ワールド ブック デー〜仮装行事が多いイギリス〜

公開日 : 2019年03月02日
最終更新 :

海外にいるとやたら仮装する機会が多いですが、イギリスでもやはりそうでした。我が子の学校に限って言えば、クリスマスは「クリスマス ジャンパー」と呼ばれる、日本でも「ダセーター」として知られた、あえてダサいクリスマス柄のセーターを着てくる日、二月にパターン pattern デーと、模様を学ぶ為にボーダーや水玉など、何らかの「パターン」が入った柄物のシャツを着てくる日、五月にハット hat デーで派手な帽子をかぶってくる日、六月には Medieval Feast と言って、中世時代の生活様式を振り返る為に、中世当時の格好をして、当時の様子を思い起こすような昔風のランチボックス(お弁当)を持って行かなければなりません。

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やるからには徹底的に、がイギリス式

二年目の今はもう一通り済ませたので大丈夫ですが、初年度は毎回毎回格好の様子が想像つかず、頭を悩ませました。中世のランチボックスに至っては、例えばチーズスティックなど現代風で、昔はなかったであろう便利なグッズはNG。イギリス古来の物であるべきなので、個包装されていないイギリス産のチーズやリンゴ、ハムなど、なんだかオツマミのようになってしまいそうでどうしたものか、と考えたり、容器も日本人の私には思い至りませんでしたが、バスケットが当たり前のようで、オプションで、強制ではないよね、と思っていたところ、かなり「当然」な雰囲気で、急遽花を飾る用のバスケットで代用したり・・。

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海外では必須アイテムの和風モノ

十月はインターナショナル デーで、好きな国の民族衣装を着て登校する日。これは日本にいる時から予想できていたので、甚平と浴衣を日本から持参してきており、慌てなくて済みました。その他にも、詩や劇の発表会でテーマに合わせる為カラフルなレインコートや傘、長靴といった雨具を用意せよだの、夏なのに無地の茶色い長袖を、と言われ季節柄なかなか手に入りにくく、苦肉の策で柄物のシャツを裏返して着せたり、こうして羅列するだけでもかなり用意を迫られていますね。

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本好きの国民にピッタリの行事

さて、今月はと言いますと毎年三月の第一木曜日はワールド ブック デー という世界本の日で、2023年は三月二日になります。ユネスコで1995年に制定されて以来、読書に親しむ事などを目的にした行事で、イギリスに限らず世界中で実施されているようです。

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それでも、かの有名なシェイクスピアの国であるイギリスでは、公立私立問わず幼稚園の頃から毎日本を一冊持ち帰ってきて家で読ませる習慣があり、我が子の学校では十月にも book week と銘打った読書週間がある程、本を使った教育を重視しています。なので、ワールド ブック デーにも、国全体で力が入っているのではないでしょうか。

本格コスプレで本気で楽しむ

当日は皆、好きな本の登場人物に仮装して登校するのが一般的なようですが、我が子の学校では学年ごとに対象の本が決まっており、それら複数の本からキャラクターを選び、それに扮する決まりになっています。それも、被り物の帽子でもかぶらせとけばいいよね、と甘く見ていると、そのあまりの本格っぷりに驚かされます。

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終日ワークショップなど、様々なアクティビティを楽しんだ後、終わりに各学年のベストドレッサー賞が贈られます。それもあってか、親が夜鍋で?被り物や衣装を手縫いしたり、想像を超える本格コスプレで「にわか仮装」をさせた私などは、気後れして圧倒されてしまいました。先生達まで本気仮装なので、気合い十分です。という事で、イギリス人もコスプレには相当慣れていそうです。

World Book Day
URL: https://www.worldbookday.com/

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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