スラムで暮らす子供たちの為に...とあるNPOの活動紹介
現在インドでは、経済の急成長と反比例するかのように貧富の差が広がっています。
豪華な暮らしをする一部の人とは対照的に、毎日の暮らしにも困っている人々は
スラムの中で健康状態も悪いままに日々生活しています。
写真:Bandra駅周辺に広がるスラム
そんな人々を支援するために、「The Foundation for Mother & Child Health」という非営利団体は、
スラムで暮らす妊婦さんや子供たちを対象とした健康診断や、独自の指導プログラム
に則った栄養指導を行っています。
今回はここで活動している方からの紹介で、週3回行っている栄養指導の様子を
撮影させてもらいました。
場所はLower Parel地区にあるスラムの一角。
実はこの建物はお寺なのですが、週3回、一部のスペースを借りて活動しているとのことです。
こちらは新生児の身長、体重を量っているところです。
WHOが発表している成長曲線(成長の過程における理想的な身長・体重を示したグラフ)と
実際のデータを照らし合わせ、さらに血液検査や触診、聴診などの結果などによって、
指導の内容が決められます。
左:血液検査セット
右:必要な人にはビタミン、カルシウム、鉄分、亜鉛などを無料で提供しています。
主に診察をするRupal(ルパール)先生。
栄養に関する知識が無い親たちにも分かるよう、先ほどの成長曲線を使いながら
子供が置かれている状況について一組ずつ丁寧に説明していきます。
説明を受ける親たちの真剣な様子が印象的でした。
上:こちらは栄養士のNeha(ニーハ)さん。
先生の診察を元に、「日々どんな物を子供に与えるべきか」を実際に穀物等を
見せながら具体的に説明していきます。
下左:どんなに健康に良い食材でも、値段が高ければスラムで暮らす人が
買うことはできません。ここではスラムの人にも買えて、なおかつ栄養価の高い
穀物や豆類を勧めています。
下右:さらに栄養が必要な子供には、この団体で作っている「栄養補助食品」を
提供しています。私も少しだけ味見させてもらったのですが、ピーナッツバター風味で、
子供でも食べやすい味でした。
「スラムで暮らす子供たちの中には栄養失調や「くる病」(カルシウムや、日光に当たる
時間の不足などで起こる骨格異常)など、栄養状態や生活の改善によって治る
症状の子供たちがたくさんいます。
地道な活動ではありますが、口コミなどでここでの診察の話が広がり、それによって
スラムで暮らす大人たちの栄養に関する理解が広がっていくことが目的です」と、
ここで活動する日本人の方がおっしゃっていました。
私も今回同行させてもらったことで、このような草の根的な活動の積み重ねが、
ムンバイの人を変え、さらには街を良い方向へ変えていくのかもしれないな...と感じました。
※こちらの団体の細かい活動の内容や、寄付については こちらのホームページをご覧ください。
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