イースター過ぎてもまだまだ続く、関連宗教行事

公開日 : 2019年06月10日
最終更新 :

宗教、中でもカトリックにおいては3月のマザリング サンデー(関連記事)など、イースターを挟んだ前後の関連行事が多く、無宗教を自負している一日本人としては、子供の学校から来るこれらに関するお便りについていくのに必死です。イースターはキリスト教において、なんとクリスマスよりもむしろ重要らしく、今年は4月の21日だった本番を迎えてヤレヤレとホッとしたのも束の間。その後もまーだまだ、6月現在に至ってもまだ!ありました、関連行事が。

5月マリア様の御出現を祝う

毎年5月のとある日になると、May Procession という行事があるのでマリア様に捧げる為の花を持参して下さい、というお願いが出されます。初めは戸惑いましたが、花束のような立派なものではなく、庭からポキっと一本だけ剥き出しのまま持ってくる程度で良いそうです。去年は購入しましたが、我が家も今年は庭のバラが間に合い、無事庭から調達できました。

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今年は21日で、当日子供達は賛美歌を歌い、ロザリオを祈り校庭に運び込まれたマリア様の像に花を捧げたようです。お昼はそのままランチを広げてピクニックが恒例となっています。

聖体祭儀とは

丁度この頃に合わせるのでしょうか、この日の前後に Holy communion 聖体祭儀という重要そうな儀式を受ける子達が出てきます。学校によって異なるのかもしれませんが8歳ぐらいの子が対象のようで、受けさせる親達は「この子の為に祈っててね!」と周りにお願いし、皆「おめでとう!祈ってるわ!」等と言い合い、もう私としては「なんだなんだ・・⁈」状態です。

話を聞いていると洗礼のようですが、洗礼は生まれたばかりの時や改宗する人などが受けるもので、既に信者である場合は何故必要なのか?と不思議に思っていましたが、赤ん坊の時にはわかり得ない、ある程度成長してその宗教の事を少しずつ理解した上で改めてする洗礼式、といったもののようです。

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当日子供達は白いドレスやスーツ等で正装して教会に行き、最後の晩餐に因んだイエス様の御体、血、魂を「初めて」正式に授与され、今後の人生から死後の世界までイエス様に寄り添い、忠誠を誓う儀式をするようです。

6月は聖霊降臨祭

信者でもない私にとっては、せいぜい5月の当日いかに花を忘れず持たせるかが重要で、聖体祭儀事の事もなんとなく少しわかってこれでもう十分だろう、と思っていた矢先。学校行事ではないのですが、フランス人のお母さんに聖霊降臨祭 Pentecost を一緒に祝わないか、との有難きお誘いが・・。

なんでも元々は麦の収穫祭のようだったものが、近年ではイエス様が復活、昇天後、信徒達が集まる中「神からの聖霊が降った」という出来事を記念する祭典として認識されており、イースターの50日後(7週間後の日曜日)に祝うそうです。(出展:Encyclopædia Britannica)今年は6月9日。当日になるまで何をするのか皆目見当つかない、といういつものパターンのまま、ランチに招かれたのでフランス人の御宅に向かいました。

本人曰く little lunch とは名ばかりの、よく海外の雑誌で見るいかにもステキなランチ光景がお庭に広がっていました。テーブルクロスが敷かれたテーブルの上にはワイングラス、食器類、メロンなどが既にセットされており、子供用にはまた別のテーブルが。

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(出展: Costco Connection March 2019)

そのお庭も綺麗に整えられ、色んな国の産地の木を植えたり色とりどりのバラ等を丁寧にガーデニングしているようです。パパ達がハンバーグ、ソーセージなどをバーベキューセットで焼き始め、子供達はセルフで好きなものをパンで挟んでバーガーやホットドッグにします。偏食が激しいイギリス人の子供と違って、トマトや玉ネギなど野菜もちゃんと挟んでいた事に驚き!

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それを見届けてから大人達は別テーブルでゆったりと、ホストが腕を振るった手料理をワインと共に味わいます。さすがはフランス人、ブルグル Boulgour というクスクスに似た料理やニース風サラダ、ミニきゅうりピクルスの生ハム巻き、そして自家製のサワーブレッドと、こうして振り返るとどれもフランス料理!で、ヘルシーなご馳走を用意してくれました。話題も美食の国、フランスだけあって自然と食育の話に。食べ始める前にお祈りをしていたのですが、手作りパンの上に十字を切っていたのが印象的で、こういう祈り方もあるのかと密かに驚いていました。

デザートには巨大ティラミスまで作ってくれていたようで、どこの御宅でも毎回心尽くしのおもてなしに胸が熱くなります。と同時に、手土産はどうしたらいいのか、自分がお招きするならどんな物を用意すればスムーズか、など毎回参考になります。あれだけ良いお天気だったのに、帰宅するなり雨が降り始め、お天気にも恵まれたお洒落なガーデンランチを堪能しました。この後18時から、彼らは教会のミサに行くようでした。

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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