間もなくベルリンに新空港が開港!そして、さよならテーゲル空港。

公開日 : 2020年10月27日
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ベルリンにはかつて3つの空港がありました。

旧西側にふたつ、テーゲル空港とテンペルホーフ空港。

そして旧東側にひとつ、シェーネフェルド空港。

このうち、ベルリン封鎖時代に陸の孤島となったベルリンに、物資を西側から空輸したテンペルホーフ空港はすでに閉鎖されています。空港の建物や敷地はそのまま残されていて、催し物会場になったりしています。

ベルリンは、東側にあるシェーネフェルド空港を拡張し、当初2011年秋に新空港をオープンする予定でしたが、設備不良が何度も発覚し、いくどとなく開港が延期されていました。

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撮影:© Flughafen Berlin Brandenburg GmbH / Günter Wicker

新空港名は、ヴィリー・ブラント・ベルリン・ブランデンブルク国際空港。ヴィリー・ブラントというのは西ドイツ時代の首相で、東方外交を推し進めて東西冷戦に変化をもたらした、戦後ドイツの偉大な政治家のひとりです。また、ワルシャワ訪問時にワルシャワのゲットー記念碑の前でひざまついて黙祷したことでも知られ、ドイツの過去の過ちを認める態度の象徴とされ、ドイツの歴史教育もこの頃から大きく変わったといわれています。

この新空港はベルリン市内から少し離れたところにありますが、Sバーンや近距離列車が乗り入れていますので30分ほどで町なかにアクセスできます。

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撮影:© Günter Wicker / Flughafen Berlin Brandenburg GmbH

規模としてはとっても小さな空港ですが、その便利さもあり市民にたいへん親しまれてきました。

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撮影:© Alexander Obst / Marion Schmieding, Flughafen Berlin Brandenburg GmbH

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撮影:© Flughafen Berlin Brandenburg GmbH / Archiv

こんなに便利な空港は、たぶんほかに例がないのではないでしょうか。

そんなテーゲル空港がとうとう閉鎖となってしまうと思うと、一抹の寂しさを感じます。

私も、ベルリンに12年ほど住んでいましたので、テーゲル空港にはとてもお世話になりました。

コロナが収束して、皆さんがベルリンに来られるときには、新空港のヴィリー・ブラント・ベルリン・ブランデンブルク国際空港に到着されることになります。

皆さんがベルリンの新空港を体験できる日が早くやってくることを、願っています。

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撮影:© Flughafen Berlin Brandenburg GmbH / Günter Wicker ■ヴィリー・ブラント・ベルリン・ブランデンブルク国際空港・URL: https://ber.berlin-airport.de/de.html

筆者

ライプツィヒ特派員

シェーファー 玲子

2008年夏よりドイツ中東部の町ライプツィヒ在住。現在はライプツィヒにてフリーランスと主婦業に従事している。

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