ロックダウン中、エンゲル係数が半端ない

公開日 : 2020年05月03日
最終更新 :
筆者 : ピッパ

皆さん、こんにちは!

Ciao a tutti!

あっという間にもう5月になりました!!!

日本ではこの時期ちょうどゴールデンウィーク中ですね、しかしながら2020年はどこも新型コロナウイルス感染予防のため外出自粛をしていますね。そんな頃、日本では各知事(東京都知事、大阪知事、北海道知事など)が活躍していると聞きました。

イタリアの各知事も活躍してますよ!

地元カンパーニア州(州都はナポリ)のデ・ルーカ知事はかなりご年配の人で、もともとサレルノの市長だったのですが、見た目は紳士な頑固おやじ風、低音の声でゆっくりと用心深く話します。ほかの州が可能なことでも、カンパーニア州は厳しくて、4月復活祭後、文房具店や書店、子供服店など全土で開店を許可されていたところもありましたが、ここでは不許可。その効果もあって、感染者、死者数は幸いそれほどでもありません。

その上、ナポリのコトゥーニョ病院はとても頑張っていてアメリカからも称賛されたのですよ!!! うれしいですね!

ただ、いよいよ5月4日からファーゼ2が始まり、カンパーニア州の今までの厳しい外出規制が無駄になる予感がすると知事やナポリ市長のデ・マジストリスはかなり心配の模様です。北イタリアから来たすべての人たちにタンポーネ(新型コロナウイルス陽・陰性反応検査)をすると宣言していました!

町中は広場や道に警察や、カラビニエーリ(憲兵)、交通課の警察がウロウロパトロールをしていて、証明書、身分証明書などきちんと持参し、何も悪いことしていないけれども、さすがに質問されるのはちょっと苦手なので、なるだけ目立たないように買い物やワンちゃんの散歩で外出するときはさっさと機敏に歩いています(幸い今まで止められてことはありません)。

個人的には、3月、4月とほとんど家にこもりっきりで、仕事も中断し、ただ今新型コロナウイルス失業者になりました!!!

しばらくは失業保険で暮らすことになります(手続き中)。インプスから、アーティストに€600の一時金が配布されるとのことで、遅ればせながら手続きはしましたが、まだ受け取っていません......。でも同僚は晴れて受け取ったので、気長に待ってみようと思っています(これは、結局今まで働いていた中の天引きされたところから戻ってくるだけなんですけどね......)。

コンテ首相は記者会見をよく開きますが、劇場(テアトロ)の話をすることは今のところ一言もなく当分は再開なさそうです......。

なので、アーティストたちは私たちは幽霊にでもなってしまったのか!? 完全にスルーされている!

理髪店や美容室、エステなどは6月1日から再オープンするとかいっているのに、どうなってるんだろう?

イタリアの文化水準は本当に下がってしまったものだとがっかりしています。

メーデーの5月1日は各大都市の大広場でアーティストたちが無償でコンサートをしたりするのですが、もちろん今年はストップ。

ミラノ・スカラ座の第一バイオリニストもテレビのインタビュー中、劇場の練習場からソロを寂しく独奏してしました......。

イタリア全土の各劇場では以前に行われたオペラやバレエなどを各劇場のウェブサイトやYouTubeストリーミングで見ることもできますし、RAI5でもスカラ座のオペラ・バレエを特集しています。

私の予想では秋から劇場が開演されることを期待しています!!!

私といえば、この時期、唯一の楽しみといえば、そうです、食べること!!!

