イタリア映画音楽レーベルCinevox

公開日 : 2013年09月23日
最終更新 :

 「マンマ」という歌をご存知ですか?Beniamino Gigli(ベニアミーノ・ジッリ)やパヴァロッティが歌って、日本でも有名になったイタリアの歌です。

 作曲者はCesare Andrea Bixio(チェーザレ・アンドレア・ビクシオ)彼はイタリアで最も由緒あるレコードレーベルの会社Cinevox(チネボックス)を立ち上げました。主に映画サントラを扱う音楽レーベルです。そこには、ニューシネマパラダイスやマレーナなどの映画で知られるEnnio MorriconeやゴッドファーザーやロミオとジュリエットのNino Rota、ライフ・イズ・ビューティフルやピノキオのNicola Piovani、イタリア人以外にもキース・エマーソンなど大御所が名を連ねています。

 そんなCinevoxのイベントがラヴェッロで行われました。司会を務めたのは、ソプラノ歌手、カティア・リチャレッリの元夫でもある、イタリアエンターテイメント界の王、Pippo Baudo(ピッポ・バウド)でした。

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 映画サントラを聴きながら、レコード会社の歴史を紹介し、イタリア映画の歴史を見せてくれます。1960年代のイタリア映画は今も色褪せない魅力があり、そこに乗る音楽も、どこか郷愁を誘う美しいものばかり。

 アンドレア・ビクシオの代表作ともいえるこの歌は、今ではDolce and Gabbanaの香水のCMに使われていて、イタリア人は誰でもが知っている歌でもあります。1930年代に作られた曲が、現代のモード界に通用する美しさを放っています。

 今回開かれたイベントは、ラヴェッロのヴィッラ・ルフォロで二ヶ月に渡って開かれている展示会の開会に伴うものでした。イタリア映画が好きな人には興味深い展示だと思います。

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 一年前、Cinevoxの仲間入りをした作曲家Alberto Pizzoは、レーベルにとって10年ぶりの新メンバーの受け入れでした。彼はイベントの中でレーベルによる映画Profondo Rossoを演奏し、観客から絶賛されました。

 Cinevoxは映画音楽をメインにするレーベルなので、映画製作にも関わっています。三年前からは短編映画の国際コンクールを行っていて、35歳以下であれば国籍不問で参加することができます。

 映画と音楽は切っても切れない大切な関係。宮崎駿監督と久石譲氏が相思相愛のように。映画とサントラはその時代の空気を思い起こさせ、未来に夢を見せてくれる。「風立ちぬ」を見てそんな風に思いました。

 元気のないイタリアにも、映画と音楽で風を呼び込んでほしいものです。

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