ポルトガルの「灯台」レストランでクリスマス・ディナー

公開日 : 2020年12月16日
最終更新 :

例年クリスマスの時期は日本の家族や親戚に会ったり、あるいはどこか海外で過ごしていましたが、新型コロナがまん延した今年の2020年はそういったこともままならず、ロンドン郊外在住のわが家は相も変わらず「ステイ・ローカル(なるべく遠くには行かない)」を余儀なくされています。

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そんな制限のかかった生活を少しでもリフレッシュさせるため、先週末カフェ・レストラン「オ・ファロル(O farol)」にて早めのクリスマス・ディナーをしてきました。

このいつもとは違った早めの行動が功を奏して、本日12月16日から始まるロンドン全土とそのほか一部地域への移動制限強化に引っかかることなく、ゆっくりと食事を満喫することができました。現在これらの地域は移動などの制限階層を表す「Tier2」から「Tier3」に引き上げられ、パブやレストランなどの飲食店は持ち帰りやデリバリー・サービスだけに限られてしまいました。

次の階層見直しは14日後になるため、パーリーメイ今年最後のレストラン・リポートをお楽しみください。

「灯台」を意味する店名

春の1度目のロックダウン後に新しくオープンしたオ・ファロル、下調べにお店のウェブサイトを開いて驚きました。夕陽に染まった美しいビーチの下には大きな灯台の写真が。店名の「o farol」とはポルトガル語で灯台を意味し、日本やイギリス同様、海に囲まれたこの国にとって灯台は、ポルトガル文化に大きく影響を与えてきた大事な象徴のひとつなんだそうです。

そんな遺跡的な役割を担う灯台をシンボルに掲げたこちらのレストランでは、店名とは対照的にモダンでスタイリッシュなポルトガル料理とワインを提供しています。

クリスマス前の祭日メニューを堪能

通常のアラカルト・メニューもありましたが、今回はひと足早いクリスマス気分を味わうべく、期間限定の「Festive Menu」をチョイス。前菜にメイン、デザートと食後のコーヒーにお茶請けまでついてひとり当たり£24.95とは、さすがクリスマス当日前ならではのお得な値段です。

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スープ好きの私は前菜にかぼちゃのスープを頼みました。「ハニー・ロースト」とありましたが甘みはさほどなく、むしろチリがほのかに効いた、どちらかというとココナッツ・ミルクが入ったアジアンチックな様態。一般的なポタージュ・スープを想像しているとよい意味で裏切られます。外はカリカリ、中はふっくらと温められたおいしいパンがついているのもうれしいです。

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主菜は軽めのつもりで魚介類を頼んだのですが、出てきた焼きサーモンの厚さはかなりのものでした。新じゃがのグリルに大きなエビものっており、エッグ・ベネディクトにかかっているソースで知られている、オランデーズ・ソースは濃厚で食べ応え抜群。このメインにはどの料理にもニンジンとパースニップ、芽キャベツのロースト野菜と紫キャベツのソテーがついてきます。これらの副菜はどれもクリスマス時期の定番料理です。

オ・ファロルのデザートはクリスマス・プディング(イギリスの蒸しケーキ)にブラウニー、クッキーのケーキ?!とどれもボリューム満点。すでにお腹がはち切れそうな私は、なんとなく軽そうに感じたキャラメル・ボンボンというものを選びました。正直どんなものが出てくるのか想像がつきませんでしたが、とんだミスチョイスでむしろもっともボリュームがあったのではないでしょうか。それでも「これがポルトガルのデザートか」と、新たな出合いを楽しみながらおいしくいただきました。

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最後にもまだ驚きがありました。イギリスではコース料理の食後の飲み物といえば、自動的に紅茶のところも多いですが、オ・ファロルはカフェなだけあって珍しくコーヒーでした。しかも「どのようなタイプにしますか」と聞かれ、なんのことかと思いきやカフェオレだのラテだのカプチーノだの、要望に応じたコーヒーを出してくれるというのです! さらにはお茶請けに、イギリスのクリスマス伝統菓子であるミンスパイまで!

身も心もいっぱいに満たされたカフェ・レストランでした。もともとクリスマス当日には、さすがに値段の張る「Christmas Day Menu」がグラスの発泡酒つき(ひとり£79.95)で用意されていたのですが、残念ながら今回の階層(Tier)引き上げによりお店での食事は不可に。

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どのみちこの時期は外食できないので、デリバリー・サービスを利用するのも手かと思いました。皆さんも潮の香り漂う下記のウェブサイトで、気分だけでもイギリス拠点のポルトガル料理を味わってみてください。

◼️O FAROL CAFE & RESTAURANT・住所: 945 Brighton Road Purley, CR8 2BP・アクセス: 電車Purley駅徒歩約5分・営業時間: 月〜木 8:00〜22:00、金・土 8:00〜23:00、日 9:00〜21:00・URL: https://www.ofarol.co.uk/

そのほかの旅行写真、イギリス生活はこちら→【Instagram】:@surrey_may

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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