これからが見頃!ロンドンから最短距離のラベンダー畑「メイ・フィールド」

公開日 : 2021年06月14日
最終更新 :

高温多湿を嫌うラベンダーは、フランス南東部のプロヴァンス地方や、日本で言えば北海道の富良野などが有名ですが、イギリスもその乾燥した土地柄、栽培には適しており、けっこうな数のラベンダー畑があります。

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なかでも、ロンドン南部郊外にある「メイ・フィールド(Mayfield Lavendar)」は、ヴィクトリア駅から電車とバスを乗り継ぎ日帰りで行ける場所として、定番観光地なようです。わが家からは比較的ラクに行けるので、以前フラリと立ち寄ってみたところ、まだ全然開花しておらず少し残念でした。

年度は異なりますが、ちょうど6月初旬に訪れていたので、いまの時期の咲き具合や施設情報の参考になりますよう、簡単に紹介させていただきます。

偉業を成し遂げた創設者、ブレンダンさん

公式ウェブサイトの情報によると、こちらで栽培されているのは2種類のイングリッシュ・ラベンダーと、異なる品種をかけ合わせて生まれたグロッソの計3種類。メイ・フィールド一帯のエリアはもともとラベンダー栽培が盛んだったのですが、100年ほど前からは流行が廃れ一度は数多くのラベンダー畑が消滅してしまいました。

それを見事復活させたのが、創設者のブレンダンさん。かつて18世紀から19世紀にかけて栽培されていたものと同じ品種を、有機栽培のオーガニック製法で再び育てることに成功しました。

栽培だけでなく、経営においても軌道にのせるまでは苦労した様子ですが、いまや土壌協会 (Soil Association)が認定する、イギリスで最大のオーガニック製法ラベンダー畑にまでなり、ブレンダンさんの夢は大きく花開きました。

例年6月の開花状況

そんな貴重なラベンダーを愛でるべく、いざ入場料の£4(16歳以下は無料)を払って足を踏み入れると......

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冒頭でお伝えしたとおり、真緑でした。今年2021年も状況はやはり同じようで、開花は今月下旬が目処だそうです。わが家のようにいつでも再訪できる場合を除き、通常は同施設が運用するSNSのフェイスブックや、インスタグラムで見頃を確認するのがもっとも確実とのことです。

取り合い?!人気撮影スポット

それでもけっこうな人出があり、ラベンダーは葉っぱだけでも十分香りを発するので、このときも爽やかな匂いが風に吹かれ漂ってきました。どこを切り取っても写真映えするであろうメイ・フィールドですが、なかに絶対的な人気撮影ポイントが1ヵ所あります。

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それはこちらの赤い電話ボックス前。普通は町なかにあるものが、突如ラベンダー畑に現れるだなんて、なんてミスマッチですてきなアイデアでしょうか。SNS投稿目当てにわざわざ訪れ、いかに他人が写らないようにするか必死になる人が多い、というのにも納得です。

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ほかに、絵本に出てきそうなほど大きな大きな木の下にある、休憩所のベンチとテーブルでの撮影もおすすめです。

カフェ・ショップで休憩とおみやげ購入

結局いつ行くのがベスト?と思ったので、スタッフに聞いてみることにしました。6月とは言え、すでに夏を思わせる強い日差しをタップリ浴びたあとは、喉がカラカラになります。

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渇いた喉を潤おすため、併設のカフェでラベンダー・サイダーと自家製アイスクリームを注文しました。会計時に見頃についてすこし聞いてみると「例年6月1日にオープンしてから8月末までの間にピークを迎えるのは6月半ばから下旬、以降9月初旬まで」と答えてくれました(なんと、この方はブレンダンさんご本人でした!)。

ただし、通常6月下旬と8月下旬には刈り入れをするので、一時少ない場合(場所を変えながら少しずつするので、全部の花がなくなってしまうことはない)もあり、また、ピークシーズン中は週末を中心に混み合うそうです。今年は来週あたりから、一気に開花するのでしょうか。

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おみやげコーナーには、プランターに入ったラベンダーや、収穫したラベンダーを使ったオイルや香り袋、石鹸や化粧水など、自宅用とギフト用のセットなどが別コーナーで陳列されています。

ギフト・ショップは、ほかにも園芸店を備えたエプソム店があり、オンライン・ショップもあるので、買い損ねた物や気に入った物を再度購入するのに便利です。

イギリス国内、ラベンダー畑ランキング(VisitEnglandなど)上位の常連であるメイ・フィールド。まるで桜の開花予想のように、BBCなどの報道局がたびたびやってきては、お天気情報のライブをお茶の間に届けているようです。わが家も今度こそ、ベスト・シーズンを目指して再訪したいと思います。

◼️Mayfield Lavender・住所: 1 Carshalton Rd, Banstead SM7 3JA・アクセス: 電車East Croydon駅より市バス166番でOaks Park停留所下車・営業時間:  シーズン中毎日9:00~18:00・URL: https://www.mayfieldlavender.com/

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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