これ1枚でOK!ロンドン観光であると便利な「コンタクトレス(非接触)機能つきクレジットカード」

公開日 : 2022年07月11日
最終更新 :

海外旅行で気になることのひとつに、交通機関が挙げられるのではないでしょうか。日本の交通系ICカードと言えばJRのSuicaやICOCA、東京メトロや小田急電鉄などによって発行されているPASMOがあります。どちらも鉄道とバスの両方で使えて便利ですが、ロンドンにも「オイスター・カード (Oyster Card)」というパスがあります。

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電子マネー機能はありませんがバス、地下鉄、在来線(地上)の列車、路面電車、水上バスなどロンドン市内のほとんどの交通機関で利用できます。日本のパスと同様、運賃が切符で買うより割引きがありおトクです。"安くてお手軽な観光バス"としての利用価値も高く、観光客にとって頼もしい味方である市バスですが、かつてはオイスター・カードがなければ乗車できなかったのが難点でした。

決済方法の多様化

それも、"いまは昔"です。ロンドンでは2014年より、交通機関でのICつきクレジットカードやスマートフォン決済の利用が始まりました。ところが、イギリス以外で発行されたカードではエラーが起きたり、スマホをかざしても通れたり通れなかったりとうまく機能しないこともあったのですが、2019年ごろから安定して利用できるようになってきました。

当時は私自身、こういったコンタクトレス(非接触)決済とは縁がなかったので、周りでスマホを改札ゲートでかざしているのを見て驚いました。その後クレジットカードの有効期限が切れ、私にもコンタクトレス(非接触)機能つきクレジットカードが新たに送られてきました。

コンタクトレスでできること

いざ所有してみると、日常生活でも急に写真のような電波マーク(リップルマーク)が目に入るようになり、ロンドンにおいては使い勝手が存外によいということにいまさらながら気づきました。さっそく市バスや電車で「ピッ」とカードをかざすと...

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本当にできました!

と、いまやすっかり生活に欠かせないものとなりましたが、当時はこんな些細なことにも感動していました。オイスター・カードとの違いはなんといっても、交通機関以外でもクレジットカードなので当たり前ですが、たいていのお店で使えることです。ただし、これも始めは試行錯誤でスーパーで買い物をした際、「ピッ」ができる場合とそうでないことが。また不具合?と思いきや、失礼しました。

コンタクトレスでは1度に利用できる金額に限度があり、イギリスの場合以前は1回につき£45でした。この額は2007年にコンタクトレス・カード決済が登場して以来、£10から始まり2012年に£20、2015年に£30と徐々に限度額が上がっていきました。

それが2021年には10月15日よりさらに上がって、£100にまで引き上げられ、ますます便利になりました。が、半年以上たったいまでも、実際にそれで引き落とせたことが私はこれまで1度たりともありません......。個人の信用力に欠けているのか、機械が対応していないのか、原因はいまだに不明です。よって、確実なのは以前からある£45が上限と考えておけば間違いないでしょう。

オイスター・カードの必要性

ここで気づいてしまったのが、

「オイスター・カード、もういらなくない?」

ということ。オイスター・カードの必要性は、もはやコンタクトレス・カードを所有していない人に限るのではないか、という思いにいたりました。というのも、イギリスでは乗り越し精算ができず、常に余裕を持って余分にチャージをしておかなければ罰金が課されます。改札のタッチパネルにきちんとタッチしなかったりし忘れたり(ゲートドアなど何もない駅も多数)した際も同様です。

きちんとタッチしなければならないのはコンタクトレスも同じですが、オイスター・カードの方が常に残高を気にしたり、最悪携帯するのを忘れてしまうなんてリスクもあります。

コンタクトレス・クレジットカードで唯一思いつくデメリットとしては、クレジットカードなので毎回改札ごとに財布から出し入れすることによって、紛失したときのダメージがオイスター・カードよりはるかに大きいという点です。

けれどそこは逆にいえば、オイスター・カードより緊張して気を張っているので、かえって失くしにくいのではないか、と期待しています。私はかつて日本で、定期入れをたびたび落としてしまっていたのですが、たいていは戻ってくるのが、さすがは日本です。

解約方法

コロナ前のわが家では、日本から来る両親用にオイスター・カードを常備していたのですが、それもコンタクトレス・クレジットカードのおかげで不要となりました。そこで家で眠っていたオイスター・カードは、解約してしまうことにしました。

チケット売り場の窓口か券売機で簡単にできるだろうと安易に考えていたのですが、念のためにロンドン交通局のサイトで調べてみると、電車(National Rail)ではなく、地下鉄の、それも窓口ではなく券売機のみでの受付となるようです。そこで、カード代のデポジットと残金を返してもらえるのですが、

ただし、£10以下に限る

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とあるので、旅行者の方はウェブサイトでも提案しているように、次回までとっておくか、ほかの誰かに譲るなどした方がよさそうです。私は在住者なので£10を切るまで使ってから払い戻し手続きをしましたが、ご旅行の際ははお気をつけ下さい。

オイスター・カードはロンドン限定ですが、コンタクトレス・クレジットカードはイギリス全土で使えるので、慣れない土地では特に便利です。とはいえ、オイスター・カードには日本から注文できる、旅行者用の「ビジター・オイスター・カード」もありますので、そちらをすでに所有いる方や今後試したい方もいらっしゃるかと思います。

以下は、その旅行者用カードの払い戻し方法や紛失、盗難時の対応など、トラブル・シューティング的な項目が並んだページですので、詳しくはこちらをご参照ください。

◼️ロンドン交通局(Transport for London)・URL: https://tfl.gov.uk/fares/refunds-and-replacements

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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