クロイドン Croydon 住宅街に突如現る本格イルミネーション
まずはこれらの画像を御覧ください。
え?普通って?
ハイ、普通のクリスマス イルミネーションですね。何かの公共施設か、何処かのテーマパーク等であれば。でも、これが一住宅街であるとしたら?そんじょそこらの飲食店より派手で大掛かりな装飾をしている家も沢山あります。
普通の住宅街なので、駐車場なんてものもあらず、近くに無料で停められる路上に駐車するか、サファリパークよろしく、車に乗ったままグルッと一周するか。一つ普通でない事があると言えば、どの家も平均的な戸建ての家が最低二個は入るような広い家と、高級車ばかりが最低二台は停めてある、つまり、高級住宅街なんですね。それはそうでしょう、これだけの電気を12月中消費しまくっても屋台骨が揺らがないと言う事は。
場所はクロイドン Croydon のロイド パーク Lloyd Park にほど近いパインウッド Pinewood Close 通り。一番手前の家の前には住人のボランティアでしょうか。ちょっとした景品が当たるかもしれない抽選券を、募金代わりに販売しています。その他の家でも大抵募金箱が据え付けられており、中には車で廻る見物人の前に立ちはだかるかのように声を掛け、募金を募っていました。
てっきり、それらは住人の電気代や装飾品に相殺されるんだろうな、と思っていたのですが、集めたお金はチャリティに寄付されるようです。この幻想的な景色をより多くの子供達に届けたい、という想いが特にあるのでしょうか。寄付先は各家庭によってバラバラなのですが、どこも恵まれない子供達を支援している団体が中心です。
50年以上続く伝統行事と近年始めたチャリティ
そもそもの始まりは1960年代、住民の一人、スペンサーさんが手持ちのライトで庭を装飾し、それをご近所さんにも勧めた事でした。時がたつにつれ、スペンサーさんに追従する更なるご近所さんが増え、装飾も比例してどんどん賑やかになっていったそうです。
そんなある日、今では三代目のスペンサーさん宅のお嬢さんが、これだけの集客があるのだから、「何か為になるような、チャリティをすべきよ」と父親に提案したのが今から約6年前。そして現在の形式が生まれたといいます。この住宅街は、少し行くと突き当たりがロータリーになっており、道なりにぐるっとUターンをすれば反対側の御宅も一通り見れ、また自然と入り口に戻って来れるので、見やすいです。こんな地形も珍しいので、まるで始めからこの光のショーの為に設計されたかのようです。イブの日には7番地の御宅が、家の前でポップコーンとカップケーキを無料で振舞ってくれるそうです。
パインウッドを離れると、先程までの光景があまりにも目に眩しく華やかだったので、いつもの見慣れた大通りがやけにくすんで見え、あれは一体、夢だったのか?とボンヤリしてしまうほどでした。
Pinewood Charity Lights Display
住所: Pinewood Close, Croydon CR0
アクセス: 鉄道クロイドン Croydon 駅より194番のバスで Benson School 停留所下車
開催期間: 12月1日〜31日、日暮れと共に毎日点灯開始
筆者
イギリス特派員
パーリーメイ
2017年よりロンドン南部で家族と暮らしています。郊外ならではのコスパのよいレストラン、貴族の邸宅、城めぐり、海沿い情報などが得意です。
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