旧東ドイツ・シュタ-ジ、ライプツィヒ支部跡の博物館が衝撃的!
旧東ドイツ時代、市民を震撼させた秘密警察、シュタ-ジ(国家保安省)。
当時各地にその関連施設があったようですが、ここライプツィヒにも、この地域のシュタ-ジ支部がおかれていました。角が丸い建物なので、ルンデン・エッケ(丸い角)と当時から呼ばれていました。
1989年秋の平和革命の後、12月4日にこの建物は市民に占拠され、シュタ-ジの存在は名実ともに消え失せました。そして翌年から、当時の市民運動家達により博物館となって一般に公開されています。
Gedenkstätte Museum in der „Runden Ecke" mit dem Museum im Stasi-Bunker 撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)
たとえば、盗聴器、録音機、盗聴カメラなど、スパイ映画にでてくるような装置が続々と並びます。
Gedenkstätte Museum in der „Runden Ecke" mit dem Museum im Stasi-Bunker 撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)
録音てテープは西側から手に入れた当時のカセットテ-プだったそうです。
また、当時ライプツィヒを発着する手紙を、一日に1500から2000通検閲していました。手紙を開ける機械、封をする機械、偽造のスタンプなどが展示されています。
Gedenkstätte Museum in der „Runden Ecke" mit dem Museum im Stasi-Bunker 撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)
ちなみに、検閲された手紙のうち、3-5%は没収され、受取人に届くことはなかったそうです。
手紙類のみならず、あの手この手で人物をも監視していたシュタ-ジ。
時には変装して、疑惑の人物に近づいて調査をしていました。
Gedenkstätte Museum in der „Runden Ecke" mit dem Museum im Stasi-Bunker 撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)
また、匂いの嗅ぎわけといったスパイ育成に関するものも目を見張ります。
Gedenkstätte Museum in der „Runden Ecke" mit dem Museum im Stasi-Bunker 撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)
また、さまざまな記録資料は写真におさめたり、防水性のある容器にいれて保管され、有事の際には地下壕に移動させる準備をもしていたという周到さ。
Gedenkstätte Museum in der „Runden Ecke" mit dem Museum im Stasi-Bunker 撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)
ちなみに、1989年の10月の平和革命の後、11月にはシュタ-ジが保管していた書類を破棄しはじめたが、12月4日に市民が占拠。そして書類の破棄をある程度妨げることができました。今でも、それらの書類は、博物館内の文書館に保管されており、閲覧ができるようになっています。
Gedenkstätte Museum in der „Runden Ecke" mit dem Museum im Stasi-Bunker 撮影:ライプツィヒ特派員シェ-ファ-玲子(承諾済)
壁には、ホ-ネッカ-の古びた絵が見えます。
一般に音楽の都として知られるライプツィヒですが、旧東ドイツ時代の歴史という別の一面がわかる、衝撃的な博物館です。とりわけ歴史好きの方は是非足をお運びください!
旧国家保安省記念館
Gedenkestätte Museum in der „Runden Ecke"
Dittrichring 24
04109 Leipzig
http://www.runde-ecke-leipzig.de
最寄りの停留所: Goerdelerring (市電4・9・12・13・14・15番)
会館時間: 月-日 10-18時
入場無料
筆者
ライプツィヒ特派員
シェーファー 玲子
2008年夏よりドイツ中東部の町ライプツィヒ在住。現在はライプツィヒにてフリーランスと主婦業に従事している。
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