フリンダース・ストリート駅いろいろ

公開日 : 2021年04月11日
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メルボルンの玄関口といえばフリンダース・ストリート駅。そのドーム天井を頂くエドワード様式の建物は、観光の出発点、通勤・通学の通過駅、待ち合わせ場所......と、滞在の長短に関わらずメルボルンにいる人たちにとってはなくてはならない存在です。とはいえ、あまりにも身近になりすぎて案外知らないことばかりのこの駅。そこで今回はフリンダース・ストリート駅のトリビアをまとめてみました。メルボルンに来る際には、時間をかけてじっくり眺めてみてください。

■世界で最も混雑する駅のひとつ

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1854年9月、フリンダース・ストリート(Flinders Street)駅はオーストラリア国内の都市では最初の鉄道の駅として開設されました。当初はメルボルン・ターミナス(Melbourne Terminus)と呼ばれ、30mのプラットフォームがひとつだけでした。オープン初日には国内初の蒸気機関車が、市内から東部のサンドブリッジ(現在のポート・メルボルン)に向けて出発。1920年代には外国の主要都市の鉄道駅と並んで、世界で最も混雑する駅のひとつにもなりましした。

■ミルク・ドックや生鮮市場も

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現在は都市部の路線と地方へ行く特急電車の駅が乗り入れており、プラットフォームは14番線まであります。なかでも全長708m、並行するスワンストン・ストリート2ブロック分の長さの1番線は、国内では最長、世界でも4番目に長いプラットフォームと言われています。1番線は、1970年代初頭まで小包みや新聞の積み下ろし・発送場所でした。また、畜産業で有名な州南部のギプスランドから運ばれた牛乳を積み分けるミルク・ドックとしても知られていました。ヤラ川に沿うように建つ長い駅舎の西端は、川のクイーン埠頭に着いたに各地の農産物を売る市場でにぎわっていました。

■ダンスホールや専用ジムまで

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1983年に最後に使用されて以来廃墟部屋となっている建物の3階部分は、かつては400人が収容できるダンスホールで、ダンス教室や大会、コンサートなどに使われており、メルボルンで最も有名なホールのひとつでした。その隣りには、駅の男性従業員用のスポーツジムがあり、ボクシングのリング、ビリヤード台も設置されていたほか、屋上には約400mのトラックもあったそうです。一方、1933年にはシティを利用する母親向けに乳児室、遊戯室、台所、屋上には遊技場がオープンし、1942年まで使われていました。

■「時計の下で」といえば

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ところで、メルボルンでの待ち合わせで「時計の下で」と言えば、フリンダース・ストリート駅のフリンダースとスワンストン・ストリートの角に位置する駅舎正面の時計の下と決まっています。12路線の出発時刻を表示するこの時計は、かつては駅係員が手動で8時間に900回も変えなければならなかったそうです。時計の下の石の階段にはヒーターが通っているので、冬でも直接座って待つ人がほとんどです。右隣の半地下にある「シティ・ハット」は100年以上も営業している帽子の専門店です。

フリンダース・ストリート駅は、ビクトリア州遺産登録 に登録されています。

〈参考サイト〉

https://en.wikipedia.org/wiki/Flinders_Street_railway_station

https://meandmybigmouth.com.au/milk-dock-markets-banana-alley/

https://www.flindersstreetstation.com.au/

https://whatson.melbourne.vic.gov.au/things-to-do/flinders-street-railway-station

https://cv.vic.gov.au/stories/built-environment/flinders-street-station/

https://melbournecitytour.com.au/attractions/flinders-street-station/

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