ついにNYCは2020年6月8日(月)再開予定【ニューヨークの新型コロナウイルス事情】

公開日 : 2020年06月07日
最終更新 :

ニューヨーク市は明日2020年6月8日再開

ニューヨークでは昨日もデモがありましたが、明日2020年6月8日(月)再開予定。2020年3月1日ニューヨーク州内で初の感染者が確認されてから、6月8日で100日目。思えば、ずいぶん遠くへ来たものです。

同じ場所で、同じ家族と過ごしているのに、生活も人生も一変しました。

3月1日に初感染者、3月7日に州知事がニューヨーク州緊急事態宣言、3月12日に市長がニューヨーク市が非常事態宣言、3月13日に米大統領が国家非常事態宣言、そしてニューヨーク市は3月16日に学校および飲食店を閉鎖、3月20日にはニューヨーク州で3月22日夜8時以降外出禁止令が発令されました。毎日転がるように状況が悪化していき、SF映画を見ているような気持ちでした。

私が住む近所の、多くの重症患者が運び込まれたエルムハースト病院近くは、人々が感染を恐れていなくなり、9割以上の店が閉まり、町がゴーストタウンになりました。

近所のランドロマット(コインランドリー)で洗濯しているときにロックダウンの話を聞き、ランドロマットのスタッフが「ここも閉まるかもしれない」とつぶやいた10日後にランドロマットは閉鎖しました。そのとき、プエルトリコ出身の男性から、「プエルトリコでは、警察と銀行と病院とスーパー以外は全部閉鎖したんだ。全部だよ」と聞いたことが、ニューヨーク市でも現実になりました。

近所のチャイニーズスーパーは、正面入口を閉め、裏の入口には100人以上の人が列を作り、レジの中国人店員はNASAの宇宙服のような防護服で働いていました。

買い物に行くのは10日に1度程度になり、たまに外出すると、ほとんどの小売店が閉まっていました。スーパーマーケットは長い列ができており、カートを引きながら、開いている店を探して右往左往している人がストリートに数人いました。

マンハッタンのビジネス街は音もなく静まり返り、車もなく、マスクをしたジョガーがひたひたと走り去ったことが印象的でした。

毎日がSF映画のようで、これが私たちのニューヨークなのだろうかと何度も自問しました。本当に先の見えない、恐ろしい道程でした。再開は慎重に行われますが、新しい日常が始まります。ただし、2020年3月以前の日常とは異なるものになるでしょう。

DSC_2856_3.jpg

[Photo by Hideyuki Tatebayashi] Do not use images without permission.

全米で192万61名、アメリカは世界一の感染者数。

NY時間2020年6月7日午前 3:33:25 時点の、感染症研究のエキスパート米ジョンズ・ホプキンス大学Johns Hopkins Universityの公式ウェブサイトによると、世界の感染者数は690万11名。アメリカの新型コロナウイルス感染者数は192万61名で、世界最多の感染国。アメリカはダントツの1位で、2位のブラジルの約2.8倍の感染者数。3位ロシア、4位英国、5位インド、6位スペイン、7位イタリア、8位ペルー、9位フランス、10位ドイツ。アメリカ、ブラジル、ロシアがワースト3を占めています。ロシアは死亡数が少なく回復数が多いのに対し、英国は死亡数が多く回復数が少ない、逆のデータが出ています。また、インド、ペルーの感染者数が増えています。

【新型コロナウイルス感染国ワースト5】2020年6月7日

世界の感染者数 6,900,011名(死亡399,854名)(回復3,088,432名)

1.アメリカ 1,920,061名(死亡109,802名)(回復500,849名)

2.ブラジル 672,846名(死亡35,930名)(回復277,149名)

3.ロシア 458,102名(死亡5,717名)(回復220,935名)

4.英国 286,294名(死亡40,548名)(回復1,230名)

5.インド 247,040名(死亡6,946名)(回復119,293名)

■参照データ

Johns Hopkins University. NY時間2020年6月7日午前 3:33:25 時点のデータによる

2020年6月6日現在 ニューヨーク州感染者数37万7316名

2020年6月6日付在ニューヨーク日本国総領事館の「総領事館からのお知らせ」メールによると、現在のニューヨーク州の感染者数は37万7316名。死亡者数は2万4212名。ニューヨークは世界の感染の震源地となり、アメリカは感染国ワーストワン(恐怖)。

ニューヨークシティで、感染者数が多い順番は、クイーンズ、ブルックリン、ブロンクス、マンハッタン、スタテンアイランド。いずれも人口密集地であることから、感染者数が連日増加しています。私の住むクイーンズ区は、人種のるつぼニューヨークシティの中でも、特に多様な人種が集まるエリア。6万2000人を超え、感染率はNYCの中で約30%とトップ。しかもエルムハースト病院(Elmhurst Hospital,Queens,NYC)の医療現場の惨さが世界中に伝わっています。いわば、世界一の感染拡大地域で、私はまだ生き延びています(泣)。マンハッタン区の感染者数が少ないのは、お金持ちはすでに、セカンドハウスを持つほかの州や、他国へ移動済みだからです。( )内は前日の数。

クイーンズ区:62,850名( 62,692名)

ブルックリン区:56,966名(56,770名)

ブロンクス区:45,882名(45,778名)

マンハッタン区:27,122名(27,037名)

スタテン島区:13,691名(13,663名)

詳細につきましては、在ニューヨーク日本国総領事館の新型コロナウイルス関連情報で確認することができます。

6月6日現在、当館管轄内における新型コロナウイルスの感染者数及び死者数は以下のとおりです。( )内は前日の数

○ニューヨーク州:感染者数 377,316名(376,208名),死者数 24,212名(24,175名)

感染者数内訳(主なエリア) 

ニューヨーク市:感染者数 206,511名(205,940名),死者数 15,383名(15,371名)

NY市の内訳

クイーンズ区:62,850名(62,692名)

ブルックリン区:56,966名(56,770名)

ブロンクス区:45,882名(45,778名)

マンハッタン区:27,122名(27,037名)

スタテン島区:13,691名(13,663名)

ナッソー郡:40,853名(40,797名),死者数 2,635名(2,631名)

サフォーク郡:40,278名(40,239名),死者数 1,970名(1,965名)

ウエストチェスター郡:33,924名(33,854名),死者数 1,523名(1,519名)

ロックランド郡:13,315名(13,297名),死者数 465名(465名)

○ニュージャージー州:感染者数    163,893名(163,336名),死者数 12,106名(12,049名)

○ペンシルベニア州:感染者数      75,086名( 74,385名),死者数  5,931名( 5,886名)

○デラウェア州:感染者数         9,845名(  9,773名),死者数    390名(   388名)

○ウエストバージニア州:感染者数     2,131名(  2,119名),死者数     84名(    84名)

○コネチカット州フェアフィールド郡:感染者数  16,020名(15,914名),死者数  1,309名(1,304名)

○プエルトリコ:感染者数         4,915名(  4,620名),死者数     142名(   141名)

■ 在ニューヨーク日本国総領事館

299 Park Avenue, 18th Floor, New York, NY 10171

筆者

アメリカ・ニューヨーク特派員

青山 沙羅

はじめて訪れた瞬間から、NYに一目惚れ。プロ・フォトグラファーの夫とNY在住。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。