古代の氷室神社でパワー充填

公開日 : 2019年01月31日
最終更新 :
筆者 : 大向 雅
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今回は天理市の福住(ふくずみ)町にあります氷室神社を紹介。

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前回は奈良市にある氷室神社を紹介したときに解説した「日本書紀」仁徳天皇62年の条にあった、額田大中彦皇子(ぬかたのおおなかひこのみこ)が狩猟に来た際、初めて氷室を発見したといわれる闘鶏(つげ)の地に建っているのがこちらの神社です。

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神社の由緒書には「允恭(べんきょう)天皇三年の正月、大臣・三田ノ宿禰(みたのすくね)が勅命によって日本で氷室が始まった霊池たる闘鶏氷室の場所に氷室の神を鎮座して以来、皇室の崇敬がことのほか厚かった」というような事が書いてあり、およそ1600年前には神社として創建されていたようです。

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色々な諸説がありますので、正確な事は分かりませんが日本で一番最初に文献に載った氷室が、このあたりにあったという事で良いと思います。今もこの神社から5分ほどの場所に古代の氷室が再現されています。

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それに昭和63年に行われた、平城宮址の「長屋王(ながやおう)邸跡」の発掘調査において、膨大な量の木簡(もっかん)が出てきました。写真の木簡には干し鮑10を献上と書かれていますが、その中には「都祁氷室」や「都祁凍進始日(氷を送り始めた日)」と書かれた木簡が実際に出土しているとのことです。本当に日本の歴史は繋がっているもんだと感心いたします。

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しかしこの神社は、かつて氷室があった場所でした、めでたしめでたし...で終ってしまうには余りにも惜しい、本当に凄いパワーを感じる場所なのです。参道から真っすぐではなく、手水舎で90℃右に折れて階段を上がったところに出てくるこの鳥居。大神神社と同じような原始的なスタイルと本殿の佇まいがもう、たまりませんね。

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杉の大木が本殿を覆うように、立ち並んでいて本当に凄いオーラを放っています。

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そして、境内のど真ん中にはいかにも気が溜まりそうな池があり、周りの木々が写り込んで何とも言えない雰囲気が漂っています。

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ここの空気感を文章で表すのは少し難しいので、ぜひ一度このユーモラスな狛犬がいる氷室神社へ足を運んで、実際に体感していただけたら幸いです。

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