NYはこんなにも美しい。観光名所がブルーとゴールドでライトアップ【ニューヨークの新型コロナウイルス事情】

公開日 : 2020年06月14日
最終更新 :

3月以来NYで最も少ない死者数

2020年6月13日のクオモNY州知事の記者会見によると、6月12日現在ニューヨーク州の死者数は32名となり、3月以来最も低い水準になりました。

ニューヨーク州の死者数 2020年6月12日 2万4527名( 6月11日 2万4495名)

多いときは、毎日800人近い死者数が出ていたのですから、よく32名まで死亡率が下がったものだと思います。3月、4月は連日救急車のサイレンに怯え、夫の「今日は救急車がひっきりなしだ」という言葉に恐怖を感じたものです。一刻も早く、死亡者数がゼロになり、回復者数だけが増えることを祈ります。

多くのフロントラインワーカー(医療機関従事者、警察官、救急士、交通機関勤務者など)が感染により亡くなりました。また、多数の患者が亡くなっていくのを見て、心が折れてしまった医師が自ら命を絶つなど、胸が痛む事件も起こりました。ニューヨークには悲しみの歴史が、刻まれたのです。

米ニューヨーク市の医師が自殺 新型ウイルスの最前線で勤務 - BBCニュースジャパン 2020年4月28日 

ニューヨーク州のシンボルカラーは、「ブルー」と「ゴールド」

コロナ劣等生のニューヨークシティは、他国や全米他州に遅れて、2020年6月8日(月)に第1段階を再開しました。ウイルス感染者数の曲線が平坦化し、さらに減少しました。本当にうれしいことです。

ニューヨークでは、感染者の減少とニューヨークシティの第1段階再開を祝って、6月7日夜ニューヨーク州のランドマークが、「ブルー」と「ゴールド」でライトアップされました。ニューヨーク州のシンボルカラーは、「ブルー」と「ゴールド」だということを、はじめて知りました。確かに、ニューヨークに似合う色だと思います。

ニューヨークの観光名所が、「ブルー」と「ゴールド」でライトアップ

State Landmarks lit Blue and Gold in the honor of New Yorkers

マンハッタンのグランドセントラルターミナル・ブリッジ。きれいですね。考えてみると、3ヵ月もマンハッタンの夜景を見ていません。

One World Trade Center, seen here with the Statue of Liberty .jpg

ワンワールドトレードセンターと自由の女神。ニューヨークが美しいことを、この3ヵ月忘れていました。

 Kosciuszko Bridge in between Brooklyn and Queens.jpg

ブルックリンとクイーンズをつなぐ、コジオスコ橋(Kosciuszko Bridge)。この橋の存在を初めて知りました。

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"I Love New York"ではなく、 "I Heart New York"と読むようです。あなたに感染させないよう、ニューヨークを愛するゆえにマスクをしますという、スローガンなのでしょう。調べてみましたが、ビルはどこなのか不明です。

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ナイアガラ滝もライトアップ。アメリカとカナダの国境にある観光名所ナイアガラ滝は、実はニューヨーク州にあります。

Corning Tower in Albany (Darren McGee- Office of Governor Andrew M. Cuomo).jpg

ニューヨーク州都アルバニーにあるコーニング・タワー。「ニューヨーク・タフ(ニューヨーカーはへこたれない)」が、私たちを支えてくれました。

ニューヨークの閉鎖から、第1段階の再開まで、あまりにも慌ただしい心落ち着かぬ日々で、自分が好きだったニューヨークのイメージはすっかり薄れていました。ニューヨークはこんなにも美しかったということを久しぶりに思い出しました。

■参照記事

Governor Cuomo Announces Statewide Landmarks Lit Blue and Gold and Projected 'New York Tough' in Honor of New Yorkers' Work to Flatten the Curve of the COVID-19 Virus-NYS GOV 2020年6月8日

