英国コロナ・ワクチン接種レポート「現場の様子とその後など」

公開日 : 2021年08月02日
最終更新 :

今年2021年4月にワクチン接種の案内が届き、予約したことを紹介(関連記事)しましたが、5月に第1回目、7月に2度目の接種をイギリスで済ませました。

当日の接種会場の様子や、その後の身体の変化などについてお伝えしたいと思います。

広がる「ワクチン・センター」

今回私は病院の特設会場で2度とも受けることができましたが、実は以前予約の記事を書いたときは、それぞれ別の会場を予約していました。1度目は地元のショッピング・センター内で、2度目はその時期にもう在庫がそこにないという理由でまったく別の地域のローカル薬局となってしまいました。

それがその後、地域コミュニティのSNSにて別ルートでの接種方法を知り、半信半疑ながらも条件に当てはまっていたので出向きました。もともと予約していた場所より時間帯も近さもはるかによく、そんなうまい話があるのか。また詐欺(関連記事)ではないかと、内心ドキドキしながら目当ての病院を探しました。

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途中、国民保健サービス「NHS(National Health Service)」のロゴとともに「ワクチン・センター」と記されたバナーや看板がけっこうあり、最近は日本でもですがイギリスでは本当にワクチンが普及してきているんだな、とあらためて実感しました。

接種までの流れ

目的地にたどり着き、ドアを開けるとすぐに案内係のスタッフが要件を聞いてくれ、サービス業においてさほど細やかなサービスを普段見られないイギリスにおいて、今回はずいぶんと親切だなと始めから感動しました。

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特に「本当に受けられるのか」心配だったので、必要書類に記入後実際の接種部屋まで案内がされたときは、余計に安心しました。前回の予約に関する記事でも書きましたが、ことコロナに関しては英政府の対策本気度を、随所で感じるこの頃です。

待たされることは当然予想していましたが、それもなくブースのように仕切られた半個室に通されました。そこでは近日中に受けた、あるいは受ける予定のワクチンが種類を問わずあるか、現在コロナの症状があるか、これまで注射を受けて気分が悪くなったことがあるか、といった質問をいくつか受けました。

妊娠中かどうか、という箇所では配慮のためかそのときだけコンピューターの画面をこちらに向けて見せてくれたり、アレルギーに関してはもらったパンフレットを見て確認せよ、と言ったりかなり入念に確認されます。

ワクチン投与時の様子

ようやく最後の確認が終わると担当が違うようで、さらに別のスタッフと空きブースにて実際の投与に入ります。リラックスさせるためか、どちらでも必ずはじめに「ハーイ、気分はどうですか?」とフレンドリーな挨拶がありました。

注射してくれた人などはパソコンから流している音楽をバックにノリノリで、「リラックスして~、いままでにないくらい、このうえなくリラックスして~」と声をかけてくれます。

陽気に見えてこれはとても大切なことのようで、なかには注射嫌いの男性などがガチガチに緊張して針を刺そうと思っても腕が「まるで金属のように」なってしまい、うまくいかないそうです。

1回目接種後の状況

気になる副反応は、出るとしたら直後の15分以内に起きることがまれにあるらしく、接種後はブース外のシートで15分間休憩してからの帰宅となります。

私は幸い反応はなく、自宅に着いてからもときおり打った場所がそういや腫れた感じで鈍い痛みがあるな、と思い出す程度でした。打つ瞬間も、表面にほんの少し1秒ほど刺すだけで、苦手な血液採取よりよっぽどラクでした。

打つ腕すら自分で選べるようで、たまたま座った位置から「左で」と即答してしまいましたが、気になってなにか違いがあるのかと聞くと「利き腕だと腫れて痛みが出てしまった場合などにたいへんでしょ。なるべく不自由な想いはしてほしくなくて。どちらでもいいのよ」とていねいに答えてくれました。

すべてが滞りなく終わると、最後に記録カードを渡されます。裏面には名前とワクチン名、接種日が記入してあり、表には「財布に入れておきましょう」と書かれています。

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「シールはいる?」と聞かれ、とっさに「いります」と答えてしまったので、まるで注射後の子供のようで恥ずかしくなりましたが、見てみるとイギリスらしく王冠のついた、とてもかわいいデザインだったのでもらってよかったです。

2回目接種のレポート

最近では変異種のインド型(デルタ株)の拡がりを懸念して、2回目の接種を早めるよう新たな通知があった人もいるようですが、私には特にそのような連絡はなく、予定どおりの日程でつつがなく終えました。

接種会場では今回も受付時に問診がありましたが、2度目ともあり初回ほどの細かな質問はなく、予定時刻より早めに到着したにもかかわらず即刻打ってもらうことができました。

知らぬ間に前のめりになっていたのか、背もたれに寄りかかるよう指示があり、今回も「リラックスを」と言われてしまいました。

いろいろ耳にする話では、数時間後から発熱など体調を崩す人が多いようですが、効いているのかどうか心配になるほど私は無反応でした。

今回、結果的には想定していた以上の手軽さで受けることができ、最新情報を告知して広めてくれた地元民のパワーには驚かされました。やはり地域のクチコミなどは、なにかと重要度と信憑性が高いことを思い知りました。

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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