新型コロナウイルス感染拡大防止のためのイタリア政府の措置:8月7日首相令

公開日 : 2020年08月12日
最終更新 :
筆者 : ピッパ

Ciao a tutti!

皆さん、こんにちは!

さて、先日在イタリア日本国大使館より新たにお知らせが届きましたので、引用させていただきます。

読者の皆さんにも参考になれば幸いです。

8月7日首相令が官報に掲載されました。本首相令の規定は、7月14日首相令により延長された6月11日首相令に代わり、2020年8月9日から適用され、2020年9月7日まで効力を持ちます。

●日本からイタリアに入国する者は、引き続き、14日間の自己隔離等義務を負うことになっております(一部例外あり)。

●同首相令の仮訳(抄訳。首相令別添の一部も含む。)を在イタリア日本国大使館のホームページに掲載しましたので、ご参照下さい。

https://www.it.emb-japan.go.jp/itpr_ja/covid_19_20200807DPCM.html

8月7日首相令(本文抄訳)及び同令別添20(仮訳)

2020/8/9

8月7日首相令(本文抄訳)

当館注

1  この8月7日首相令は6月11日首相令をベースとしています。以下では、6月11日首相令からの主要変更点等を中心に抄訳しました。6月11日首相令については以下をご覧ください。

https://www.it.emb-japan.go.jp/itpr_ja/covid_19_20200611DPCM.html

2  以下の条項に関し、末尾の別添20の通り、日本はリストD国。

第1条 伊国土における感染抑制の緊急措置

1 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、伊全土において、公共交通機関を含む公衆がアクセスできる屋内の場所、また、対人距離の確保が常時可能でない全ての場において、マスクの着用が義務付けられる(訳注:6歳以下の子供、マスクの継続的な利用ができない障害者等にかかる例外あり)。

2 (訳注:一定の例外を除き)少なくとも1メートルの対人距離を保つことが義務付けられる。

6 e) 2020年9月1日から、屋外のスタジアムの場合は最大1000人の観客を超えず、また屋内のスポーツ施設の場合は最大200人の観客を超えない、小規模なスポーツイベントについて、一般の観覧が認められる。

第4条 海外から/への移動に対する制限

1 別添20のリストEの国・地域から/への移動、伊への入国に先立つ14日間にリストEの国・地域に滞在又は乗り換えをした者の伊への入国及び乗り換え、別添20のリストFの国・地域への移動は禁止される。ただし、次に挙げる理由のうち1つ以上に該当し、第5条1項が定める宣誓書を通じてこれが証明される場合を除く。

a) 業務上の必要性

b) 極めて緊急性の高い事態

c) 健康上の必要性

d) 修学上の必要性

e) 自身の住所・居住地・居所への帰還

(以下略)

2 別添20のリストFに記載された国・地域に直前14日間に乗り換えまたは滞在した者は伊に入国、乗り換えを禁止される。ただし、以下の者は除く。

3) 職務を遂行する、欧州連合・国際機関の職員等、外国公館の外交官、官房・技術専門職員及び領事職員、軍職員

第5条 海外から伊に入国する際の宣誓書の提出義務

1 第4条に定められた伊への入国に関する禁止・制限事項は有効のままとしつつ、別添20のリストB、C、D、E、Fに記載された国・地域から伊に入国する者は、伊国内での滞在期間に関わらず、(伊への入国のための)公共交通機関に乗る際、運行者あるいはコントロール担う者に対し、以下の確認事項を明確かつ詳細に記した宣誓書を提出する義務がある。

a) 伊への入国に先立つ14日間に当該入国者が滞在又は乗り換えをした外国・地域

b) 別添20のリストE及びFの国・地域から伊に入国する場合、第4条に対応する移動の理由

c) 伊への入国に先立つ14日間に、別添20のリストC、D、E、Fの国・地域のうち1つ以上に滞在または乗り換えをした場合においては、

1) 入国後に健康観察及び自己隔離を行う伊国内の住居あるいは居所の住所。

2) 1)の場所へたどり着くための私的な交通手段。あるいは、定期航空便を通じて伊に入国する場合においてのみ、最終目的地にたどり着くために利用する定期航空便の情報並びに旅行チケットの識別コード。

3) 健康観察及び自己隔離中の連絡先となる電話番号・携帯電話番号。

4) 6条6項及び7項に挙げる事由のうち該当する事由。

2 伊への入国に先立つ14日間に別添のリストC、D、E、Fの国・地域に滞在又は乗り換えをした者は、何ら症状がなかったとしても、地区を管轄する保健公社の予防局(Dipartimento di prevenzione)に対し伊に入国したことを速やかに通報する義務がある。

3 Covid-19の症状を発症した場合には、全ての人について、専用電話番号を通じてかかる状況を速やかに保健公社に通報するとともに、保健当局の決定に従って自己隔離を行う義務がある。

第6条 海外からの入国後の健康観察及び自己隔離

1 伊への入国に先立つ14日間に別添のリストC、D、E、Fの国・地域に滞在又は乗り換えをした者は、何ら症状がなかったとしても、以下の義務を負う。

a) 伊に入国した場所又は伊に入国するために利用した公共交通機関を降りた場所からの移動行程では、3項で述べる空港でのトランジットの場合を除き、第5条1項c)に従って指定した私的な交通手段のみを用いる。

b) 第5条1項c)に従って指定した住居又は居所で14日間の健康観察及び自己隔離に付される。

2 1項a)の例外として、定期航空便を通じて伊に入国した場合には、空港施設内の指定されたエリアから離れないことを条件に、別の定期航空便を通じて、第5条1項c)に従い宣誓書に記した最終目的地まで旅を継続することが認められる。

