市街地から手軽にトレッキング「円山」 ~岡山市操山界隈~

公開日 : 2020年01月24日
最終更新 :
筆者 : mami
12.01.09-028 旗振台古墳。IMG_3467.JPG

前回に続き、後楽園の借景でもあり、市街地から一番近い山、操山ウォーキングの続きです。

萩の塚古墳から南へ足を向けると「つばきの森」を抜け、「旗振台古墳」に出ます。

ここに来るまでは、知らなかったのですが、たくさんの古墳がある山で「操山古墳群」と呼ばれるようです。

12.01.09-029 旗振台から児島湾方面。IMG_3468.JPG

旗振台からの眺めです。眼下に広がる沖新田、倉田新田など、ほとんどの平野が干拓による土地です。

古墳のある位置は、古代の瀬戸内海航路を望む尾根頂部になるので、海が広がっていました。この海を「吉備の穴海」と呼んでいました。

旗振台というのは明治時代中頃、大阪で米相場が立つと旗を振って知らせる場所でもあったからです。

写真の左の方には熊山があり、そこにも旗振台があります。このような山々を中継地点として大阪から、岡山まで約15分で米相場が伝達されたそうです。

12.01.09-034 八畳岩古墳。IMG_3473.JPG

金蔵山古墳に向けて歩きますが、途中にも古墳がいっぱいあります。中にはうっかり踏んでしまいそうなくらい小さな古墳もあります。

こちらは、八畳岩古墳です。墳丘は流失し概ね失われ横穴式石室が剥き出しとなっています。

八畳というのは露出した石室の大きさが呼び名となみたいですね。操山丘陵の北麓に住んでいた有力者の家族墓と思われます。

12.01.09-040 二股古墳。IMG_3479.JPG

こちらは二股古墳(ふたまたこふん)といいます。石室の中には入っていませんが、横穴式の石室が二股に分かれた珍しい構造で名称の由来となっています。開口部向かって左側が主室で、右側に脇室があります。

12.01.09-043 金蔵山古墳の頂上。IMG_3482.JPG

こちらが目標の金蔵山古墳です。操山山塊において、ほぼ中央の金蔵山の山頂にあります。

ぽこっと石室の穴が見えます。岡山県では第4位の規模を誇る古墳で、墳丘長は165メートルといわれていますが、実際は山を利用した盛り上がりがあるものの、そんなに大きな古墳には感じられませんでした。墳丘規模・豊富な副葬品の点で吉備地方の代表的古墳のひとつと聞いていたのでちょっと、拍子抜けしました。

12.01.09-048 円山にも登る。IMG_3487.JPG

ここから円山不動明王を通り円山を目指します。けっこう急坂です。

12.01.09-051 円山の三角点。IMG_3490.JPG

到着~!

円山の山頂です。三角点がありました。

12.01.09-052 三角点は古墳の上。IMG_3491.JPG

なんと! 円山の三角点の下も古墳です。石鉄山古墳といいます。

ここから東へ行くと笠井山がありますが、今回は南の曹源寺を目指して下山します。

12.01.09-057 三重の塔。IMG_3496.JPG

山腹に曹源寺の三重塔が見えてきました。立派ですね~。三間三重で本瓦葺です。

12.01.09-059 滑りながら下っていく。IMG_3498.JPG

しかし、この道は、道というよりも溝のようにV字の谷のようになっていて、急坂の上に中央に水が貯まるせいか落ち葉が湿って滑りまくり状態です。

私も転がるように滑りましたが、後から写真を撮っている夫も滑り転びました。

12.01.09-062 こけた!IMG_3501.JPG

道の幅もひとりずつ通れるくらいです。

12.01.09-063 曹源寺の境内に降りてきた。IMG_3502.JPG

そして、下りてきたのが経堂と呼ばれる本瓦葺きの建物の裏でした。

このお寺の修行僧のほとんどが外国人で、日本人のお坊さまとすれ違ったことがありません。お寺自体もとても魅力があるので、またご紹介したいと思います。

12.01.09-065 曹源寺の山門。IMG_3504.JPG

本堂を抜けて三門をくぐりぬけ曹源寺を後にします。

12.01.09-066 石高神社。IMG_3505.JPG

曹源寺の直ぐ近くにある石高神社を通り、山麓沿いに護国神社へ戻ります。

いかがでしょうか。ご紹介したルート以外にも登山口が20近くもあるといわれています。道も整備されているので地図さえ持っていれば迷うことは少ないと思います。駅から手軽に登れる山のご紹介でした。

筆者

岡山特派員

mami

岡山生まれの岡山育ち。岡山市内在住の生粋の「おかやまっ子」です。

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