石油産業の歴史跡地~新潟市秋葉区・石油の里~

公開日 : 2018年05月31日
最終更新 :
筆者 : fuji

5月27日撮影。新潟県秋葉区、新津にある石油の里に行ってきました。

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石油の里公園(周辺)には、登山者の情報発信や休憩所とした里山ビジターセンターをはじめ、中野邸美術館や石油の世界観、堀出神社や白玉の滝など、歴史を感じたり自然が豊富な観光地となっています。

その中で里山ビジターセンターから繋がっている"石油文化遺産施設"を見てきました。

『石油産業遺産群』と呼ばれる付近では、金津油田の中心部であり採油・集油施設・加熱炉・石油タンクなどが集中して、中野興業株式会社の本社(事務所)があったとされ、明治末期~大正にかけて石油生産が盛んであったといいます。

歴史の変化により、平成8年まで動いていた丸泉石油興業株式会社が現在残っている施設。

これらの施設は平成19年、経済産業省により「近代化産業遺産群」に認定されました。

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"レンガでおおわれたタンク"。原油がパイプラインで矢代田駅や信濃川の船着き場まで油送された時代の名残。

加熱して流れやすい原油の、温度が下がらないようにタンクをレンガでおおわれたとされます。

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"水切りタンク"。先ほどのレンガタンクの隣(上写真はレンガタンク)。

集油タンク→水切タンクにおくられた原油を一日放置し、原油と水とに分離した「水」を取り除く作業が行われます。

金津の採油した原油は水が分離しにくい重質油とされ、くりかえし水切り作業が行われたそう。

最後に加熱炉に送られ、加熱により水が分離しやすくなった原油を水切作業し、純度の高い原油が出来ました。

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"加熱炉"。タンクで水切りされた原油を、さらに水切りするため約70度で加熱するもの。

加熱されて水が分離しやすくなった原油を、再度水切りタンクに移動して完全に水を除きます。

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"集油タンク"。水切タンクの前の工程で、集油所からポンプで送られてきた原油や石油井戸から、直接送られてくる原油を集めるタンクとなります。

この他にもまだいくつか見所もあり、石油井戸を動かす装置のポンピングパワーなどが解説板とともに野外展示されています。

近くの登山や県立植物園に行った際に、ぜひ立ち寄ってみてください。

【石油の里 石油産業遺産群(里山ビジターセンター)】

住所:新潟県新潟市秋葉区金津1193番地

開館時間:9:00~17:00

休館日:水曜日(祝日の場合翌日)・年末年始(5・11月は無休)

駐車場:約230台

筆者

新潟特派員

fuji

新潟県在住。新潟の四季折々をお伝えします。

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