌が沖縄を襲い内地(本土)に出る人が多く、その頃大阪は紡績を中心とした工業の発展により深刻な労働者不足で沖縄や韓国からも多くの人が集まっていました。

その当時、大阪では「朝鮮人、琉球人、シナ人お断り」の看板が象徴するように、「外地」からの移住者は差別の対象になっていました。

特に私的所有や時間にゆるい南方的な気質の沖縄の人々は、内地に溶け込めず大正区の埋め立て地に集中して移り住みました。戦後になると沖縄がアメリカに占領されたことあり、沖縄出身者は複雑な立場になりました。その後、奄美に続き沖縄も本土返還されましたが、沖縄の人々への差別意識が薄れるのは、島唄等沖縄ソングのヒットやNHK連続テレビ小説『ちゅらさん』など「沖縄ブーム」の頃までかかったようです。

大正区の千島公園グラウンドでエイサー祭りが始まったのは今から40数年前、沖縄返還の数年後のことでした。内地に生きる沖縄人としての誇りを再確認したかったのかもしれません。5年前からは、大正区の平尾公園でもう1つのエイサー祭りが開催されるようになりました。

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その「第5回 RIVER 大正エイサー祭り」に行ってきました。

JR環状線大正駅で下車、大阪市バス「平尾」バス停を降りると、リトル沖縄「サンクス平尾」商店街。

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商店街入り口を左に曲がると沖縄ソバが有名な『マルトミ食堂』がありますよ。

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サンクス平尾商店街はリトル沖縄と呼ばれるだけあって沖縄の食材は一通り手に入ります。沖縄産のナーベラ(へちま)や

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ここではバヤリースのグァバやマンゴー、ブルーシールのアイスクリームなど沖縄でしか手に入らない食品などが並んでいて、見るだけでも楽しい!

沖縄版のボンカレーは沖縄県と大正区だけしか売っていない貴重なカレーとか!?

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買い物に夢中になっていると、公園の方角からにぎやかな音楽と歌声が。

そう、今回大正区に来た目的はエイサー祭りでした。

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みなさんはエイサーを見たことがありますか。

エイサーとは、もともと沖縄のお盆に行われていた伝統的な芸能。現世に戻ってくる祖先の霊を送迎するため、若者たちが歌と囃子に合わせて踊りながら練り歩きました。

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沖縄県以外でエイサーが見れる地域はとても少ないので、今回は貴重な体験です。

9月10日にも大正区の千島公園グランド(大正区役所すぐ)で開催されます。

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もしお時間あるなら西成区から渡船で大正区に渡るルートもお勧めです。

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