CANZONE NAPOLETANA

公開日 : 2012年10月13日
最終更新 :

ナポリの人々がいかに自分たちの土地のものを愛しているか。それは食、芸術、サッカーなどを通してひしひしと伝わってくるのですが、彼らの郷土愛を語るうえで欠かせないものがあります。

それはカンツォーネ。カンツォーネとはイタリア語で「歌」という意味ですが、ナポリのカンツォーネというと主に1800年代ナポリやその周辺の土地からアメリカへ移民として渡ったり、戦争のために土地を離れたりした人、そして彼らを待つ人々の心の慰めに、土地の方言で歌い継がれながら流行したものを指します。

輝く太陽、豊かな大地、きらめく海といったイメージの強いナポリのカンツォーネですが、実はその内容はメランコニックで、涙を誘うものなのです。メロディーやハーモニーも苦しいほどに心に染み渡り、世代を超えて今も愛されています。ラテン色が強いのでマンダリンやアコーディオンでの伴奏がよく似合います。そして何より訛りの強いナポリのアクセントで歌われることに哀愁を感じます。方言はイタリア語がわからなくても、肌で感じられます!たとえばパヴァロッティはナポリ語ではなくイタリア語で歌っているので、太陽の国の歌!という印象を強く与えているように感じませんか?(もちろん曲にもよりますが)

日本で有名なのは「帰れソレントへ」「オーソレミオ」「サンタルチア」などですが、まだまだ知られざる名曲がたくさんあります。大好きな曲がいっぱいあるので、ここで少しずつ紹介していけたらと思います。この歌を聴いたらナポリに来てみたくなること間違いなしです。切なくロマンチックな詩と旋律。まさにこの土地の人達の情熱が音楽に込められています。

選び難いですが、特に好きなものを。この音楽を聴いただけで、ナポリがどんな土地なのか(だったのか)想像できると思います。どれもストーリーがあり、歌詞がとてもよいので、いつか日本語に訳して紹介できるといいなと思います。

Malafemmena(悪い女)イタリアの舞台界は、ナポリのコメディ俳優トトなしで語れません。彼が映画のために書いた作品。派手なオーケストラでなく、シンプルなギターのみで。オペラ歌手のような声量はなくも心に染みてくるMuroloの演奏。

Era de Maggio (五月だった)アレンジがちょっとダサいけど、甘く優しく歌っているところがいい。名曲中の名曲。イタリア人はみんな口ずさんでしまう曲です。このセクシーなFrancescaとは共演したことがあり、お友達です♪

Reginella(王女様)イタリア音楽界の女王Minaの歌うレジネッラ。映画界の女王ソフィアローレンの画で。ソフィアローレンはナポリ育ちで、「あぁ結婚」等の映画でのナポリ訛りが潔く心地良いです。

Tammuriata nera(黒いタンバリン)ナポリのピアニストのパッション溢れる演奏でカンツォーネといえどジャズ風にも。

A' Vucchella(かわいい口元)これぞナポリの誇るテノール歌手カルーゾ!!!スカラ座を始め世界で歌ったカルーゾも、最初はナポリの大衆居酒屋で歌っていました。

Tu Vuò Fa' L'Americano(アメリカ人になりたいんだろうけど...)ナポリのエンターテイナーピアニスト故Carosoneが最高に楽しませてくれます♪格好つけてアメリカ人ぶっても、所詮おまえはナポリっ子だよっていう歌詞を方言たっぷりで歌っています。

Passione(情熱)これも絶対はずせない名曲。Minaが最高にこの曲の良さを引き出してくれています。情熱溢れる愛の歌です。

他にもまだまだあるので、第二弾をお楽しみにー☆

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