イタリア人との子供の出生届

公開日 : 2016年04月25日
最終更新 :

 里帰り出産のために日本に帰国しています。ついに予定日まであとわずか、ナポレターノの夫も日本に来て、毎日そわそわしています。海外に住んでいると、里帰りするか異国で産むか悩むと思います。どちらにもメリット・デメリットがありますよね。里帰りの場合は日本語で安心して産婦人科に通えるけれど、離れる期間が長くなります。海外では一緒に出産に向けて準備を整えられる反面、母国語ではない言葉でいざという時に備えなければなりません。

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 私が里帰りを決めたのは、まず一番に少しでも私の親と一緒にいたかったからです。遠く海外に離れて暮らしている以上、こんなふうにゆっくり一緒に過ごせる機会は今しかないと思いました。その会話をしたわけではないけれど、夫もおそらくそんな私の気持ちを汲んでくれたのか、日本で私の親元で産むのが一番いいと言ってくれたので、すぐにそう決まりました。

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 それと、やっぱり激痛の時は「痛い!」と日本語で言いたかったから。これは大事!

 さて、出産が近づいてきたので出生届提出の準備を始めました。自分の子がハーフになるのか〜、想像がつかないな〜。でもとにかく楽しみ!とのんきに言ってる場合ではありません。どうやって手続きするのかさっぱりわからない!日本で産んで、子供が日本国籍を取得し、日本の(つまり私の)苗字を名乗るためには、普通に市役所出生届を提出するだけで大丈夫です。

 でも、イタリア国籍も取得して、イタリアの(つまり夫の)苗字を名乗るためには、少々面倒な手続きをする必要があります。

 まずは在日イタリア領事館のHPをのぞいてみました。イタリア国籍を取得するための手続きなので、説明はイタリア語でのみ表記されています。夫に読んでもらい確認しました。領事館/大使館のサイトにあるStato Civileの項目'nascita'の欄に必要書類がイタリア語で明記されています。

 私は愛媛で出産するので、管轄の在大阪イタリア領事館にて手続きすることになります。東日本にてご出産される方は、在東京イタリア大使館での手続きとなります。

 <必要書類>

・出生届受理証明書

・戸籍謄本・全部事項証明

これらの書類を市役所から発行してもらいます。それぞれに外務省のアポスティーユ証明を付けて、また書類のコピーをとって、名前や地名の部分にふりがなをふります。

・イタリア人の親(夫)が記入しなければならない依頼書(領事館/大使館ホームページからダウンロードできます。)

・イタリア人の親(夫)のパスポートのコピー

・日本人の親(私)の身分証明書

*アポスティーユ証明申請の方法については外務省のホームページをご参照ください。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/todoke/shomei/index.html

アポスティーユも、東京と大阪分室のどちらかで申請することができます。郵送でも申請できます。

子供の名字が日本の出生届受理証明書で母親(日本人)の名字になっていて、イタリアではイタリアの法律に沿って父親(イタリア人)の名字にしたい場合は、名字変更の申請書に両親二人のサインが必要です。その場合は、日本人のサインの証明が必要なので、領事館/大使館にアポイントを取ります。アポの日にパスポートを持って行き、面前でサインをするか公証人役場で

サインを証明してもらい、さらにその書類を法務局に持って行って公証人押印証明を取り(無料)、外務省でアポスティーユ証明を付けて提出する必要があります。(私はこの法務局での証明を取ることを知らずに外務省に送ってしまい、二度手間になりました。みなさんご注意を!)

 また、子供は日本とイタリアの両方のパスポートを保持する義務があるそうです。イタリアへの出生届の手続きが完了して

からアポを取ってパスポートを申請する必要がありますが、イタリアへの出生届用の書類を受領してもらってから通常少なくとも2~3週間はかかるようです。

 イタリア姓に変更するための書類へのサインは、領事館/大使館で行えば無料ですが、公証人役場に電話して確認したところ、証人の前でサインを証明してもらう場合には¥11,500かかるそうです。最寄りの公証人役場で、予約なしで申請することができます。30分程で申請書を受け取ることが可能です。認印と身分証明書をお忘れなく。その後法務局に持って行って押印証明をもらうのは無料で、予約不要です。書類を持参するだけで、必要なものはありませんでした。

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