剣豪の里に建つ、旧柳生藩家老屋敷

公開日 : 2019年02月28日
最終更新 :
筆者 : 大向 雅
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ここ奈良市柳生町は、江戸時代に将軍家御流儀として柳生新陰流を確立された剣豪・柳生一族で有名です。(看板が古い...)

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そして今回は柳生の街並み(村と言った方が合いそう)を一望できる高台に残る旧柳生藩家老屋敷(きゅうやぎゅうはんかろうやしき)を紹介いたします。

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この武家屋敷は、柳生藩家老小山田主鈴(おやまだしゅれい)が、柳生藩の財政再建を成し遂げた功績により、藩主より賜った土地に建てられ隠居宅です。奈良には古代からの寺社仏閣や古民家はたくさんありますが、このような武家屋敷の遺構というのは大変珍しいです。

また1964年には作家・山岡荘八氏が所有し、1971年に柳生宗矩(やぎゅうむねのり)を主人公とした大河ドラマ「春の坂道」の原作となった小説の構想を練られた屋敷としても有名です。1980年に山岡氏の遺志により遺族より奈良市に寄贈され、現在は小山田主鈴と柳生藩の資料館として公開されています。

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建物に入りますと昔ながらの土間になっていて、米俵やかまどなどの台所があります。

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壁には柳生一族の名前がびっしりと書かれた家系図がありました。柳生の中でおそらく一番有名な十兵衛さんは三厳(みつよし)というのが本名なのですね。

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お屋敷の中に上がりますと、武家屋敷というよりは、本当に隠居するための古い家屋という感じで、とても穏やかでゆっくりとした空気が流れています。

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しかしこの「平常心」と書かれた掛け軸のおかげで、背筋がピンと伸びるような気がしました。

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部屋の中に、ところ狭しと並べられた陳列ケースには、ゆかりの品々がたくさん並べられています。せっかく文化財の部屋の雰囲気がいささか損なわれてはいますが、資料館としての顔もありますから致し方なしです。

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「春の坂道」の資料もたくさんあります。その当時は放送用VTRテープが非常に高価だったことや諸事情のせいで、なんと!大河ドラマのマスターテープを消去して他の番組制作に使い回されていたそうです。特にこの作品は総集編を含め、1話たりともNHKに保存されていなかったそうなので、やはりここの資料は貴重なものといえますね。

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