【新型コロナウイルス】フランスはワクチン接種が拡大しています!
【フランス リヨン便り n°54】
こんにちは。フランスのリヨン在住マダムユキです。
ご報告です。第1回目の新型コロナウイルスワクチン接種を受けました!
実は、ワクチン接種に対して少し懐疑的でしたが、リスクとプロフィットを天秤にかけて、ワクチン接種を決めました。
そう考えるのは私だけではなさそうです。フランスはワクチン接種が飛躍的に拡大しています!
出典:フランス連帯・保健省サイト(https://solidarites-sante.gouv.fr/grands-dossiers/vaccin-covid-19/article/le-tableau-de-bord-de-la-vaccination)
水色:1回目接種者数、青色:2回目接種者数
新型コロナウイルスワクチン接種のフランスの現状(2021年6月13日現在)
フランスでは、2021年5月31日から、18歳以上の成人であれば年齢の制限なく、新型コロナウイルスのワクチン接種を受けることができます。集団免疫の形成に必要な接種率を確保するために、6月15日からは、12歳以上18歳未満のワクチン接種も可能となります。
フランスのワクチン接種の状況を簡単にまとめてみました。
♦現時点でフランスで接種できるワクチンの種類♦
1 ファイザー社(米)/ビオンテック社(独):mRNAワクチン
2 モデルナ社(米):mRNAワクチン
3 アストラゼネカ社(英):ウイルスペクターワクチン
4 ジョンソン社(米):ウイルスペクターワクチン
(補記)
mRNAワクチンは、新型コロナウイルスがヒトの細胞に侵入するために必要なスパイクたんぱく質を産出するための遺伝情報(メッセンジャーRNA)を投与し、免疫の働きでウイルスを攻撃する抗体をつくるように促します。ウイルスペクターワクチンは、ヒトに対して非病原性あるいは弱毒性のウイルススペクター(運び手)に抗原たんぱく質の遺伝子が組み込まれた組み換えウイルスを投与するワクチンです。
フランスのワクチン接種状況ですが、2021年6月12日時点で、ワクチン接種者(少なくとも1回接種した人)が3000万人を超えました。フランスの全人口(およそ6700万人)の45%、全成人者の57.4%に相当します。
フランス政府は春に「6月15日までに3000万人が第1回目のワクチンを接種する」という目標を掲げました。当時はまだ500万人にも満たない接種率でした。「そんなの無理だよ」という声が多かったでのすが、数日のズレがあったものの目標達成です。
振り返ってみれば、3回にわたって行われたロックダウンもその効果は限定的で、外出制限を解除すれば、感染の波に襲われました。そうなるとワクチンに頼るしかないということです。政府はワクチン接種が迅速かつ円滑に行われるようにシステムもインフラもロジスティックスも整備しました。そして、最も大切なのはワクチンの重要性を広める啓蒙活動です。「ワクチン接種キャンペーン」で保健相をはじめ政府関係者のメディア出演が目立ちました。
いや~、フランスの底力を感じました。すごいことです。
フランスのワクチン接種の流れ
♦ワクチン接種対象者(2021年6月13日時点)♦
0歳~15歳:現時点では対象外
16歳~17歳:現時点ではリスクが高い人のみが対象(ファイザー・ビオンテック社製ワクチン)
18歳~54歳:対象(接種場所に応じて、モデルナ社製あるいはファイザー・ビオンテック社製ワクチン)
55歳以上:対象(接種場所に応じて、アストラゼネカ社、モデルナ社製あるいはファイザー・ビオンテック社製ワクチン)
♦予約♦
次の方法でワクチン接種の予約ができます。
1 インターネット予約
2 薬局、主治医、看護師、助産師
3 各地方団体が講じる予約方法
4 フリーダイアル
私はインターネットで予約しました!
リヨンではDoctolibというサイトで予約できます。予約日の変更もキャンセルもとっても簡単にできます。
♦接種場所♦
ワクチン接種ができる場所は
1 特設ワクチン接種会場
2 薬局
3 医療機関(病院、主治医など)
私はリヨンに特設されたワクチン接種会場を選びました。
♦ワクチンセンターの様子♦
リヨンのワクチン接種会場は第7区にあるジェルランサッカースタジアム、リヨンのプロサッカーチーム「オランピックリヨネ(Olympique Lyonnais)」のかつてのホームグラウンドです。
最寄り駅は地下鉄B線の「Stade de Gerland」駅で、ホームのいたるところにワクチン会場への案内板が設置されていました。
駅を出て、ワクチン会場に導く矢印が描かれた看板に従って進みます。スタジアムが初めてという方も道に迷うことなく到着できます。
入口のところで予約票のチェックと荷物検査が行われ、平日だったこともあり、それほどの混雑もなく、スムーズに会場に入場できました。
会場に入ってからワクチン接種までの流れは、事前にメールで知らされていました。
1 受付
受付で保険証を提出し、質問票を受け取ります。事前に筆記用具を持参することが指示されていました。接触を可能な限り回避するためです。
2 質問票に回答する
3 必要に応じて問診
4 ワクチン接種
既往症、ワクチン既往歴、アレルギーなどの質問に答えて、ワクチン接種場所へと移動します。
Doctolibサイトのワクチン予約は10分単位で受け付けていたので、かなり綿密にワクチン接種が行われるんだと思っていましたが、さすがフランスです。予約時間はあくまでも人が一斉に集まるのを避けるためで、ワクチン会場に入ったら、予約時間など聞かれることなく、流れにそって移動し、ワクチンを接種します。
ワクチン接種会場はファイザー社のワクチンのみになります。私は予定時間より15分ほど早く到着したので、予定時間より早くワクチンを接種しました。
5 ワクチン後の待機
ワクチン接種後、重大な副反応(アナフィラキシーや血管迷走神経反射)が現れないかを確認するために、15分ほど待機します。
ワクチン接種後
ワクチンを接種するのは本当に久しぶりでした。前回のワクチンはいつだったか、何のワクチンだったか思い出せないほど昔の話です。久しぶりにワクチンを接種して、心身ともにどのような変化が起きるのか気になっていたのですが、現れた症状は接種部位の筋肉痛だけでした。2日目は腕を動かすたびに「痛い、痛い」と叫び、3日目から痛みが和らぎ、4日目に痛みが引きました。発熱も頭痛も倦怠感もなく、なんとか無事に通過したという思いです。
臨床試験によって、ワクチンを受けた人は受けていない人よりも新型コロナウイルス感染症の発症が少ないという結果が報告されています。また、ワクチン接種で十分な免疫が生成されるのは2回目の接種を受けてから7日ほど経過してからとのことです。油断禁物ということですね。リヨンは日中の気温が30度近くまで上がります。マスク着用で外出するのは決して快適ではありませんが、引き続き、適切な感染防止策を行う必要があり、「バイバイウイルス」まで、もうひとがんばりです。
皆様も、引き続き、お身体をご自愛くださいませ。
マダムユキ
筆者
フランス特派員
マダムユキ
リヨン在住20年以上。フランス各地の魅力を文化・芸術・建築・食を中心にお届けしたい。
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