デヴィッド・ボウイのアパート前で追悼する
つい数日前、VHSのテープ(!)を整理していたら、「ラビリンス・魔王の迷宮」(1986)が出てきて、久しぶりにデヴィッド・ボウイの妖しい魅力に取り付かれてしまった。また2,3日前のKマートでは「FAME」が流れていて、やっぱり時代に関係なく彼の音楽は最高、と思っていた矢先の訃報だった。いまだに彼の死を信じられないのは、全世界のファンも同じだろう。
昔、東京ドームで二夜連続聞きに行った彼のコンサート。最初の夜は不調のためか、アンコールもなく不評を買った。物足りなかった私は、次の夜も聞こうとチケット窓口に並んでいたら、見ず知らずの女性が「1枚アリーナ席のチケットが余ったんですけど」と貴重な1枚を譲ってくれた。
次の夜は、テンションもあがり、クライマックスはアンコールの連続。最高潮に盛りあがった夜となった。後にも先にも彼のコンサートに行ったのはそのときが最初で最後だったが、私には最高の思い出となった。
そんな私でも、デヴィッド・ボウイの自宅が、ニューヨークにあるとは知らなかった。ネットニュースを見ると、ノリータにあるアパートの前で追悼が行われているという。
いてもたってもいられなくて、ランチタイムにミッドタウンの会社を抜け出し、地下鉄6ラインのブリッカーストリート駅まで行った。地上に出たところのハウストンストリートからラファイエットストリートを南に下ったところに'彼のアパートがある。
駅から徒歩1分。ニュースで見たとおりのビルがそこにあった。もっとすごい人がおしよせているのかと思いきや、今時点ではそれほどでもなく、柵の中の献花の山に近づくことができた。
日本で言う「献花台」のようなものはなく、アパート正面の歩道に花が山積みとなっている。
花のほかにはキャンドル、アート、メッセージカードに輝かしい時代の彼の写真
途切れることなくFANが花を供えていく。
ポリスも出動中。見守る中でファンが集まり追悼する。
ネットニュースによれば、デヴィッドは1999年、このアパートのペントハウスを2つ購入したらしい。愛する家族との生活の基盤がここニューヨークにもあった。
70?80年代のロックの世界に君臨し、独特のファッションを披露、また役者としての才能も発揮した偉大なアーチスト、デヴィッド・ボウイ。彼の作り出す魅惑的な世界とともに青春時代を生きてきた私たちの年代には、彼の訃報はとてもつらいニュースとなったが、それでも彼の残した偉業を忘れることなく次世代につないでいきたい。
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