ウルグアイの航空会社Pluna、全便無期限欠航決定

公開日 : 2012年07月06日
最終更新 :
筆者 : Mariana

ウルグアイのフラッグキャリア、プルーナ(正式名称:PLUNA Líneas Aéreas Uruguayas S.A.)が、7月5日、正式に翌日から無期限の飛行取りやめを発表しました。

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理由は同社の経済的理由によるもので、現状では正常な運行サービスを保証できないとして、全便欠航に踏み切りました。

同社の航空券を既に購入している顧客に対しては、出来る限りの対処を検討するとのことで、近隣の国からの連絡先は以下の通りです。

Uruguay: (598) 24015000 Argentina: (5411) 4132 4444 Brasil: (05511) 37119158 Chile: (562) 595 2879、(562) 595 2879 Paraguay: 009 800 11 0001

同社は民営化以降赤字を計上しており、ついに今年の6月に経営の行き詰まりが決定的である事がCEOにより明らかにされました。

理由は主な就航先の一つであるブラジルの経済成長の停滞、燃料費の高騰、他国(ブラジル・アルゼンチン等)の航空会社との価格競争、さらにもう一つの主な就航先であるアルゼンチンが、国有会社であるAerolinea Argentinaに保護的政策を取っており、同社が就航している路線では就航が制限されていた/便数を飛ばす事が出来なかった事が挙げられています。

経済的な行き詰まりは、燃料の調達も困難にしており、6月には国営石油会社のANCAPより燃料代金未払いによる供給停止が通達されています。

同社は株の25%を国が所有、残りの75%のうち45%を投資会社のLeadgateが保有していました(2010年4月までは75%を所有していましたが、同月に30%をカナダの会社Jazzに売却)。最近Leadgateが赤字解消の経営努力がみられないとして、政府は責任を筆頭株主であるLeadgateに対して追求し、新たな筆頭株主を模索していたところでした。

ちなみに、政府には同社の国有化の意志は無い旨は既に明らかにされ当ています。

しかし当てにしていた株主候補、これまでも30%の株を所有していたJazzは最終的にはPlunaの株45%を引き受けず、さらにはこれまでの投資からも手を引くを事を決定したため、一時的に政府が75%の株を引き受けて運行を継続せざるを得ない状況になっていました。

ちなみに、政府には同社の国有化の意志は無い旨は既に明らかにされています。

その矢先の7月3日、新たな投資者が同社を引き受けた後に、従業員200人をリストラするという噂が流れたため、従業員による48時間ストが行われ、これにより70便が欠航し、70,000人の乗客に影響が出ました。経済的損失は1,200,000USドルに上るとされ、また48時間にわたる操業停止は同社の信用にも大きく傷を付ける事になりました。

結局ふたを開けてみたらこの投資者候補(アルゼンチン人のJuan Carlos López Menaと言う人物で、ウルグアイとアルゼンチンを結ぶフェリー会社Buquebus、および航空会社BQBのオーナー)との合意には至っておらず、継続して同社の株75%の引受先は見つかっていないままです。

これらの事が重なり、最終的には、経済的な事情で、業務続行は困難であるとして、政府は全便の運行停止に踏み切りました。

ウルグアイのフラッグキャリア、大統領は最後まで失う事はしたくないという発言をし、投資者を探していたのですが、売却に向けた検討をすると報じられています。今後どうなっていくのでしょうか...。

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