1日に4つの季節?メルボルンの気象情報

公開日 : 2016年10月03日
最終更新 :

10月に入りましたが、10月は花粉症の季節の真っ盛りです。この季節は、8月の終わりに、黄色のワットル (Wattleアカシア属の原生植物)の花が満開になったときから始まります。つらい季節ですが、花が咲く美しい季節なので複雑な気持ちになります。南半球では季節が反対になるので、8月~10月は春にあたります。

1. Wattle tree a.jpg
2. Wattle tree b.jpg

旅をするときに、欠かせない気候・天候チェック。今回は、メルボルンの気象状況をお伝えします。 メルボルンの気候は温暖で、四季がありますが、暦の上では12月~2月が夏、3月~5月が秋、6月~8月が冬、9月~11月が春になります。といっても、冬は実際には6月と7月で、8月になるともう花が咲き始めます。冬の最低気温も5度前後ですから平野部では、氷が張ることもないし、雪も降りません(山岳地帯には3か月くらい、雪が降ります)。夏は少し熱く、40度を超えることもあります。ただ、雨が少ないのでからっとしていて、ほとんど汗をかきません。過ぎしやすいですが、日本とは異なった特徴が3つあります。

山火事の夏下のグラフは、過去何年かの気温と降雨量の平均値まとめたものです。

weather graph.png

これを見ると、夏(1月、2月)と冬(6月、7月)の降雨量があまり変わらないのですが、夏は、気温が高いため、降った雨もすぐに蒸発し、空気が乾燥します。気温が40度前後で雨が降らない日が3日以上続くと、山火事が発生しやすくなります。この10年間に発生した山火事で一番大きなものは2009/2/7に起きたもので、173名の死亡が確認され、「ブラック・サタデー」と呼ばれています。残念なことに山火事はこれまで毎年発生しているので、夏の暑い時の山歩きや山でキャンプをするのは、お勧めできません。一日に4つの季節もう一つ注意が必要なのが、1日の内で、天気が良く変わることです。そのため、「1日に4つの季節がある」とよく言われます。

例えば、「四季がめぐる」1日のパターンはこんな具合です。

朝      風もなく良く晴れている

昼過ぎ    曇ってくる

1時間後  急に空が暗くなり、大雨が降りだす

夜     雨は止むが朝と比べると、温度が20度くらい下がり冷え込む 

これは、毎日起こるとは限りませんが、春の終わりから秋の初めに掛けてよく見られるパターンです。特に3日くらい40度前後の暑い日が続くと、その後で「クールチェンジ」と言って、急に気温が20度くらい下がり、冷たい風が吹き始めることがあります。暑い日が何位にも続いた後のクールチェンジは最高に気持ちがよいものです。それとは別に、夜になると、真夏でも必ず気温が下がりますから、外出時には上着を持って出なければいけません。移住してからしばらくは、日本でやっていたように衣替えをしようとしていました。でもすぐに意味のないことだとわかりました。夏でも、冬の服を用意して、気温の変化に備えなければいけないからです。最初は慣れないため、外出時にうっかり上着を忘れることが多く、そのたびに風邪をひいていました。

緑の冬枯れ

3. Green and tree.jpg

メルボルンの冬は、日本と比べると、雨が多いです。「寒くて雨」では気がめいるのではと思われるかもしれませんが、一日中しとしとと降る雨ではなく、30分くらいざっと降ってやみ、またしばらくするとざっと降るといったような雨です。「シャワー」と呼んでいます。その合間に太陽が顔を出すので、あまり暗い雰囲気はないのです。返って、湿度が高いので、喉の弱い人にとっては、過ごしやすい気候です。また、前にも書いたように冬の最低気温が5度前後で、それほど寒くないので芝生や草が良く伸びます。落葉樹も冬にはしっかり葉を落とすのですが、緑の芝生の上に葉の落ちた落葉樹が立った状態となり、日本の「冬枯れの美しさ」とは趣を異にします。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。