イギリスのスーパー「モリソンズ」〜ユニークな品揃え〜

公開日 : 2020年11月11日
最終更新 :

ロンドン郊外のクロイドン(関連記事)はなかなかのスーパー激戦区で、居住者にとっては選択肢が多く、恵まれていると思います。各社ともに、それぞれ得意分野を持っているので毎週違うスーパーを回って品揃えの違いを楽しんでいます。

07368249-0699-4C6B-A801-2F92FCE74B07.jpeg

なかでもお気に入りはお店の規模もグレードも中規模で親しみやすい、地場系スーパー「モリソンズ(Morrisons)」です。小売シェア率は2020年10月時点で第4位です(出典:Kantar)。

モリソンズは他店ではあまり見かけないアイテムやアジア食材の取り揃えが充実している点、魚介類が割安なことなどが特徴です。嗜好品ではありますが「他店ではあまり見かけない物」の代表、揚げ煎餅chilli rice crackers(£1)が私のお気に入りです。

C1E3EF20-98B7-4AD2-88FC-5482125D42AF.jpeg

日本の昔からある揚げ煎餅「歌舞伎揚げ」の小型版、あるいは「味ごのみ」に入っている小さい煎餅と似ています。海外にいると和食特有の甘じょっぱい味が恋しくなりますが、こちらはさらにチリも効いているので、イギリスのエールビールのツマミとしてもピッタリです。

挽肉のバリエーションが豊富

ハンバーグなどに欠かせない合い挽き肉もはじめはモリソンズでしか見つけられず、これを目的に来店することもしょっちゅうです。こちらで合い挽きといえば、イタリア料理のボロネーゼ・ソースが定番なのでしょうか。商品名もBolognese minceで、のちにドイツ系スーパーでも取り扱っているのを発見しましたが、私はモリソンズの味が好みで合い挽き肉はいつもモリソンズです。

挽肉といえばイギリスでは鶏の場合、七面鳥になってしまい普通の鶏挽肉はモリソンズか、同じくアジア系に強いアズダ(Asda)(関連記事)にしか売っていません。それも、あればラッキーで特にロックダウン(都市封鎖)中など最近は、鶏も合い挽きもどちらも置いていない日が多いので、見つけたらすぐに買います。

割安な日本食材

モリソンズではアジア食品全般の品揃えがよいので、中華麺や調味料なども豊富にあります。テスコ(Tesco)(関連記事)とアズダ同様、真空パックのうどんを現地価格でリーズナブルに買えるのはうれしいです。

9A84DC2D-58F1-4721-BBA6-B4645D9340EB.jpeg

米粉と片栗粉、大きいサイズの鷹の爪(他店ではインド式のやけに小さくてボロボロに崩れたものが主流で、使いづらい)が売られていることも他店にない特徴です。純正の日本製品は普段、高過ぎてなかなか手が出ませんが、キッコーマンの醤油も大ボトルが他店よりは安かったです(それでも日本の3倍ほどします)。

日本食といえば、こちらでは魚介類が高くイギリスに来て以来すっかり肉中心の食生活になってしまいました。他店ではなかなか手が出ないのですが、モリソンズでは鮭やタラといった定番の魚だけでなく、スズキやカレイ、ニシン、ホタテといった種類まで豊富に取り揃えられています。

23E34D3A-3856-4CE1-BF79-874DF1DB2213.jpeg

なかでも初めて目にしたときに感動したのは、サバやキッパー(kipper)というニシンのくん製やみりん干し! これが需要が少ないのか(真空パックでない、トレイに入ってるものの場合)ほかの魚よりやけにお安く、さらには売れ残って値引きさえされていることもあり、わが家にとっては願ったり叶ったりです。

少量から試せて目移りするチーズ類

イギリスはなにかと物価が高い国ですが、ことチーズに関しては数少ない割安な商品だといえます。なかでもチェダーチーズがイギリスの特産品なので、チーズ製品の大半をチェダーが占めます。それ以外にも各社スーパーともフランス、イタリア、スペインなどの有名チーズを豊富に取り揃えています。

ところが、いくら安くて好きでもアジア人の私にはいささか量が多過ぎで、いつもほかのスーパーでは買うのをためらってしまいます。誘惑に負けて買ってしまったときは食べきれなかった分を冷凍してしまいますが、できれば新鮮なうちに食べ切りたいものです。

78C44ED6-B28A-463B-8325-26870E4C2E00.jpeg

そんなときにこちらのスーパーでは、ごくごく少量から切り分けて売られているのでいろんな味を試せて助かるんです!(他店と比べて「少量度」が群を抜いています)。クランベリーやパイナップル、マンゴー、ジンジャーといったドライフルーツの入ったチーズが、日本ではあまり見かけないタイプでお気に入りです。

最近ではまた見かけなくなってしまったのですが(こちらではよくあること)ベーグル・パン用に真ん中が穴になっている、ドーナツ型をしたチェダーチーズもモリソンズ独自の商品で他店にはないユニーク、かつ実用的な商品です。

2020年11月現在、イギリス(イングランド)はロックダウン中です。商店は生活必需品を並べる食品店や薬局といったものしか営業していないので、週末のスーパー巡りが唯一の楽しみとなっています。ロックダウン中の限られた「娯楽」である英国スーパーの魅力を、これからも皆様に紹介していきたいと思っています。

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。