地球の反対側の、柔道選手

公開日 : 2012年07月23日
最終更新 :
筆者 : Mariana

さて、いよいよロンドンオリンピックが近づいて参りましたね! 日本でもかなり盛り上がっているのではないのでしょうか。

ウルグアイからは32人の選手が参加します。種目はサッカー、陸上競技、自転車、水泳、セーリング、カヌー、そして柔道です。一見少なく感じますが、なんせウルグアイは人口300万人余りの国であることをお忘れなく!

今週ついに、開会式に参加するべく選手団が出発しました。 (ウルグアイ代表団の公式服装です。国旗の青、白、黄色がモチーフになっています。)

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ウルグアイと言えば、何かと言うと話題に上るのはサッカーですが、本記事では、ウルグアイ在住のいち日本人として、私が日本の皆さんに是非応援して頂きたいのが、柔道に参加する、Juan Romero選手(23歳)。12年ぶりに、ウルグアイから柔道でオリンピック参加を果たした選手です。

ウルグアイでは、オリンピック代表選手と言えど、日本のようにスポンサーがついたり、企業の運動部に所属して練習に専念出来ると言う環境ではありません。

動画中のインタビューでRomero選手も述べていますが、彼自身も日常生活では仕事をして、勉強をして(ウルグアイでは働きながら大学に通うのが主流です)、そして柔道の練習もこなさないといけません。彼のコーチも同様で、仕事に行かないといけませんので、なかなか柔道に専念出来る環境が整いません。試合をしに遠征に出掛けるのも、費用を捻出しないと行けません。

それでも彼の家族と、ウルグアイ柔道連盟のサポートを受けて柔道を続け、今年4月にカナダで開催されたパンアメリカン柔道選手権大会で、オリンピック出場権を勝ち取りました。

ウルグアイ柔道について、少しご説明いたしますと、柔道競技を全国的に取りまとめる組織は、ウルグアイ柔道連盟(Federación uruguaya de Judo)です。 柔道にもサッカーのようにクラブチームがあり(というか柔道競技があるクラブチームがあると言った方が正確ですね。)、またやはりサッカーのようにシーズンがあり、ウルグアイ国内選手権が開催されます。

ウルグアイ柔道のレベル向上の為にアルゼンチンやブラジルより指導者の招聘を積極的に行っています。また次世代育成を目的として小学校での授業後活動としての柔道教室も提供しています。

日本とウルグアイ柔道の関わりは、現在でも続いています。 最近では、昨年モンテビデオに設立された国立道場へのや、柔道着の提供。さらにJICAシニアボランティアとして柔道指導者のウルグアイ来訪など、文化面での協力が行われました。

使えない小ネタですが、ウルグアイの柔道家(Judoka)達の間では、日本人と言えばYamashita、山下泰裕選手です。ウルグアイ弁の発音ではシャマシタですが...。

今や柔道は競技人口は世界中で増加し、国際的スポーツであって最早日本だけのものではないのはわかってはいますが、それでもやはりいち日本人としては、世界の反対側でも日本発の競技に打ち込んでいる人たちが居ることは、とても感慨深いんです。

なんと言ってもここはウルグアイ、日本から最も遠い国で、しかも近所のブラジルやアルゼンチン、パラグアイとは異なり、日本人の数が極端に少ない国ですので。

というわけで、五輪開催中は日本人選手の応援にお忙しいとは思いますが、柔道ではウルグアイ代表のRomero選手の応援も、よろしくお願いします!

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