垣花樋川 沖縄の名水は身も心も癒される雰囲気に包まれた所にあります

公開日 : 2018年06月23日
最終更新 :
筆者 : 菅原 啓

沖縄と言えばエメラルドグリーンに輝く海と青い空が印象的ですが、沖縄本島南部に違った趣のある場所があります。

静寂な自然の中に澄んだ空気と水の流れる音が、まるで別世界に来たかのような場所。

それが垣花樋川(かきのはなひーじゃー)です。

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場所は南城市玉城で、ちょっと分かりにくい場所にあります。

カーナビに「垣花樋川」をセットして行っても良いのですが行き方には三通りあります。

国道331号線から上る方法、住宅地から急な石畳の坂道を100m降りる方法は、何れも大変なので仲村梁農村公園から行くと楽で、車4~5台停れる駐車場もあります。

ただし一車線の農道で離合ができませんので、注意して行きましょう。

駐車場から垣花樋川へは道が平坦で、ものの2~3分で着きます。

なのでカーナビに「仲村梁農村公園」をセットしたら良いでしょう。

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周辺にはクレソンの畑があり、名水を畑に引いて作られています。

近づくと水の流れる音が聞こえてきます。

木々を抜けると異次元の世界に入ったような風景が飛び込んできます。

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岩肌に付いた苔に流れる水が太陽に反射してキラキラ光って、見ているだけで癒されます。

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垣花樋川はこの集落に住んでいた人々が湧水を引いて蓄えていたもので、水汲や水浴びをしたり洗濯や野菜洗いなどの家事もしていました。

垣花村の住民たちにとって大事な生活用水で、湧水が田んぼを潤して稲作が盛んだったそうです。

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看板に書かれていますが垣花樋川の湧水は昭和60年に環境庁の全国名水百選に選ばれました。

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竜の口から出ている方はイナグンカー(女の川)と言われ、女性が使用していました。

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その下に流れる大きめの湧水はイキガンカー(男の川)で男性が使用していました。

イキガンカーの方が水量が多く、今でも水浴びに訪れている方がいます。

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その下流の浅い水たまりはンマミシガー(馬浴川)で深い所で15cm程度なので、小さなお子さんの水遊びにはうってつけです。

休日には多くの家族連れが訪れ、とても賑やかな雰囲気になります。

静かな時間を過ごしたい方は、早朝に訪れるのが良いでしょう。

水の音、鳥の鳴き声、静寂な雰囲気は沖縄で一番の癒しのスポットです。

垣花樋川は高台にあり風通しもよいのできれいな海を眺めていると気持ちよく、久高島(神の島)も望むことができます。

名水百選の水を手に取ってのんでみると、甘さを感じます。

この水は硬水で、石灰を多く含んでおり、沖縄では昔からぶくぶく茶(泡立てて飲むお茶)に利用されています。

沖縄の土壌は石灰岩や珊瑚礁から由来しているので基本的にアルカリ分を多く含む硬水で、硬度が高いほど茶筅で泡立てると泡立ちがよく、なかなか消えません。

この水を使用してぶくぶく茶を提供しているお店『楽茶陶房ちゅらら』が首里にありますので、一度味わってみたら!

この水を煮沸して冷やし、コーヒーフィルターに通して石灰を取り除いた水で飲む泡盛は最高です。

当然料理に使うと、一味違います。

年に2回水質チェックされているので安全です。

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NHKの『にっぽん縦断 こころの旅』でも紹介されました。

ほんの小さな空間ですが、穏やかな時を過ごせる場所は沖縄県内には他にはないかと思います。

水のせせらぎを聴きながら過ごす贅沢な時間、沖縄に来た際は足を運ぶ価値ありです。

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