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興味津々ラミントン・ケーキ

カテゴリー:文化・芸術・美術 投稿日:2020年12月20日

top.jpg クリスマスを1週間後に控え、筆者も含めメルボルンの人々は、コロナもなかったかのように真夏のクリスマスの準備に大忙しです。そんななか、ふと立ち寄ったベーカリーで見かけたのがラミントン。オーストラリアならどこでも誰もが知っているお菓子です。日本ではあまりなじみのない素朴な味と外見のラミントンは家庭でも簡単に作れます。



■名前はクイーンズランドの総督に由来
ラミントンは、バニラスポンジケーキをチョコレートソースでコーティングし、ココナッツファインをまぶしたお菓子です。1902年にクリーンズランド州の新聞にそのレシピが初めて紹介されました。当時のレシピにはココナッツは使われていなかったとされており、おもに学校や教会の募金活動のために作り売られていました。ラミントン(Lamington)という名前は、19世紀後期に活躍したクイーンズランド州のラミントン総督に由来し、お菓子を発明したのは同総督付きのフランス人シェフのアーマード・ガランとされています。そしてお菓子の由来についてはいくつか説があり、そのひとつは、総督官邸の厨房にあった大きなケーキを食べやすくひと口サイズにしようと、先述のガランシェフが小さく切り分けチョコレートで包んでココナッツをまぶしたというものです。また、1901年のオーストラリア連邦誕生の祝賀パーティで、官邸を訪れた不意の来客へのデザートとして、同じくガランシェフが即興で作ったという話もあります。



■2361㎏でギネス記録認定

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さらには、総督一行がクイーンズランド州のトゥーンバという郊外で避暑していたときに、ガランシェフが考案し来客に供されたという説、また、ガランシェフがチョコレートの入ったボウルにうっかりスポンジケーキを落としてしまったところ、たまたまキッチンを通りかかったラミントン総督が、チョコレートのままでは食べにくいのでココナッツをまぶしてはどうかと提案したという話もあります。いずれにしても、ガランシェフがラミントンを発明したのは間違いがなさそうで、当時のヨーロッパ系のデザートでは珍しくココナッツが使われていたのは、ガランシェフの妻がタヒチ出身だったからともいわれています。近年には、2005年にメルボルンで1300kgの巨大ラミントンが作られギネス世界記録に登録されました。そのあと2006年にはクイーンズランド州でラミントンを市の象徴として、7月21日を「ナショナル・ラミントン・デー」に制定。2009年になると同州で、高さ1.5m、重量1320kgのラミントンが作られギネスの記録を更新しましたが、その後2011年のトゥーンバでのラミントン・デーのイベントで、クオリティー・デザーツ社とトゥーンバ商業会議によって2361kgのラミントンが作られてギネス記録が更新されて以降、記録はいまだに破られていません。



■チョコレートに浸けてココナッツをまぶすだけ

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それでは、実際にラミントンを作ってみましょう。
材料: 市販のスポンジケーキ、粉砂糖・230g、ココア・30g、バター20g、湯160ml、ココナッツファイン・適量
作り方: スポンジケーキを切っておきます(スタンダードは4cm角ですが、好みの大きさで大丈夫です)。ココナッツファインはトレイやお皿などに広げておきます。粉砂糖とココアをふるいにかけて塊をなくしボウルに入れます。そこに柔らかくしたバターと沸騰したてのお湯を注いで混ぜ、ペースト状にします。チョコレート液の入ったボウルに、切っておいたケーキを浸して全体をまんべんなくチョコレートで覆ったら、ココナッツのトレイに移して全体にまぶします。表面を軽く抑えるようにしながらココナナッツを全体につけたら冷蔵庫で冷やします。表面が落ち着いたら食べ頃です。



■色をつけたりクリームを挟んだり

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オリジナルはスポンジケーキにチョコレートとココナツをまぶすだけですが、お店ではジャムを挟んだり、クリームを挟んだりとアレンジされたものもよく見かけます。また、ピンクなどのカラフルなラミントンも売られています。これは、ココアの代わりにインスタントのゼリーパウダーを混ぜて液を作りココナッツファインをまぶしたものです。スポンジケーキは、もちろん自分で焼いたものでもかまいません。天板で焼いた方が切り分けやすいですが、丸いケーキ型で焼いて大きなラミントンを作り、真ん中にクリームとジャムを挟めば見栄えもします。この場合はチョコレート液の材料をすべて2倍にしてください。ココナッツファインとスポンジがあれば家にある材料で誰でも手軽に作れるので、遊び気分でチョコレートまみれになりながら、地球の裏側のオーストラリアの味を楽しんでみてくださいね。

〈参考サイト〉

https://australianlamingtons.blogspot.com/p/history-of-world-famous-australian.html
https://www.guinnessworldrecords.com/world-records/largest-lamington-
https://en.wikipedia.org/wiki/Lamington

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加藤 伸美 さん

オーストラリア・メルボルン特派員の加藤 伸美 さんが現地からオセアニア地域に至るまで、旅行・観光・食事などの現地最新情報をお伝えします。

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名前:加藤 伸美 さん

加藤 伸美 さん

神奈川県藤沢市出身。1999年に結婚を機に来豪し、パース、シドニー、メルボルンと転居。以来ライター兼翻訳者として働きながら、実はパティシエへの野望を抱いて資格を取得。大昔に旅行記、少し昔に翻訳児童書を出版。数年前から学生時代の続きとして海外旅行を再開し、おもに現地発着ツアーへの参加を趣味としている。特技は似顔絵ケーキ作りで、オーストラリアのスイーツに造詣が深い。
Instagram: https://www.instagram.com/noboo2017/ DISQUS ID @disqus_5AFVjJFvWv

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