病み上がりで、当時マックス体重が8kg減りラッキー! これを維持しようといつになく体調管理もしようと心がけていますが。

それでもせっかくだから、量より質で栄養のあるものが食べたい、これまた食べることが命である夫からのリクエストにも積極的に答えながら毎食作っています。でもついついエンゲル係数が高くなってしまうのですね......。

いつも買っているメルカート市場が新型コロナウイルスでやむ終えず休業中だったりすると、スーパーで仕方なく買うことになり、食品がいつもより割高になっていて結局ヴァ―ジェットアップになってしまいます。

仕方がありません......。もう少しの辛抱です。メルカートが再開したら、行きつけのところでさっそく買おうと思っています。

こんな状況のなか、夫とは毎度毎度食事をすることがいつになく増え、どうしてもメインはイタリアンになるのですが、たまには日本食が食べたくなります。

肉じゃがやすき焼き、お好み焼き、焼き肉、生姜焼き、カレー、餃子が食べたい~!!!となるのですが、最後に里帰りしたときに、カレーのルーや餃子の皮、梅干しなど買うのをすっかり忘れてしまい、残念! 食べられない!!!と思っていた頃、〈ああ、そうだ! 昔懐かい黄色のカレーを作ってみよう!〉と、カレーの粉とバターと小麦粉を使ってやってみました......。

やあ、おいしかったですね! もちろん、唐辛子をさらに入れましたよ!

正直、夫はカレーが大の苦手で、初めて食べてもらったときには、お手洗いへ直行され......

あれ以来夫の前でカレーを作ることはなかったのですが、今回はどうしても耐えられなくなり、カレーの匂いも苦手な夫でしたが、〈我慢!我慢! 私も毎日イタリアンは厳しいのよ!〉と言いながらめんどくさいけれど別々に作り食べました。

それからも病みつきになり、しばらくはマイカレーブームでした。

夫は〈また、カレー食べてるの!? 飽きないね......〉と、呆れられ......

〈違うの、今日のはドライカレーなの!〉とか、〈今日はキーマンカレーなの!〉とかいって、カレー風味ばかりしばらく食べていました......きっと体が欲していたのだと思います。

そのブームもいつしか終わり、餃子が食べたくなりましたが、皮から作るときに必要な強力粉が売ってなくて、まだ作ることができません......そうなんです。小麦粉がスーパーへ行っても売り切れてることが多いのです!

イタリア人たちもきっと家で手作りのパスタやニョッキ、パン、ピッツア、お菓子などしてるのでは!? だからすぐに売れるのですね......。

その上、外出自粛なので、買い物するときも何日分の材料を買いますので、冷蔵庫の中はほぼ満タンになっています......。

野菜や果物の生ものなど、すぐに傷んだりして、ときどき悲しくなるのですが仕方がありません......

冷凍しとけばよかったなあと思うのですが、冷凍をすぐにしたときに、また次の日に夫が食べたいとリクエストを稀にしてきてよくわからないことになったりします。

今回ご紹介する野菜も冷凍すればよかったなあと思ったのですが、5束で€2となかなか安く買ってきたので、2束はその日にすぐに作ったのですが、残った3束が1週間ほど冷蔵庫の下にずっと居座ってしまい、昨日やっと調理しました。

それがこの野菜です。

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フリアリエッリ(チーマ・ディ・ラーパ)ナポリのあるカンパーニア州の野菜です。

少し苦めのあるカブの菜の花で、地域によって呼び名が違いプーリア州ではチーマ・ディ・ラーパという名で呼ばれています。

冷蔵庫の下に1週間ほど保存していて、ちょっと黄色くなっているところもありますが、ふつうは緑色の野菜です。

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キレイに分けます。黄色の部分はピッパが喜んで食べてくれるのでうれしいですね!

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フライパンにのせます。

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蓋を閉めて弱火で数分蒸します。

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しなっとしたら、オリーブ油、ガーリックを入れさらに炒めます。

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これででき上がり! 超簡単でしょ!? お好みで唐辛子を振りかけます。

ナポリのサルシッチャ(ソーセージ)と一緒に食べることが定番になってます。

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これはさっきの黄色になってしまった野菜とミンチを炒めたピッパ用のごはんです!

これにお米を入れてでき上がり。

では、また!

ピッパ

筆者

イタリア特派員

ピッパ

イタリアミラノへオペラ留学後日伊間を往復する暮らしを初め、結婚後はイタリア各地に移住。

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