ケララへの旅② 伝統芸能カタカリダンス

公開日 : 2012年04月23日
最終更新 :
筆者 : 鳥巣 悠

ケララに到着した初日、空港から直接向かったのは「カタカリダンス」の劇場。

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カタカリダンスというのはインドでも最も有名な古典舞踊の一つで、踊り手は声を

発することなく、パントマイムのように動きと表情だけで全ての状況を表します。

踊りの内容は、神話や昔から伝わる物語など。

ここケララ州がカタカリダンス発祥の地であることから、コーチンではいくつかの

劇場で毎日上演が行われています。

この日は運良く飛行機が定刻通りに到着したので(インドでは数時間の遅れは

日常茶飯事です...)、上演前ぎりぎりに到着することができました。

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到着すると、既に客席は欧米人観光客でいっぱい...。人気の高さがうかがえます。

また、どこの劇場でも本番の始まる30分~1時間前からメイクアップの様子を

公開しており、その奇抜な化粧が出来上がるまでの工程も観察することができました。

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黙々と化粧をする出演者2人...。本番前の緊張感がこちらにも伝わってきます。

ダンスとは別に、この化粧を一人前にできるようになるためだけに、数年の修行が

必要だそうです。

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化粧を終えた2名が衣装を着ている間、もう1人の出演者と解説者がカタカリの

基本である「表情だけで感情、様子を語る」ことについて実演をしてくれます。

役者の他に太鼓を演奏する人もいて、2人はお互いのリズム、動きを見ながら

即興で演じているようでした。

太鼓のリズムに合わせて目を色々な方向に動かしたり、

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様々な感情を声を使うことなく表します。これは「怯え」を表した表情。

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これは「水の中で激しく動く魚」を表しています。決して動き自体は激しくないのですが、

全身のパーツ全てに神経を研ぎ澄ませているのが伝わってきます。

最初はちょっと面白いだけだった「中年男性のメイク顔」も演目が進むにつれ、

だんだんプロの役者の顔に見えてくるから不思議です。

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そしていよいよ、メインである2人の演目の始まり~!

登場人物は王子(左)と絶世の美女(...という設定。。かなり大柄な中年男性でしたが...)の2人。

先ほど基本の動きを見せてくれた男性は歌い手にチェンジです。太鼓と歌のBGMに乗せて、

豪華な衣装に身を包んだ2人がインドの古典叙事詩「ラーマーヤナ」の一場面を演じます。

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自慢の美貌で王子に迫る女性...

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しかしその正体に気付いた王子は剣を抜き...!

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この後はぜひご自分の目でご覧頂きたいと思います...。(実はあまりの衝撃映像で、

写真を撮ることすら忘れて見入ってしまいました...^^;)

正直、メイクや衣装が派手なだけで途中で退屈してしまうかも...と思っていた

カタカリダンスでしたが、実際にはとても面白くて、あっという間に1時間の演目が

過ぎていきました。

おそらくあまり演劇などに興味がない方でも、十分に楽しむことができると思います。

(ただしメイクアップ中は何の演出も説明も無いので、1時間も見ているのは

少し飽きるような気がしましたが...。私は最後の10分程度しか見ませんでしたが、

それで十分だと思いました。)

特に歌舞伎などに興味のある方なら、一層楽しめるのではないでしょうか?

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【Cochin Cultural Centre】Manikath Road, Ernakulam

メイクアップ 17:30~ ダンス 18:30~19:30

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