【新型コロナウイルス】イギリスの現況と政府の方針(2020年3月23日現在)

公開日 : 2020年03月23日
最終更新 :
筆者 : 小野雅子

イギリスでも引き続き感染拡大している新型コロナウイルスCOVID-19、本日2020年3月23日現在で公表された感染者数は6650名(うち死亡者は335名)となっています。

すでに休校となった学校や大学だけでなく、現在ではパブやカフェ、レストラン、劇場、博物館、スポーツジムなども休業するよう政府勧告されています。通常営業を続ける施設はスーパーマーケットや薬局、銀行、郵便局などと限られています。

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しかしながら一部で営業している飲食店や公園、海辺などに人々が殺到しているのが問題になっており、イギリス政府は今後もこの状態が続くようであればさらなる外出制限または禁止を検討せざるを得ない、という段階になってきています。

そこで今までは建物内だけを休館にしていた景観保護団体「ナショナルトラスト」が全国各地に所有する施設や景勝地も、今後は庭園や公園もふくめて閉鎖することを発表。同じく広大な庭園部分の公開は続けていた「キュー王立植物園」も、全面的に閉鎖となりました。

そんななかすでに客席部分は閉鎖していた大手ハンバーガーチェーン「マクドナルド」は、本日よりテイクアウトやドライブスルーも停止を決断。営業を続けることによってマイカー派などによる不急不要の外出を助長してしまうのを防ぐための措置で、大量にある食料在庫はおもにチャリティ団体へ供給する見込みです。

現在のところイタリアやスペインのような外出禁止令までにはいたっておらず、国民の良識に訴えているイギリス政府。それでも依然として一部の人々が外出自粛をしない事実が問題視されはじめており、今後の政策が注目されている状況です。

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【追記】以上は2020年3月23日・日中の状況でしたが、同日夜8時半にジョンソン首相が緊急会見を行い、これから3週間イギリス全土におけるロックダウン(外出禁止)を指示しました。具体的には以下の要項です。

●外出を認められるのは必需品の買物、1日1回の運動(ジョギング、ウォーキング、サイクリング)、医療上必要な場合(病院へ行くなど)、在宅勤務では出来ない仕事の通勤のみ。

●生活必需品を扱う店や施設以外は閉鎖。営業を続けて良いのは食料品店、薬局、銀行、郵便局など。

●公園は現時点では閉鎖しないが集ってよい人数は2名まで。3名以上の集まりは禁止。

●結婚式や洗礼式などのセレモニーは中止する。ただし葬式は行ってもよい。

●以上のルールに従わない行為がある場合は、警察により解散命令をしたり罰金を科する事もある。

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なお今後も国民の行動に改善が見られない場合には更なる規制も検討され、感染状況によっては3週間以上となる可能性もあります。また大きな動向がありましたら、ご報告します。

イギリス国民医療機関NHSによるCOVID-19公式Webサイト

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筆者

イギリス特派員

小野雅子

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