全米で207万4526名、アメリカは世界一の感染者数。

NY時間2020年6月14日午前 2:33:13 時点の、感染症研究のエキスパート米ジョンズ・ホプキンス大学Johns Hopkins Universityの公式ウェブサイトによると、世界の感染者数は778万7271名。アメリカの新型コロナウイルス感染者数は207万4526名で、世界最多の感染国。アメリカはダントツの1位で、2位のブラジルの約2.5倍の感染者数。3位ロシア、4位インド、5位英国、6位スペイン、7位イタリア、8位ペルー、9位フランス、10位ドイツ。アメリカ、ブラジル、ロシアがワースト3を占めています。ロシアは死亡数が少なく回復数が多いのに対し、英国は死亡数が多く回復数が少ない、逆のデータが出ています。また、インド、ペルーの感染者数が増えています。

【新型コロナウイルス感染国ワースト5】2020年6月14日

世界の感染者数 7,787,271名(死亡430,139名)(回復3,709,064名)

1.アメリカ 2,074,526名(死亡115,436名)(回復556,606名)

2.ブラジル 850,514名(死亡42,720名)(回復459,436名)

3.ロシア 519,458名(死亡6,819名)(回復274,128名)

4.インド 320,922名(死亡9,195名)(回復162,379名)

5.英国 295,828名(死亡41,747名)(回復1,283名)

■参照データ

Johns Hopkins University. NY時間2020年6月14日午前 2:33:13 時点のデータによる

2020年6月13日現在 ニューヨーク州感染者数38万2630名

2020年6月13日付在ニューヨーク日本国総領事館の「総領事館からのお知らせ」メールによると、現在のニューヨーク州の感染者数は38万2630名。死亡者数は2万4527名。ニューヨークは世界の感染の震源地となり、アメリカは感染国ワーストワン(恐怖)。

ニューヨークシティで、感染者数が多い順番は、クイーンズ、ブルックリン、ブロンクス、マンハッタン、スタテンアイランド。いずれも人口密集地であることから、感染者数が連日増加しています。私の住むクイーンズ区は、人種のるつぼニューヨークシティの中でも、特に多様な人種が集まるエリア。6万3000人を超え、感染率はNYCの中で約30%とトップ。しかもエルムハースト病院(Elmhurst Hospital,Queens,NYC)の医療現場の惨さが世界中に伝わっています。いわば、世界一の感染拡大地域で、私はまだ生き延びています(泣)。マンハッタン区の感染者数が少ないのは、お金持ちはすでに、セカンドハウスを持つほかの州や、他国へ移動済みだからです。( )内は前日の数。

クイーンズ区:63,727名(63,573名)

ブルックリン区:57,919名(57,733名)

ブロンクス区:46,501名(46,396名)

マンハッタン区:27,529名(27,452名)

スタテン島区:13,817名(13,800名)

詳細につきましては、在ニューヨーク日本国総領事館の新型コロナウイルス関連情報で確認することができます。

6月13日現在、当館管轄内における新型コロナウイルスの感染者数及び死者数は以下のとおりです。( )内は前日の数

○ニューヨーク州:感染者数 382,630名(382,714名),死者数 24,527名(24,495名)

感染者数内訳(主なエリア)

ニューヨーク市:感染者数 208,954名(208,954名),死者数 15,513名(15,503名)

NY市の内訳

クイーンズ区:63,727名(63,573名)

ブルックリン区:57,919名(57,733名)

ブロンクス区:46,501名(46,396名)

マンハッタン区:27,529名(27,452名)

スタテン島区:13,817名(13,800名)

ナッソー郡:41,172名(41,114名),死者数 2,668名(2,667名)

サフォーク郡:40,615名(40,559名),死者数 1,996名(1,994名)

ウエストチェスター郡:34,253名(34,175名),死者数 1,535名(1,533名)

ロックランド郡:13,411名(13,396名),死者数 466名(466名)

○ニュージャージー州:感染者数 166,605名(166,164名),死者数 12,589名(12,489名)

○ペンシルベニア州:感染者数 78,462名(77,999名),死者数 6,211名(6,162名)

○デラウェア州:感染者数 10,229名(10,173名),死者数 419名(414名)

○ウエストバージニア州:感染者数 2,259名(2,249名),死者数 88名(88名)

○コネチカット州フェアフィールド郡:感染者数 16,277名(16,178名),死者数 1,345名(1,337名)

○プエルトリコ:感染者数 5,690名(5,536名),死者数 146名(146名)

■ 在ニューヨーク日本国総領事館

299 Park Avenue, 18th Floor, New York, NY 10171

筆者

アメリカ・ニューヨーク特派員

青山 沙羅

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

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