【サニタ地区】昼間歩けば怖くない!見どころいっぱいのサニタ

公開日 : 2019年05月26日
最終更新 :
筆者 : Nakky

みなさん、こんにちは。

サニタ地区といえば、少し前まではナポリ人も危なくてあまり行かないような場所でした。

1990年前後くらいはちょっとしたメーカーのものを履いてたり着ていたりすると全部脱がされてサニタを出るはめになる。なんてこともあったらしいですが、今はおいしいピザ屋やお菓子屋さんもあったり観光地化してきて昼間は怖くありません。

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橋の上からのサニタのバジリカのクーポラ。 ナポリ人であることはすばらしいという張り紙。

元々サニタは城壁の外にある地区なので歴史的にも貧しい人達が住んでたり、治安が良くないとあまり良い印象がないんですが、バンクシーの記事の時にもちょっとお話したイタリアで知らない人はいない有名喜劇家トトが生まれた場所でもあるんです。

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サニタの至る処にトトの銅像があります。

サニタはどこにあるの?というと、駅で言うとメトロ1のムゼオ かメトロ2のカブールを出た所からはじまります。

フォリオ通りを挟んで歴史中心地区とサニタ地区になります。

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サニタの入り口から道路を挟んだ前にあるポルタ・サン・ジェンナーロ(聖ジェンナーロ門)

カブール駅を背に道を入っていくとVia Vergini(ヴェルジニ通り)という幅広い通りに出て、昼間はたくさんの出店が出ています。

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ここはサニタの市場で八百屋さんお肉屋さんなどから洋服屋さん、日用品まで安いお手頃価格で売っています。

なぜヴェルジニ(処女)という名前かというと、昔この地区に修道士達が住んでいたのでそう呼ばれました。

この通りに有名なスパニュオーロという建物があります。

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この建物は1738年に建てられたもので、建築家のサンフェリーチェが建築をしその後何人かの建築家によって完成されたという説もあれば、サンフェリーチェはデザインだけしたとか、誰かがサンフェリーチェのデザインを盗んだとか色々な説がありはっきりとしたことはわかっていません。

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この建物は奥さんが持っていた二つの建物の中央に階段をつけて二つの建物を行き来できるように設計されました。

二つの建物の間の階段は鷹の羽をイメージしたそうです。

この時代にこの階段を実現するのは相当な建築技術が必要だったそうです。

また、ここはナポリの王ボルボン家のカルロIII世がカポディモンテ宮に行く時に立ち寄ったそうで、建物を改装して狩り用の馬や動物がいる場所を作ったそうです。

改築を繰り返し、何度か持ち主も変わり最終的にスペインの貴族が買い、その貴族のあだ名「スパニュオーロ」(ナポリ弁でスペイン人の事、ちなみにイタリア語ではスパニョーロ)が今の建物の名前にそのまま使われています。

たまにここで、昔の衣装を着てご飯を食べるなどのイベントも行われているんですよ。

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色を付けてるところも茶目っ気のあるナポリ人ですよね

嘘か本当かは定かではありませんが、昔貴族がカードで勝ってこの建物をもらい、カードで負けてこの建物を勝者に渡すはめになったという噂もあります。

建物をカードで賭けるというのもなかなか勇気がいりますね。

この建物の写真を撮っていたら後ろから男の子が「ここに住んでんだー」と誇らしげに話してきました(笑)

そしてそのまままっすぐ行くと有名なポッペッラというお菓子屋さんに着きます。

ここをもう少し歩くと行列のできるピッツェリア コンチェッティーナ・アイ・トゥレ・サンティがあります。

ピザ屋の少し前に建物の地下にローマ時代の水道橋が残っていて、予約をすると見学することができます。

土曜日10.30, 12.00, 17.00 日曜日10.30, 12.00

電話番号 +39 3407031630 Associazione VerginiSanita'

ピザ屋の先をまた歩くと、サンフェリーチェ邸という建物があります。

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さっきのスパニュオーロ邸と同じじゃない?と思った人も多いと思います。ここはスパニュオーロ邸を建築したサンフェリーチェが居住用に1724年から1728年頃作られたと言われている家です。

一つの建物はもともとあったもので、もう一つ建物を建てこちらもその二つの建物を階段でつなげています。

似ていますがこちらはあまり修復などしていないのか保存の状態が悪く、でもそこがまた味を出していますよね。

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こちらにはストリートアートも描かれたりしているので是非階段を上がってみてくださいね。

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ここからまっすぐ歩き、途中タラッリ屋さんなどを通り過ぎ、バジリカ・サンタ・マリア・デッラ・サニタのある広場に出ます。

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ナポリ人はサッカーチーム ナポリに在籍していたマラドーナが大好き。

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サニタ広場にあるバジリカ・サンタ・マリア・デッラ・サニタ

サニタ地区にはいくつかのカタコンベ(地下墓地)があり、こちらの教会の下にカタコンベ・サン・ガウディオーゾがあります。

他にカタコンベ・サン・セヴェーロ(現在見学不可)、ナポリの聖人ジェンナーロのお墓があるカタコンベ・サンジェンナーロなどがあります。

カタコンベ・サン・ジェンナーロでは時々カタコンベでアペリティーボ(夕食の前の軽いお酒とおつまみ)をしながら見学というイベントがあります。

地下墓地でお酒を飲むこともなかなかないと思うので、ご興味があればぜひ行ってみてくださいね。

この広場を抜けてずっとまっすぐ歩くと貧しい人やペストで亡くなった人を埋葬してあるチミテーロ・デッレ・フォンタネッレに着きます。

広場からはずっと住宅地を歩いていくので、ナポリの下町の雰囲気が味わえると思います。

サニタは見所満載で1回のブログではお伝えできないので、レストラン、カタコンベなど少しずつお伝えしたいと思ってます!

今、サニタの若い人たちがサニタを活性化させようとしていて、夜も色々なイベントをしたり、サニタの歴史を勉強して観光客に説明したり、今までのサニタのイメージを払拭しようと頑張っています。

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カモーラ(ナポリのマフィア)がバイクに乗りながらピストルで空に向けて撃った時に流れ弾に当たって亡くなった男の子の像。

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教会の後ろに花火が見えますか? 花火を打ち上げるのはドラッグが着いた合図という説もあります。 サニタから花火が打ち上がるのが見えます。

最後の写真で行くのが怖いと思ったかもしれませんが、サニタは今では年間の観光客がどんどん増えてきています。

夜はお勧めしませんが、昼間は活気があって楽しいです。

やはり他の場所と同様、バックなどは気を付けて、何もないとは思いますがあまり裏道の裏道などは通らない方が良いかもしれません。

今日お知らせした通りはずっと一本道で大きい通りで人通り、観光客も多いので大丈夫です。

自分たちだけではちょっと。。と思ったらサニタのガイドツアーなどもあるので参加してみるのも良いかもしれません。

文化、歴史、食べ物、とても興味深いサニタ地区、是非遊びに行ってみてください。

筆者

イタリア特派員

Nakky

2006年からイタリア在住。色んなナポリを紹介したいと思っています。

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