マンハッタンの不動産の行方

公開日 : 2008年09月21日
最終更新 :

私的なことながら、7年半住んだミッドタウンのアパートを出ることになった。この度アパートがホテルに改築されるということで我々テナントは立ち退き要求の憂き目を見てきた。なんとか補償金をもらって立ち退くことになったがそれにしても、今のところが破格の安さだったので次もマンハッタンに住み続けたいとなると3倍の出費となる。

レントは年々上がり続けている。今ではステューディオタイプでも1500ドルは当たり前。ドアマンつきのアパートだと2000ドルは下らない。サブプライム問題でアメリカ全土の不動産価格が下っているとはいえ、マンハッタンはこの限りではない。

苦肉の策で、マンハッタンに住みたい人は知らない人同士、ルームシェアという形で共同生活を送る。それでも800ドルは見ておいたほうがいいだろう。一昔前は100丁目を超えると危ないといわれてきたが今では100−125丁目まで白人やアジア人の居住者が増加の一途をたどっている。あと10年もすればこのハーレムもアッパータウンと同じように高級住宅街になるかもしれない。

一方コマーシャルレントも軒並み上昇傾向。最近日系企業が移転しているケースが目立つがこれはレント契約更新時期においてその異常な値上がりのため、安いビルに入居しなおさざるを得ない状況に追い込まれているようだ。(ちょっとしたビルだと1スクエアフィートは100ドル以上らしい。)

先週はご存知のようにリーマンがチャプター11を申請した。マンハッタン内にかなり不動産物件を押さえていたリーマンの破綻によって、しばらくすれば家賃が下ると予測する人もいる。

来週から毎年恒例の国連総会が始まる。秋になって大統領選挙も大詰め、加えて終始のつかない株価の暴落。マンハッタンの不動産がどうなるのか、いづれにしても今年一杯は不透明といえそうだ。

写真は23丁目付近。狭いマンハッタンは建築ラッシュ。

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