大晦日のようなイギリスのクリスマス イブ

公開日 : 2018年12月25日
最終更新 :

クリスマス前は大忙し!

クリスマス本番を目前に控えた先週末は、何やら街全体がソワソワしているように感じました。朝から行ったスーパーは、紙のメモと睨めっこした買い物客でごった返し(こちらでは日本ではあまり見掛けなくなった、紙の買い物リストを手にした人をよく見掛けます。)、午後には両隣の御宅からプレゼントつきのご挨拶が。私は買い物で不在だったのもあり、こちらからも改めて御礼の品を持参すると、どちらも翌日に子供達家族が来るとあって「まだこれからプレゼントを包まなきゃいけないの。それから、貰ったクリスマスカードを全部こうしてね、リボンと紐で天井から窓際に吊るそうと思ってて・・」と、皆さん忙しそう!

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かく言う私も、この日は結構な過密スケジュールで、その晩はフランス人の御宅に家族で招待されていました。薪をくべた暖炉のある部屋に通された私達は、やはり日本人、敢えて少し遅れて行ったにも関わらず、ぶっちぎりの一番乗りでした。他のフランス人の御宅もそうですが、飾られている絵、置いてあるピアノや家具の色などからして、彼らはシックでクラシカルな雰囲気がお好きなようです。家の中のテイストはやはり同じ国同士似ていますが、どのおウチも皆それぞれ、とっても素敵です。

クリスマス クラッカーとは?

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全員が揃ったら、まずはイギリスのクリスマスでは欠かせない、クリスマス クラッカーというものを割って楽しみます。こちら、名前からして普通のコーン型のクラッカーと同じで、単に形が違うだけ?と、常々謎に思っていたのですが、中身が違いました。

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中には紙製の冠、それを留めるクリップや小さいオモチャ等、そして大抵は日本人に分かりづらい、「くだらないジョーク」が書かれた紙が入っています。鳴らし方も面白く、皆で円陣を組んで手を交差させ、それぞれ隣の人と一緒にクラッカーを持ち、それをお互いに引っ張ります。開けた後は冠をかぶり、お互いジョークを読み上げます。ようやく使い方が判明して、スッキリしました。

今回の集まりは、立食で大勢の人と当たり障りない話を次々にこなしていく、大掛かりなパーティーとは違い、元々お茶でも、と言われていた小規模の会だったので招待客も少なく、その分ドッシリと皆で腰を据え、ワイン片手にEU離脱問題など、ひたすら会話に勤しむ、というものでした。英語下手な我々夫婦にとっては逃げ場のない、ガチンコマッチのようで苦労しましたが、いつものように良い勉強になりました。

イブは家族でミサへ

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そしていよいよクリスマス イブの日には、盛んに勧められたのもあり、教会のミサに行ってきました。これは日本で言う、大晦日の夜に行く初詣のような感覚でしょうか。正式には21時〜22時半までのミサですが、今回我が家が参加したものは、 children mass と言って、その名の通り子供が行きやすい、夕方の時間帯に設定された別枠でした。

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カトリックのミサはこれで二回目ですが、立ち上がるタイミングや何か挨拶をしながら急に前後左右、握手をする儀式や神父さんからイエスのパン代わりに、薄焼き煎餅のような物を貰い十字を切るなど・・未だに全体の流れと意味合いがよくわかっていません。

ヨーロッパには色んなサンタクロースが

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それが終わると今度は家での儀式です。と言っても、単に子供達が学校から覚えてきた、サンタさんへの準備です。こちらに来るまで全く知らなかったのですが、ヨーロッパにはサンタクロースに該当するものが、複数あるようです。イギリスでも元々はサンタとは別物の、ファーザー クリスマス father Christmas というものがあり、それが今日のサンタと同一化したとの事です。トナカイは欧米では広く知られている童話のキャラクターに基づき、ルドルフと言います。

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さて、そのファーザー クリスマスとルドルフの為に、ミルクやジュース、ミンスパイ、ルドルフ用の人参まで用意しておかなければならないそうです。子供達が寝静まった後には実際のプレゼントを出しておき、ようやく一連のクリスマス行事は終了です。

筆者

イギリス特派員

パーリーメイ

2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。

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