怪談話でひと味違う観光を

公開日 : 2021年03月08日
最終更新 :
Main.jpg

夏と言えば怪談話。オーストラリアのカレンダー上の夏は12月から2月までで、今年2021年はそれほどの猛暑もなく、いつの間にか秋に入って1週間が経っていたという感じです。例年、3月は夏と秋を行ったり来たりしているので、夏が完全に終わる前に「メルボルンのゴースト・ストーリー」を紹介したいと思います。オーストラリアへの旅行はまだまだ先になりそうですが、コロナ禍が終息してメルボルンへ来る機会があればぜひ参考にしてください。ひと味違った観光ができるはずです。

■旧墓地の跡に建つ地元民の台所―クイーン・ビクトリア・マーケット

QVM.jpg

■ QUEEN VICTORIA MARKETS

Queen Street, Melbourne, Victoria 3000

■夜間のゴーストツアーも催行―旧メルボルン刑務所

melgaol.jpg

RMIT大学シティキャンパスの校舎群に紛れるように建つ「旧メルボルン刑務所」は1850年代に建てられたメルボルン最古の刑務所です。1842年から1929年までの開に国民的ヒーローでもある盗賊のネッド・ケリーをはじめ、約130人の受刑者が絞首刑になりました。スタッフや訪問者に女性の声が聞えたり、姿が見えたり(近寄ってみると皮膚が解けて骸骨になってしまった)しているそうで、州内の女性として最初に死刑になったエリザベス・スコットの幽霊ではないかと言われています。また、とくに17号室は不思議な現象が多く、部屋の奥に影が見えるほか、突然何者かにに引っかかれたり押されたりする人もいるそうです。夜間に施設内を巡る「ゴースト・ツアー」は人気アトラクションのひとつです。

■OLD MELBOURNE GAOL

377 Russell Street, Melbourne, Victoria 3000

■有名オペラ歌手が「棲む」―プリンセス・シアター

princesstheatre.jpg

ビクトリア州議事堂など州の政治の中心地であるスプリング通りに、フランスの第二帝政様式の華麗な外観が目を引く「プリンセス・シアター」。1886年のオープン以来、数々の有名作品を上演していることで知られるとともに、19世紀のイギリス人オペラ歌手フレデリック・フェデリーチが「棲む」ことでも有名です。フェデリーチは戯曲「ファウスト」の最終場面の上演中にからくりドアの裏側で心臓発作のために急死していたものの、カーテンコールにはほかの上演者と一緒に舞台に立って挨拶をしていたそうです。以来、フェデリーチの幽霊が場内で目撃されたり、誰もいないはずの通路ですれ違いざまに触れられるなどの現象が起きています。諸公演の初日にはフェデリーチへの敬意を表して、特定の席を空けておくのが習わしとなっているそうで、フェデリーチが姿を現すと公演が成功するとのジンクスもあるようです。

■PRINCESS THEATRE

163 Spring Street, Melbourne, Victoria 3000

■不倫の代償―マイター・タヴァーン

mitre.jpg

金融・ビジネスの中心街であるコリンズ通りとリトル・コリンズ通りを結ぶ裏通り「バンク・プレイズ」は。19世紀後半から20世紀初頭の金融系の古い建物が並び、ビクトリア州遺産にも登録されています。そのひっそりとした通りの中ほどに建つ「マイター・タヴァーン」は、政治家や芸術家らが集うパブとして知られてきました。斜向かいの現サベージ・クラブ(国内初の会員制のジェントルマン・クラブでクラーク男爵が創設)のビルには、慈善家でビジネスマン、オーストラリアで初めて爵位を与えられたタスマニア出身のルパード・クラーク男爵が、愛人コニー・ウォーと住んでいました。最終的にクラーク男爵に捨てられたコニーはその後パブに住むようになり自殺をしてしまいます。以来、夜になると白いドレスを着た女性の幽霊がバルコニーに現れると言われています。

■MITRE TAVERN

5 Bank Place, Melbourne, Victoria 3000

■切り裂きジャックの真犯人?―ホージャー・レーン

hoiserlane.jpg

ガイドブックにも必ず紹介されているストリート・アートの宝庫「ホージャー・レーン」。数ある裏通りのなかでも特に有名で昼間は人のいないときがないほどですが、市内でも有数のゴースト・スポットでもあります。その多くは「黒いシルクハットをかぶった男を見た」「冷たい手に首元を絞められた」というもので、連続殺人犯フレデリック・ベイリー・ディ―ミングの幽霊ではないかと言われています。19世紀後半、イギリス生まれのディ―ミングは、最初の妻と4人の子供を殺害し自宅の下に埋めたあと、2番目の妻とともにメルボルンに移住してきました。2番目の妻も結局はディ―ミングに殺害されるのですが、ディ―ミングは当時ロンドンで発生していた未解決の連続殺人事件「切り裂きジャック」の犯人ではないかともみられています。

■ HOSIER LANE

Hosier Lane, Melbourne, Victoria 3000

■10番ホームの釣り人―フリンダース・ストリート駅

flinders.jpg

メルボルンの玄関口である「フリンダース・ストリート駅」は、1854年にオーストラリアで初めてオープンした汽車の駅です。通勤客、学生、観光客で常ににぎわい、1926年には世界で一番利用客の多い駅にもなったほどですが、ヤラ川に一番近い10番ホームはなぜかいつもひっそりしています。実はこの10番ホームでは、開拓時代から釣道具を持った「ジョージ」という男性が、柵の近くからヤラ川を見つめながら歩き出しやがて消えてしまう姿が目撃されています。当初その男性は、1902年に水死体として発見された川底掃除人のジョージ・マンスフィールドと思われたことからジョージと名づけられましたが、その後の調べで、船の事故で川に落ちたほかの男性の幽霊ではないかと言われるようになりました。

■FLINDERS STREET STATION

Flinders Street, Melbourne, Victoria 3000

■有名なふたりの女性―ヤング&ジャクソン・ホテル

youngandjackson.jpg

■YOUNG AND JACKSONS

Cnr Swanston & Flinders Sts, Melbourne, VIC 3000

〈参考サイト〉

https://www.timeout.com/melbourne/things-to-do/haunted-places-you-can-visit-in-melbourne

https://www.domain.com.au/domain-review/spooky-melbourne-10-places-to-visit-with-great-ghost-stories-442460/

https://amyscrypt.com/melbourne-haunted-young-jackson-ghost/

https://theculturetrip.com/pacific/australia/articles/12-things-you-didnt-know-about-flinders-street-station-melbourne/

https://whatsonblog.melbourne.vic.gov.au/ghost-stories-from-melbournes-princess-theatre/

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。