3 1項及び2項に関して、伊に入国した場所又は伊に入国するために利用した公共交通機関を降りた場所から、健康観察と自己隔離を行う場所として宣誓書に記した住居あるいは居所まで、私的な交通手段を通じてたどり着くことが不可能である場合、地区を管轄する保健当局がその旨を速やかに防災庁州支部に伝達する。防災庁州支部は、防災庁本部と連絡し、入国者が健康観察及び自己隔離を行う場所とその方法を決定する。この場合にかかる費用は対象となる入国者の負担とする。Covid-19の症状を発症した場合には、当該入国者は、専用電話番号を通じてかかる状況を速やかに保健公社に通報する義務がある。

4 Covid-19の症状を発症した場合を除いて、1項及び3項が規定する方式に従って健康観察及び自己隔離を行っている期間中に、対象者が保健当局に連絡した場所とは別の住居あるいは居所に移り、新たな健康観察及び自己隔離期間を開始することはつねに認められるが、その場合には、第5条1項が規定する宣誓書を保健当局に送付し、移動行程を示すとともに、新たな住居又は居所へ私的な交通機関のみを用いて移ることを確保する。保健当局は、当該通知を受け取ったら、コントロール及び管轄の確認のため、これを速やかに地区管轄保険公社の予防局に転達する。

6 (訳注:交通機関の乗組員、リストA国との往来等における適用除外)

7 Covid-19の症状を発症しておらず、また、伊への入国に先立つ14日間に別添20のリストC及びFの国のうち1つ以上に滞在又は乗り換えをしていなければ、第5条の義務は有効のままとして、1項から5項の規定は以下に対しては適用されない。

c) 証明される業務上の理由により伊に入国する、別添20のリストA、B、C、Dの国・地域の市民及び居住者(residente)

f)(訳注:イタリア国外での滞在が)120時間を超えない、証明される業務上の理由のために国外へ移動する、伊国内に本社または支社を持つ企業の従業員

g) 欧州連合・国際機関の職員等、外国公館の外交官、官房・技術専門職員及び領事職員、軍職員

h) 勉学のため住所・居所のある国とは異なる国に通い、毎日あるいは最低週一回帰宅する学童・学生

第8条 クルーズ船、及び外国籍船に関する規定

1 伊籍船の客船によるクルーズの運航は、2020年8月15日から、専用のガイドラインを遵守する場合にのみ行うことが出来る。

4 クルーズの運航に供されている外国籍船の伊の港への入港は、最後の寄港地が別添20のA、Bのリスト国・地域に位置する港にあった客船であって、全ての乗客が伊の港への入港の直近14日間に別添20のC、D、E、Fのリスト国・地域に滞在又は乗り換えをしていない場合のみ認められ、第1項のガイドラインが船上で遵守されていることが前提である。

5 寄港は別添20のA、Bのリスト国・地域の港のみで認められ、(陸上での乗客の)自由な散策は禁じられる。

第12条 最終規定

1 本首相令の規定は、2020年7月14日付首相令により延長された2020年6月11日付首相令に代わり、2020年8月9日から適用され、2020年9月7日まで効力を持つ。

2020年8月7日 ローマ

コンテ首相 (署名)

スペランツァ保健相 (署名)

8月7日首相令別添20(仮訳)

別添20:海外から/への移動

リストA

サンマリノ共和国、バチカン市国

リストB

オーストリア、ベルギー、キプロス、クロアチア、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、アイルランド、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、オランダ、ポーランド、ポルトガル、チェコ共和国、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、ハンガリー、アイスランド、リヒテンシュタイン、ノルウェー、スイス、英国、アンドラ、モナコ公国

リストC

ブルガリア、ルーマニア

リストD

オーストラリア、カナダ、ジョージア、日本、ニュージーランド、ルワンダ、韓国、タイ、チュニジア、ウルグアイ

リストE

他のリストに明記されていない全ての国・地域

リストF

2020年7月9日から:アルメニア、バーレーン、バングラデシュ、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブラジル、チリ、クウェート、北マケドニア、モルドバ、オマーン、パナマ、ペルー、ドミニカ共和国

2020年7月16日から:コソボ、モンテネグロ、セルビア

(問い合わせ先)

○在イタリア日本国大使館

 電話:06−487991(領事部)

  ホームページ:https://www.it.emb-japan.go.jp/itprtop_ja/index.html

○外務省領事サービスセンター

  電話:(代表)03-3580-3311(内線)2902、2903

○外務省領事局政策課(海外医療情報)

  電話:(代表)03-3580-3311(内線)4475

○海外安全ホームページ

  https://www.anzen.mofa.go.jp/(PC版・スマートフォン版)

  http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbtop.html(モバイル版)

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ピッパ

筆者

イタリア特派員

ピッパ

イタリアミラノへオペラ留学後日伊間を往復する暮らしを初め、結婚後はイタリア各地に移住。

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