英リンプスフィールドのパブ・レストラン「The Bull」

公開日 : 2022年07月18日
最終更新 :

こちらのブログでは、イギリスで出会った「かわいい村(関連記事)」を、シリーズ化してしまいそうなほどいくつか紹介していますが、またまた出合ってしまいました。今回はイングランド南東部オクステッド(関連記事)に隣接した小さな村、リンプスフィールド(Limpsfield)。

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これまた中心街(ハイ・ストリート)とは名ばかりの?1本の通りにパブとカフェ、書店がそれぞれ1軒ずつあるのみのこぢんまりタイプ。けれどこのタイプの魅力は個人宅及び商店の建物にありきで、町全体がすばらしい雰囲気を醸し出しています。

歴史的建造物のパブ・レストラン

その町並みを形成しているひとつである「The Bull Inn」は、2017年創業のパブ・レストランと経営歴としては比較的新しいですが、その建物は歴史的建築物の保護を目的として設立されたボランティア団体「ナショナル・トラスト (National Trust)」 の登録文化財「グレードII」に分類されており、数100年もの間イン(宿)として利用されてきました。

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ロンドンからノース・ダウンズ丘陵地帯、果てはイングランド最南端のブライトンやイーストボーンの海に向かうサイクリストたちや、地元のハイキング客、犬の散歩途中でひと息つく場所として、長年愛されてきたこの宿は、現在パブ・レストランという姿に生まれ変わり、町の新たな憩いの場となっています。

味、雰囲気共に抜群の典型的なガストロ・パブ

その威厳ある歴史的建物に負けないほど、The Bull Innの雰囲気と食事は申し分なく、そのスタイルはこれらふたつを兼ね備えるガストロ・パブ(関連記事)そのものです。

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訪れた日は申し分ない天気で、屋外席が大好きな欧米人客はそのほとんどがテラスにいましたが、テーブル席の方が店の特徴がわかってよいと判断した私は、屋内を選びました。

その選択は間違っておらず、インディゴ・ブルーに塗られたスタイリッシュな壁やアンティーク調の椅子やソファなどのインテリアが、飾られている絵画とあわせてとってもすてきな雰囲気でした。

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ランチセットがないのがどうしても割高な気分にさせれらますが、アラカルトのみということは、そのぶんより味に期待が持てます。パブなので、ドリンクはお決まりのぬるいエールビールを。

前菜のスコッチ・エッグとビーツの豆ペースト(フムス)とピタパンで、まずは軽く腹ごしらえ。スコッチ・エッグとは、ゆで卵にパン粉をつけて揚げたもので、スーパーの惣菜でよく見かけるのですが、そもそも前菜として飲食店で見るのは初めてのこと。

興味本位で頼んだら、さすがはガストロ! ひとひねりあり、ナイフを入れると半熟卵がトロリと現れました。フムスも、通常は原料のひよこ豆そのままの黄色っぽい肌色ですが、ビーツのおかげで鮮やかな紫色。ピタパンにもクミンシードが入った全粒粉のようで、凝ったデリ風です。

デザートまでたどり着けないボリューム

メイン料理は、これほど柔らかい鴨肉には出会ったことがない、というほどのムネ肉、ファンネルとオレンジのサラダと、いわゆるフィッシュ&チップスなのに、そうは言わず「battered fish」こと白身魚のフリッターを注文しました。

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どちらもガストロの名に恥じない高レベルの味で、いつもながら質に対する価格のよさに、郊外型のメリットを感じます。ボリュームもあるため、デザートまでたどり着けなかったのが少し残念!

わざわざ訪れるには規模が小さい村ですが、昔からの観光客のように、ロンドンから南下する際、途中休憩するにはピッタリの雰囲気ある場所です。

◼️The Bull・住所: High Street, Limpsfield, Surrey, RH8 0DR・アクセス: 電車Oxted駅より徒歩21分・営業時間:  水〜土12:00〜22:30(お昼休憩あり)、日12:00〜19:30(食事ラストオーダー16:30)・URL: https://thebullinnlimpsfield.com/

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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