ベルリンにある軍事歴史博物館: 戦闘機の野外展示がすごい!
ベルリン西部の地区ガトウ(Gatow)にある軍事歴史博物館に行ってきました。
まずこの空港跡地自体、ベルリンの歴史上とても興味深いところです。
もともとは第二次世界大戦時に、ナチスドイツの空軍養成所として作られた飛行場でした。
戦後、ベルリンはアメリカ、イギリス、フランス、ソ連に分割統治され、この空港はイギリス空軍が居を置きました。
その冷戦時、ベルリンはソ連がすべての陸路を封鎖し陸の孤島となった時期がありましたが、アメリカが西ドイツから食料物資などをベルリンのテンペルホ-フ空港に空輸してベルリン市民を救ったことで知られています。
実はその空輸の三分の一は、イギリスがこの飛行場で行っていたそうです。また、物資の空輸のみならず、
のべ7500人の病人や栄養失調の子供達を西ドイツへ輸送したとのことです。
そして冷戦後かつての連合国がベルリンを引き上げてからは、飛行場はドイツ軍に引き渡され、現在の博物館となりました。
100万平米もある敷地内には、歴代のドイツ軍戦闘機約70基、冷戦時のレ-ダ-システムなどの巨大装置が60基ほど野外にて展示されています。
タワ-内部でも写真展などを見学できますし、倉庫跡でも展示があます。
私が訪れた日は、この空港跡地で自転車の市民レ-スが行われていました。
かつて戦争のために作られ、その後数々のベルリンの歴史に翻弄されたガトウの空港ですが、
今では市民イベントの開催地にも利用され、平和を享受できる時代に静かに佇んでいるのが印象的でした。
ベルリンで定番の観光地ではありませんが、お時間があれば足を運んでみてください。
軍事歴史博物館ベルリン-ガトウ飛行場
Militär Historisches Museum der Bundeswehr, Flugplatz Berlin-Gatow
住所: Am Flugplatz Gatow 33, 14089 Berlin
開館時間: 10-18時
休館日: 月曜日(祝日の場合は開館)12月24-26日、12月31日-1月1日、
入無無料
行き方: ・Zoolog.Garten駅からバスX34でLeonardo-da-Vince-Str.下車(月-金のみ)
そこから徒歩800m
・ Rathaus Spandau駅からバス135Seekorso/Kurpromenade下車
そこから徒歩900m
バス停から少し歩かなくてはならないので、歩きやすい靴をお勧めします。
筆者
ライプツィヒ特派員
シェーファー 玲子
2008年夏よりドイツ中東部の町ライプツィヒ在住。現在はライプツィヒにてフリーランスと主婦業に従事している。
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