芸術的な「ランゴリ」の世界...

公開日 : 2012年12月03日
最終更新 :
筆者 : 鳥巣 悠

少し間が空いてしまいましたが、先月13日にはヒンドゥー教のお正月「ディワリ」

(新年を迎えるお祭り)があり、街は少し前から新年を迎える為の準備で大賑わいでした。

ここインドでは、新年に備えて家族や親しい人に配るお菓子を用意したり、

新しい服や宝石を買ったり...デパートやショッピングモールでは「ディワリセール」と

称してどこもお客さんを呼ぶのに気合が入っていた様子。

(年末年始で何かと出費がかさむのはインドも日本も同じでしょうか...?^^)

ディワリ中は街中がかなり騒々しいことになるので、私は基本家に籠っていたのですが、

唯一ディワリを感じる為に外出したのが「ランゴリ鑑賞」でした。

この「ランゴリ」というのは砂絵のことで、インドでは各家庭の玄関や庭で

神様を招くために様々な模様が描かれます。

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模様は花や動物、神様や幾何学模様など多種多様。

このように模様を描くための型も売られています。

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ランゴリ用の粉と型を売る女性(昨年マハラクシュミ寺院にて撮影)

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今回友人から「Artificial Rangoli を展示している場所がある」という情報を得て、

行ってみたのがこちらの展示場。(おそらく文化センター的な場所だったのかと思います。)

小さな会場ですが、床には今まで見たこともない精密なランゴリの数々が...。

一部ですが順を追ってご紹介させていただきます。

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一見、砂絵とは思えない程の精密さですが、紛れもなく全て「ランゴリ」です。

左は有名なクリケット選手、右は有名な俳優、中央は「物価の上昇により、

食糧を手に入れるのに苦労している女性」を表したものだそうです。

一つ一つのランゴリは全て違う人が作成したとのことで、それぞれ描きたい人や

テーマも異なるようです。

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左はムンバイの歴史ある建物。

右は最近公開された映画「English Vinglish」の女優さんです。

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左はインドで映画産業を作った有名人とのこと。

右は砂絵の一部なのですが、良く見ると僅かな凹凸が見てとれます。

スタッフの人曰く、一つの作品を作るのに約24時間かかるのだそう...。

そしてこれらの作品は皆仕事ではなく「趣味」で作っているのだとか...。

ぜひ作成途中の段階も見てみたかったです。

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こちらはこの会場で一番大きな作品。

今年のオリンピックでメダルを獲得したインド人選手が描かれています。

(ちなみにネットで調べてみたところ、今年のオリンピックでインドが獲得したメダルは6個。

総人口を獲得メダル数で割るとインドは最下位だったそうです...。)

なお、元々ランゴリは米粉や小麦粉に色を付けたもので描かれていたそうですが、

ここのランゴリは全て光の当たり具合で光って見えてとても奇麗でした。

おそらく大理石かそれに似た石の粉を使って書かれているのだと思います。

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続いて訪れたのはNariman Pointのとあるオフィスビル。

ここは一般公開されている訳ではなく本当に「普通のオフィスビル」なのですが、

ディワリの前になるとランゴリ職人がたった数時間でこのようなランゴリを書いていくそうです。

一般家庭だけでなく、職場でもインド人はこのような形でお祭り気分を

盛り上げているのでしょう^^

ディワリが終わるとこれらのランゴリは消されてしまうそうなのですが、

季節限定にするのがもったいない位の大作でした。

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インドのお祭りにはかかせない存在のランゴリ、お寺やショッピングモールなどでも

見かけることが多いので、インドへお越しの際は探してみてくださいね!

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